2026年2月12日木曜日

「小さなトラブル今後も」 柏崎刈羽再起動で委員長

  原子力規制委の山中伸介委員長は10日の定例記者会見で、柏崎刈羽原発6号機について「小さなトラブルは今後も起き得る。立ち止まり、原因を調べてから先に進むことが大事だ」と述べました。過去 制御棒が引っかかったとき原因の究明をしないで強引に引き抜いたケースもあったようです。

 赤沢亮正経済産業相はこの日の閣議後記者会見で「引き続き安全最優先、高い緊張感を持って慎重に対応するとともに、地域住民らに丁寧に説明してほしい」と述べました。
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「小さなトラブル今後も」 柏崎刈羽再起動で委員長
                            共同通信 2026/2/10
 原子力規制委員会の山中伸介委員長は10日の定例記者会見で、東京電力が9日に原子炉を再起動した柏崎刈羽原発6号機(新潟県)について「小さなトラブルは今後も起き得る。立ち止まり、原因を調べてから先に進むことが大事だ」と述べた。1月21日の再稼働直後に制御棒に関する警報が鳴り、原因調査や対策を講じるため原子炉を停止していた。
 東電は今後、原子炉の圧力を上げ、蒸気を発生させた状態で設備の確認を進める。山中氏は「(原子炉冷却に使う)安全系の試験は特に慎重に実施してほしい」と注文。約14年ぶりの運転となったことから「長期停止を経験した他電力の知見も共有して進めていただきたい」と求めた。
 赤沢亮正経済産業相はこの日の閣議後記者会見で「引き続き安全最優先、高い緊張感を持って慎重に対応するとともに、地域住民らに丁寧に説明してほしい」と述べた

福島原発事故 緊急事態宣言いつまで

 福島原子力緊急事態宣言の下では、「年間被爆量20ミリシーベルト(mSv)以下であればそこからの避難は不要」と規定しているため、そこから避難した人たちには何の保障もありません。
 しかし被爆量20mSvは正常の被爆量の約20倍に当たり、放射線管理区域の被爆量の4倍に当たるレベルなので、乳幼児をはじめとする子供や妊婦がそこで暮らせるというのは、事故後数か月以間は止むを得ないかも知れませんが、15年間が経過したのにそのまま放置されているのは異常の極みです。これは日本の政治の異常ぶりを端的に示しています。
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【震災・原発事故15年】第1原発緊急事態宣言いつまで 解除見通せず全国で再稼働 福島県民「福島の被害、教訓軽視」
                           福島民報 2026/02/12
 東京電力福島第1原発事故の発生から3月11日で15年となる中、事故直後に政府が出した「原子力緊急事態宣言」は解除の見通しが立っていない。背景には、解除を巡る法的条件のあいまいさがある。宣言が続くまま国内原発の再稼働が進む現状に、避難を経験した福島県民からは「福島の被害や教訓を軽視している」と疑問の声が上がる。一方、観光関係者には宣言が風評を招くとの懸念も。再稼働した原発に異変があれば、新たに宣言を出す恐れもあるだけに、識者は解除の道筋を明確にすべきと指摘する。

■首相判断
 福島第1原発事故に伴う原子力緊急事態宣言は原子力災害対策特別措置法(原災法)に基づき、2011(平成23)年3月11日午後7時3分、2号機原子炉の水位低下を受けて政府原子力災害対策本部長を務める菅直人首相(当時)名で発令された。以来、国の責任で周辺住民への避難指示などの「事後対策」を講じる法的な根拠となっている。
 当初、原発から半径3キロ圏だった避難指示の範囲は原子炉建屋の水素爆発など事態の悪化を受け、次第に拡大。対象は段階的に縮小しているものの、昨年11月1日時点で2万3701人が県内外に避難している。
 原災法は、宣言解除の要件を「原子力災害の拡大防止を図るための応急対策を実施する必要がなくなったと認めるとき」に行うものとし、判断の主体を首相と定めている
 条文を現状に照らして解釈すると、(1)避難指示の解除(2)福島第1原発の廃炉の進展―が解除を判断する前提となりそうだ。判断の時期としては、政府が希望者全員の帰還を目指すとしている「2020年代」や、福島第1原発の廃炉を完了させる目標時期「2051年」が想定される。
 ただ、内閣府原子力防災担当は取材に「本部長を務める首相がさまざまな状況を踏まえ、総合的見地から判断する」との見解を示すにとどめ、解除の要件や時期的な見通しに具体的な言及はしていない。

■被害の裏付け
 宣言が続くことへの県民の受け止めはさまざまだ。
 「事故の深刻さ、被災者の苦労が社会から忘れられつつある」。南相馬市原町区から神奈川県に避難した元高校教諭の山崎健一さん(80)は宣言について「いずれは解除されるべき」とする一方、被害が現在進行形と伝え、風化を防ぐ効果もあるとも感じている。宣言が続いている意味を認識することで、事故が多くの人の人生を狂わせた事実を考えてほしいからだ。
 親族を頼り、川崎市などで3年半余り避難生活を送った。2014年11月に県内に戻ったが、元の自宅を売却して福島市で暮らす。原発の再稼働を進める国の姿勢には「自ら宣言を出しているにもかかわらず、それを無視して再稼働に走っている」と違和感を覚える。
 観光関係者の間には、宣言の存在が「風評につながりかねない」との声もある。県観光物産交流協会は東日本大震災と原発事故からの復興へ歩む県民の姿や、複合災害の教訓を伝える「ホープツーリズム」を2016年度から県とともに展開してきた。
 浜通りなどへの誘客を進め、2024(令和6)年度は最多の1万9071人の参加者を集めた。協会の守岡文浩理事長は「宣言が続く現状は、見方次第では『福島はまだ危ない地域』という誤解を生みかねない」との懸念を抱えている。

■「条件明示を」
 国の原発政策について長年調査・分析している東京都の認定NPO法人「原子力資料情報室」の松久保肇共同代表は宣言を解除せず再稼働を進める国を「原子力政策自体が福島の事故と向き合っていない表れ」と批判。宣言が住民に長期避難を強いている現状を踏まえれば「具体的な解除の条件を検討、明示する必要がある」と話している。

※原子力緊急事態宣言 原発で大事故が起こる恐れがある場合、原子力災害対策特別措置法15条に基づき首相が宣言する。1999年の東海村臨界事故を教訓とした同法の施行後、2011年3月11日の東京電力福島第1原発事故で初めて出された。宣言後、首相を長とする原子力災害対策本部を設置。原発近くの対応拠点「オフサイトセンター」に現地対策本部を設け、国や自治体、電力会社の関係者が対応を協議。周辺の放射線測定や住民避難などを検討する。

原発データ改竄問題 中部電力で責任転嫁の“泥仕合”

 文春オンラインの一部記事が載りました。
 この記事のハイライトは中部電関係者による次の発言が紹介されている個所です。
「耐震設計をさらに厳重にし、防波壁などを高くすれば、維持費は2兆3000億円に膨らむとする試算もあった。過小評価した背景には、コスト面が影響したことが疑われる」
 防波堤の高さは、津波の予想最大高さによって定まるので不正する余地はありません。

 原子炉格納容器自体及び同容器内の配管・機器類そして原子炉自体が地震に堪えることの確認は最重要事項なので、正しい基準地震動に基づいてチェックする必要があります。
 また配管群(膨大な分量です)及び塔槽類についても同様に正しい基準地震動に堪えられるかをチェックし、補強の要否を検討し直すことが必要です。
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【原発データ改竄問題】中部電力で責任転嫁の“泥仕合”《南海トラフ地震を過小評価》
                         文春オンライン 2026/2/11
 日本経済の中心地、東京・丸の内から“マル秘”財界情報をくわしくお伝えする『文藝春秋』の名物コラム「 丸の内コンフィデンシャル 」。最新号からダイジェストで紹介します。
◆◆◆
「了解を得てやった」「独断だ」責任の所在めぐり大荒れ
 浜岡原発のデータ改竄問題を巡り、中部電力(林欣吾社長)社内が泥仕合の様相を呈している。
 1月5日、同社は浜岡原発の再稼働を巡り、原子力規制委員会の審査に提出したデータを不正に操作した疑いがあると発表した。
「改竄したのは原発施設の耐震設計をする際の最重要データである『基準地震動』。南海トラフ地震で想定しうる最大の揺れを過小評価した」(中部電関係者)
 中部電はこれまで、防波壁の工事やプラントの修繕費を含む浜岡原発の維持費に1兆円超を投じてきた。建設する防波壁の高さは従来の18メートルから、2024年11月には28メートルにかさ上げしたが、そのウラで基準地震動を恣意的に操作していたのだ。「耐震設計をさらに厳重にし、防波壁などを高くすれば、維持費は2兆3000億円に膨らむとする試算もあった。過小評価した背景には、コスト面が影響したことが疑われる」(同前)。
 安全規制に対する暴挙に、原子力規制委員会の山中伸介委員長は「審査データの捏造で、明らかな不正行為」と断罪。中部電の会見翌日には、木原稔官房長官も「国民の信頼を揺るがしかねない」と批判した。
 再稼働審査は白紙となり、本店への立ち入り検査も受けた中部電。社内は責任の所在を巡って大荒れだ。防波壁建設の実務を担った原子力土建部は、「(上部組織の)原子力本部の了解を得てやった」と主張するが、対する原子力本部は「土建部の独断だ」と譲らないという。
 結果、「経営陣もぎくしゃくしている」(別の関係者)。今回の一件で、林社長は電気事業連合会の会長を引責辞任したが、中部電の社長就任は2020年4月で、不正データを規制委に提出したのは就任前の2019年だ。社内では「当時の社長だった勝野哲会長の責任は重い」との声も上がる。

※ この続き では、中部電力の内情について関係者がコメントしています。約5300字の全文は、月刊文藝春秋のウェブメディア「文藝春秋PLUS」と「文藝春秋」2026年3月号に掲載されています( 丸の内コンフィデンシャル )。全文では下記の内容もご覧いただけます。

 ★契約至上主義の陥穽
プルデンシャル生命保険が前代未聞の不祥事で揺れている。107人の社員・元社員が、503人の顧客から約31億円を不正に受領したことを発表。間原寛社長が引責辞任し…
 ★“吉本銀行”への怨嗟
昨年12月、吉本興業ホールディングス(岡本昭彦社長)が個人向けネット銀行「FANY BANK」を立ち上げた。オンラインチケットの販売などを手掛けるグループ会社FANY(梁弘一社長)が主体となり、タレントをフル活用…
 ★疼く、スゴ腕再建請負人
かつて再建請負人として鳴らした有名経営者の橋本浩氏が久々に第一線へと復帰する。舞台は東証プライム上場の大手PR会社ベクトルである。3月10日開催の臨時株主総会を経て代表取締役会長に就任。創業社長・西江肇司氏の業務執行を監督…
                                              「文藝春秋」編集部/文藝春秋 2026年3月号

福島第1原発デブリや分析施設公開 原子力機構

 原子力機構は10日、大洗原子力工学研究所で福島第1原発2号機から取り出された溶融核燃料(デブリ)やデブリを分析する施設を報道陣に公開しました。

 分析を通して、事故進展の推定やデブリの取り出し工法の検討に生かします。
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福島第1デブリや分析施設公開 原子力機構 取り出し工法検討 茨城
                       茨城新聞クロスアイ 2026/2/11
日本原子力研究開発機構(原子力機構)は10日、茨城県大洗町成田町の大洗原子力工学研究所で、東京電力福島第1原発2号機から取り出された溶融核燃料(デブリ)やデブリを分析する施設を報道陣に公開した。分析を通して、事故進展の推定やデブリの取り出し工法の検討に生かす。
デブリを受け入れているのは、照射燃料集合体試験施設。2024年11月に事故後初めて採取、搬入され、重さは0.693グラムだった。2回目は25年4月で、重さ0.187グラム
これまでの分析で、核燃料のウランや原子炉の構造材料の鉄やニッケル、核燃料を覆う管の材料となるジルコニウムなどを検出。人の力で砕けることなどが判明している。2回目に採取したデブリは、1回目のものより核燃料成分を多く含む可能性がある。
1回目と2回目に採取されたデブリがそれぞれ別の容器に入れられ、1回目のデブリは一粒、2回目のデブリは1回目のものより小さい粒が複数見えた。
含まれる元素やその割合などを調べる化学分析をするため、1回目に採取したデブリ0.01グラムが溶け込んだ硝酸の溶液なども公開した。
原子力機構福島廃炉安全工学研究所の荻野英樹技術主席は「デブリの取り出し方法の具体化などにつなげるため、まずは1回目と2回目に取り出したデブリを比べて違いを調べる」と話した。


燃料デブリを公開 東京電力・福島第一原発から2回にわたり採取 場所により違いも
                           福島テレビ 2026/2/11
2月10日に日本原子力研究開発機構の研究施設で公開されたのは、東京電力・福島第一原発から採取された燃料デブリ。
福島第一原発では、2024年11月と2025年4月の2回にわたり合わせて約0.9グラムの燃料デブリの試験的取り出しに成功し、複数の研究施設で研究が行われてきた。
これまでに、2回目に取り出された燃料デブリは1回目よりも核燃料成分が多く採取場所によって違いがあることなどが分かっている。
日本原子力研究開発機構の萩野英樹技術主席は「一番大事なのはPCV(格納容器)にある堆積したデブリがどうかということだと思いますので、1つをもって代表的なものとは言えないのかなと」と語る。
福島第一原発の1号機から3号機までには約880トンの燃料デブリがあると推定されている。

12- 除染土利用先「秋までに」 石原環境相、都外出先機関念頭か

 福島原発事故に伴う福島県内の除染で出た土壌の県外最終処分を巡り、石原宏高環境相は10日の閣議後記者会見で、「秋までに(土壌を)利用する場所は必ず見つけたい」と述べました。東京都以外にある政府の出先機関が念頭にあるとみられるということです。
 除染土壌は現在 霞が関の中央省庁9カ所の花壇などで使われていますが、その全量は計81立方メートに対して、中間貯蔵施設で保管されている除染土壌などは計約1400立方メートルです。余りにも桁違いで比較になりません。
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除染土利用先「秋までに」 石原環境相、都外出先機関念頭か
                            福島民友 2026/2/11
 東京電力福島第1原発事故に伴う福島県内の除染で出た土壌の県外最終処分を巡り、石原宏高環境相は10日の閣議後記者会見で「秋までに(土壌を)利用する場所は必ず見つけたい」と述べた。東京都以外にある政府の出先機関が念頭にあるとみられる。
 除染土壌は現在、県外では首相官邸と東京・霞が関の中央省庁9カ所の花壇などで使われている。政府は土壌の安全性を周知するため地方にある各省庁の出先機関などで再生利用を進める方針だが、開始時期は示していない。
 石原氏は会見で、再生利用の促進に意欲を示す一方、「(周辺住民らの)理解醸成も必要で慎重さが重要」との見解も示した。今秋までに新たな再生利用先を選定する方針を巡っては、現時点では政府としての目標ではなく「私の思い」とした。
 中間貯蔵施設(大熊町、双葉町)で保管されている除染土壌などは計約1400万立方メートル(東京ドーム11杯分)で、このうち再生利用の対象は4分の3を占める。最終処分量を減らす鍵となるが、官邸と中央省庁で使われた土壌は計81立方メートルにとどまり、再生利用先の拡大が課題となっている

2026年2月9日月曜日

柏崎刈羽原発6号機“不具合の原因”を特定 2月9日に再稼働起動工程へ

 柏崎刈羽原発6号機の原子炉制御棒の引き抜き作業中に警報がでるトラブルの原因が「油圧シリンダー作動ポンプ電動機の始動時に電気を送る3本の電線のうち1本でまれに電流の立ち上がりが遅くなるというケースがあるもののその遅れ自体は機器の正常な動作の範囲内であるので、遅れの許容時間を拡大」することで警報「出」の異常を解消しました。
 2月9日に再稼働起動工程に入り、原子炉を起動し設備の健全性確認や使用前事業者検査を実施し、次いで原子炉からの蒸気をタービンに供給してタービンの健全性確認を行い、さらに発電機を送電系統へ接続し健全性確認を行ってから営業運転へ移行する計画で、3月18日に営業運転を開始する方針です。
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【東京電力】柏崎刈羽原発6号機“不具合の原因”を特定 2月9日再稼働へ 営業運転は3月18日に延期「問題あれば適切に対処」
                      TNST新潟総合テレビ 2026/2/7
不具合が見つかり、再稼働後に停止していた柏崎刈羽原発6号機。柏崎刈羽原発の稲垣所長は2月6日、不具合の原因が特定できたことなどから9日に再び原子炉を起動すると発表。26日に予定していた営業運転の開始は3月18日に延期する方針です。
1月21日、14年ぶりに再稼働した柏崎刈羽原発6号機。
しかし、その後の制御棒の引き抜き作業中に警報が鳴るトラブルが発生したことから原因を調査するため原子炉を停止していました。
この警報が鳴るトラブルの原因について、6日会見を開いた稲垣武之所長は…
【柏崎刈羽原発 稲垣武之 所長】
電動機の始動時に電動機に電気を送る3本の電線のうち1本でまれに電流の立ち上がりが遅くなるというケースを確認している。この遅れ自体は機器の正常な動作の範囲内であるにもかかわらず、インバータ(制御盤内の電流変換機器)がその遅れを異常と検知したものであると」
制御盤やケーブルに問題はなく、それらを組み合わせて起動させたときに電流が流れ始めるタイミングが遅くなる電線があり、この遅れを異常と検知してしまう機能の設定に問題があったと説明しました。
【柏崎刈羽原発 稲垣武之 所長】
「(最初の再稼働前に)やるべきことは設計レビューから受け入れ検査からやってきたと思っているし、やってきた中で警報が出なかったというところがすべて。これはある意味、確率の問題だと思っている」
この機能は安全上不要であるとして東京電力は検知しない設定に変更。その後の動作確認で問題がないことを確認できたことから
【柏崎刈羽原発 稲垣武之 所長】
9日より原子炉を起動する予定。現在の行程として(営業運転前の)総合負荷性能検査を行うのを3月18日としている」
2月9日に再稼働、3月18日に営業運転を開始する方針を表明。
稲垣所長は再稼働などは日程ありきではなく、「問題があれば適切に対処する」としています。



東京電力、柏崎刈羽6号機で再起動工程開始 営業運転は3月中旬予定
                           ビジネス+IT 2026/2/9
 東京電力ホールディングス(TEPCO)は、柏崎刈羽原子力発電所6号機について、2026年2月9日午前0時33分に原子炉起動に向けた工程として復水器の真空上昇作業を開始したと公式サイトで公表した。
 あわせて同社が2月6日付で公表した資料では、6号機の起動工程として、原子炉を起動し設備の健全性確認や使用前事業者検査を実施すること、その後、原子炉からの蒸気をタービンに供給してタービンの健全性確認を行うこと、さらに発電機を送電系統へ接続し健全性確認を行うことが示されている。これらの確認を経て、最終的に営業運転へ移行する計画としている。
 複数の主要報道機関は、同社が6号機を2月9日に再起動し、営業運転の開始時期を3月18日とする方針を示したと伝えている6号機は約14年ぶりに原子炉を起動した後、監視系統で警報が出たため停止していたが、その後の対応を経て再び起動工程に入ったと報じられている。


【柏崎刈羽原発】「一歩ずつ進めていく」9日から制御棒引き抜き作業を再開
                        UX新潟テレビ21 2026/2/6
週明けに制御棒の引き抜き作業を再開します。
東京電力は、不具合で停止していた柏崎刈羽原発6号機について、9日に再起動の作業を再開する方針を発表しました。営業運転は3月18日とし、当初の予定よりも1カ月近く遅れることとなります。

■柏崎刈羽原発 稲垣武之所長
2月9日より原子炉を起動する予定。現在の工程として(営業運転前の)総合負荷性能検査を3月18日としている。」
東京電力は1月21日 約14年ぶりに6号機を再稼働しましたが、制御棒を引き抜く作業をしていたところ電動機制御盤に警報が発生。再稼働から1日あまりで原子炉を止めていました。
6日の臨時会見で、稲垣所長はトラブルの原因について次のように述べました。

■柏崎刈羽原発 稲垣武之所長
「電動機に電気を送る3本の電線のうち、1本でまれに電源の立ち上がりが遅くなるケースを確認している。」
この遅れについて、稲垣所長は「正常な動作の範囲内」と強調。3年前に機材を更新した際に遅れを検知する機能が備わっていたとし、今回設定を変更し不具合は解消されたと述べました。
これを受け、東京電力は週明けの9日から制御棒の引き抜き作業を再開。タービンに原子炉内の蒸気を送ったり発電機を送電系統につないだりした後、3月18日に営業運転を始める予定です。

■柏崎刈羽原発 稲垣武之所長
あくまでも予定なので、今回のようなことは起こってほしくないが、様々なことを見ながら一歩ずつ進めていく。これはあくまでも予定だ。」
稲垣所長は3月18日に延期した営業運転の日についても「予定だ」と予防線を張りました。

原発政策 回帰に委ねてよいのか(京都新聞 社説)

 福島第1原発事故から来月で15年となるにあたり京都新聞が「原発政策 回帰に委ねてよいのか」とする社説を掲げました。

 福島第一原発の重大事故で多数の人命が奪われても、司法が国の責任を認めることが皆無の中で 岸田政権「原発の最大限活用」にかじを切りました。
 その一方でここにきて相次ぐトラブルや審査データの不正などが露見し、原発への信頼は根底から揺らいでいます。取り分け浜岡原発での基準地震動の捏造問題は、原発の安全性に対する実にデタラメな原発企業の姿勢を暴露し、規制委にはそれを見抜く能力自体がないことが明らかになりました。
 それなのに「原発反対を掲げているのは共産党、れいわ新選組、社民党だけで自民党、日本維新の会、国民民主党などは平然と原発の再稼働を進め次世代革新炉の開発をアピールしています。まさに「のど元過ぎれば熱さを忘れる」ということわざ通りの有様です。
 住民が安全に避難するためのハード面の環境が全く整っていない中での柏崎刈羽原発の再稼動は、福島事故を教訓にした「原発企業の安全文化の徹底」が 言葉だけのものであることのよい例です。
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社説:原発政策 回帰に委ねてよいのか
                            京都新聞 2026/2/5
 東日本大震災時の東京電力福島第1原発事故から、来月で15年となる。史上最悪の過酷事故で最大16万人以上が避難を強いられ、いまだに大勢が郷里へ帰れないでいる。
 事故の収束も廃炉も見通せないのに、この国は「原発回帰」を強めている。再稼働や新増設を進める主張が多いが、相次ぐトラブルや審査データの不正など原発への信頼は根底から揺らいでいる。
 各党の言う「安全優先」は本当に担保されているのか、持続可能なのか、明確に示してほしい
 原発政策は、岸田文雄元政権が「最大限活用」にかじを切った。福島事故を踏まえて「原発依存度の低減」としてきた方針を転換し、2040年度に全エネルギーの2割程度に引き上げると掲げて再稼働を進めている。
 先月、東電が福島事故以来初めて柏崎刈羽原発6号機を再稼働させたが、制御棒に関する警報の不具合でわずか1日で原子炉を停止した。準備時にも制御棒のトラブルがあり、1996年の運転開始からの設定ミスが原因だった。
 中部電力浜岡原発でも先月、再稼働に向けた原子力規制委員会の審査で、耐震設計に関わるデータを意図的に過小評価する不正が発覚した。悪質な「ねつ造」は、事業者の適格性さえ疑われる
 福島事故を教訓にした安全文化の徹底は心もとない。
 多くの党は、電力需要の増加や電気料金の引き下げなどを理由に、原発活用へ前のめりだ。
 選挙では、自民党や日本維新の会、国民民主党は、原発の再稼働を進め、次世代革新炉の開発をアピールする
 中道改革連合は、将来的に原発へ依存しない社会を目指すとしつつ、条件付きで再稼働を容認した。「原発ゼロ」を掲げてきた立憲民主党が、公明党の政策に寄せた。条件とした安全性や避難計画の実効性確保の見極めが問われよう。
 共産党やれいわ新選組は、原発再稼働と新設に反対し、原発ゼロを目指すとしている。
 原発は、使用済み核燃料がたまり続け、最終処分策が定まらない根本的な欠陥を抱えたままである。尽きぬリスクへの対応でコストがかさみ、安上がりといわれたのも遠い昔だ。こうした問題に目を背けているのは無責任だろう
 災害が頻発する日本は、多角的なエネルギー確保が欠かせない。再生エネルギーへの潮流を止めない議論を求めたい。