2013年6月5日水曜日

福井の原発事故で琵琶湖が汚染される

 SPEEDI(緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム)で試算した結果、福井県の原発群のどこかで福島原発事故と同規模の事故が起きた場合、気象条件によって琵琶湖の一部で内部被曝線量換算100500ミリシーベルトの汚染を受けることが明らかになりました。
 福島原発事故の例で、湖には周囲の放射性物質が雨水で流し込まれるために、湖水の汚染度は事故の後も「平衡」に達するまで進むことが明らかにされています
 
 琵琶湖が原発事故によって汚染される可能性は早くから指摘されていましたが、今回そのことが具体的に確認されました。関西地方の「水がめ」を失うことの被害は計り知れません。
 
   どんな時間経過で平衡に達し、その後どのように減衰するのかは湖自体と周囲の状況により千差万別ですが、福島のそれぞれの湖でもまだ確認されていないと思います。
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福井の原発事故で琵琶湖汚染裏付け
  滋賀県がSPEEDIの拡散予測結果公表
産経新聞 2013.6.4
 滋賀県は4日、隣接する福井県内の原発で福島第1原発事故と同規模の事故が起きたとの想定で行った、国の緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム「SPEEDI」を用いた放射性物質拡散予測を公表した。琵琶湖を含む滋賀県北部で、屋内退避が必要とされる100ミリシーベルト以上の内部被曝(ひばく)線量に達すると試算。琵琶湖が放射性物質に汚染され、水道水にも影響を及ぼす可能性が改めて裏付けられた。

 予測では、関西電力美浜原発(福井県美浜町)や敦賀原発(同県敦賀市)で事故があった場合、気象条件によって琵琶湖の一部で内部被曝線量が100ミリシーベルト以上500ミリシーベルト未満となった。

 滋賀県はこれまでに、平成22年の気象データを基に独自の放射性物質拡散予測を実施。琵琶湖を含む県北部に影響が出るなどの結果を得ており、改めてSPEEDIでの予測を国に依頼した。