2013年5月31日金曜日

泉田知事は浄水汚泥の県外処分を承知していないと

 
 泉田新潟県知事は、新潟市が放射性セシウム濃度がキログラム当たり100ベクレルを超える浄水汚泥の一部を県外業者に委託して処理する方針を固めたことについて「承知していない。ダブルスタンダードになっている」と述べました。
 知事が早くから東電に対してこれらの汚泥を「低レベル放射性廃棄物」として引き取るよう要求しているにもかかわらず、東電がいまだに対処を明確にしていないなかで起きた事態です。
 
 知事がダブルスタンダードと述べたのは、これまで放射性廃棄物の処分は原子力基本法で、発電所エリア内で200リットルドラム缶で厳重に保管し放射能レベルなどに応じてそれぞれ処分していたのに、原発事故後は、各自治体処理するようにと国が変更したこと指しています。

 新潟日報の記事を紹介します。
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泉田知事「二重基準」と指摘 新潟市の汚泥処理県外委託
新潟日報 2013531
 泉田裕彦知事は30日の会見で、新潟市が放射性セシウム濃度が1キログラム当たり100ベクレルを超える浄水汚泥の一部を県外業者に委託して処理する方針を固めたことについて、「承知していない」とした上で「(放射性廃棄物の基準が)ダブルスタンダードになっている。配慮が必要ではないか」と述べた。
 国は、東京電力福島第1原発事故で発生した放射性セシウム濃度が1キログラム当たり100~8千ベクレルの汚泥は自治体に処理するよう求めている。これに対し知事は、従来の放射性廃棄物の管理基準と異なるとして東電に引き取りを求めている。
 会見で知事は放射性廃棄物の管理について「原発の構内外で基準が違う。整合性のある施策を取る必要がある」と強調。引き取りについては「東電が具体的に検討していると承知している」と話した。
 新潟市水道局はセシウム濃度100ベクレル超のうち濃度が低めの汚泥を委託処理に回すとして、「他の材料と混ぜて再利用した製品段階で100ベクレル以下になれば、原子炉等規制法の基準に整合する。知事の発言は把握していないが、ダブルスタンダードとの指摘はよく分からない」としている。
 東電広報部は引き取りについて「社内で検討しているが、回答できる状況には至っていない」とした。