2013年5月1日水曜日

冊子「ココロのたすき」が完成しました



「福島ママの思いを知ってほしい」。避難体験集を手に会見した編集担当者=30日、長岡市蓮潟4
「福島ママの思いを知ってほしい」。避難体験集を
手に会見した編集担当者=30日、長岡市蓮潟4
 福島県から新潟県に避難している母親たちの体験談をまとめた冊子が完成しました。
 長岡市に自主避難した福島のママさんたち11人が企画し、新潟県に避難する20~40代の母親33人から避難状況などを答えてもらうなどしてまとめました。
 「ふるさとが突然奪われることは、想像以上につらく悲しいこと」などのメッセージがつづられているということです。
 冊子は700円(送料別)千部作成しました問い合わせ先は本文の末尾にあります。

 以下に新潟日報の記事を紹介します。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
原発事故からの避難体験を冊子に
新潟日報 2013年5月1日
 東京電力福島第1原発の事故を受け、福島県から本県に避難する母親たちの体験談をまとめた冊子「ココロのたすき」が完成した。「子どもの健康を守りたい」「家族が離ればなれで大丈夫だろうか」。長岡市に自主避難する福島のママらが、同じ思いを抱く避難者同士で信頼関係を築きまとめた。30日に会見した編集担当者は「子どもへの放射能の影響を考え、地元を離れることを選んだママたちの切実な思いを知ってほしい」と呼び掛けた。

 冊子は、長岡市の「多世代交流館になニーナ」で週1回開く交流の場「福島サロン」のスタッフを務める福島のママら11人が企画した。トヨタ財団の助成を受け作成。県内では、避難者自身が体験談をまとめることは珍しいという。

 昨年9月から活動を始め、福島から避難してきたママ10人と直接会って話に耳を傾けた。「地元が大変な時に避難してしまい、引け目を感じる」「家族で県外に避難する道を選んだが、本当に間違いはなかったか」―。悩み続けるママたちの姿は、同じように自主避難の道を選んだ担当者自身の姿と重なり、一緒に涙しながら話を聞くこともあったという。

 また本県に避難する20~40代の母親にアンケートを募り、33人から避難状況などを答えてもらった。「いつまで家族バラバラの生活が続くのか」という先行きへの不安や、「ふるさとが突然奪われることは、想像以上につらく悲しいこと」などのメッセージがつづられている。

 になニーナで行った会見では、いわき市から子ども2人と避難し、編集を担当した女性(40)ら福島のママ3人が参加した。女性は「原発事故は、男性の視点で語られがち。女性が不安や心配を自由に語る機会はほとんどない」と指摘。「県内だけでなく福島の人たちからもママたちの気持ちを知ってもらい、生きづらさを解決するきっかけにしたい」と訴えた。

 冊子は700円(送料別)。千部作成。避難者には無料で配布する。問い合わせは多世代交流館になニーナ、0258(28)8627(平日午前10時~午後4時)