2026年7月27日月曜日

〔週刊 本の発見〕再生エネへの道を閉ざすしくみと欲望のありか

 レイバーネット2.0に掲題の記事が載りましたので紹介します。
それでも日本に原発は必要なのか?―潰される再生可能エネルギー』の著者 青木美希氏は、北海タイムス北海道新聞を経て2010年に朝日新聞に入社。2011年3月の福島原発事故を機に同年10月~16年3月まで掲載された同紙の調査報道に参加し、新聞協会賞を3度受賞するなどの活躍をしました。
 その後20年4月に記事審査室に異動になり、第一線の記者業を離れました。掲載記事に対して取材を受けた人たちからクレームを受けたことなどが関係した可能性があります。

 電力会社にとって原発のうま味は莫大な予算がつくことで、何より研究開発予算は原子力が全体の75%を占めています(省エネ・再エネは11%。また原発につぎ込まれる予算は、原子力予算、税制優遇、財政投融資を合わせて約2兆1900億円に対して、再エネは5685億円です
 他に原発特有の使用済み核燃料処理費用は約18.8兆円核燃料再処理を目指す六ケ所村の総事業費は15兆6200億円などと 採算制を度外視して優遇されています
 その一方で福島第1原発事故の処理費用や帰宅困難地域の除染費用は全て電気料金に上乗せされたり税金で賄っていくので、電力会社は自己責任による費用を負担しなくて済みます。
 こうしたうま味が背景になって「原子力ムラ」と称される、経産省、各関連会社それに政治家の強固な連帯組織が形成されています。
 これによって電力会社にすれば、いくら政治家に献金しようが莫大な予算措置で返ってくるので懐は全く痛まないし、官僚は退職後には資金の潤沢な関連会社に天下りすることで一生の安泰が保証されるので、原発最優先政策を変えることはあり得ません。
 この点が海外の事情とは全く異なっています。当初は世界最先端に位置していた日本の再生エネ発電が、現在は世界の中で劣位の順位になっているのは官僚が「原発最優先政策」を固守しているからです。
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〔週刊 本の発見〕再生エネへの道を閉ざすしくみと欲望のありか
            毎木曜掲載・第443回 レイバーネット2.0 2026.7.23

『それでも日本に原発は必要なのか?―潰される再生可能エネルギー』青木美希 著・文春新書2026・2月刊  <評者:大場ひろみ>




 この本の中身に触れる前に、僭越ながら、WEB論壇誌『現代の理論』で筆者が連載している倉持忠助のことに触れておきたい。倉持は戦前、テキヤ(飯島一家傘下)でありながら東京市議会議員となり、電力を供給する東京市電気局の電力料金を値下げするために、他社から買うのでなく、東京市で発電して自営せよと主張した人物である。昭和初期に「今日以後の我々の生活は、全部電気に依て支配されるといっても過言ではありません。ところが今日その電気に依て、怖ろしい搾取を受けて居り、それが不当なものである以上、電気なるものの正体を見極めて」「先ず電気を常識とせよ」と訴えた。彼にとって電力会社とは、どんどん資本を統合して莫大な利益を上げる巨大企業であり、電力生産コストを計算するにも情報を提供しないので、それと闘うには知識が必要だという。これは今日、原発や再生エネについて考えるとき、十分な情報を与えられず判断に迷いがちな我々の状況にも当てはまる。重大事故を起こしながら、何故ここまで原発を維持・回帰したがる力が働くのかを、見極めるのも難しい。
 倉持のいう通り、電力会社は儲かるのだ。大正期から水力発電によって大量の電力生産が可能になり、福島、栃木、富山などから高圧電線を通して莫大な電力が運ばれるようになる。今日の地方で生産して東京などの都市で消費する構図はこの頃に確立された。その電力生産と発送電を個々の電力会社が握っていたために、既に電力供給過剰であった当時は供給先と供給量を各会社が争う「電力戦」が繰り広げられた。結果、調定と統合が繰り返され、五大電力(東京電灯・東邦電力・大同電力・宇治川電気・日本電力)といわれる巨大電力会社が生まれ、独占化していく。さらに総力戦体制下の国家統制によって地域ブロック化され、戦後の九大電力につながっていくのだが、この戦前から綿々と続く電力王国が、全ての源だ。

 さてそれにしても、私には戦後の国と電力会社の関係がわからない。エネルギー安全保障からいっても国は国策として、統制・管理する側なのは間違いないのだろうが、青木美希氏の暴く原発行政はどこまでも電力会社に引っ張られて、その利益を確保するために尽力しているようにしか見えないからだ。戦後の九大電力化に遡って考えた方がいいのかも知れないが、それはまたの課題としよう。
 原発において、電力会社にとって都合がいいのは、莫大な予算だ。何より研究開発予算は原子力(核分裂及び核融合)が全体の75%を占めている(1997年度)。対して省エネ・再エネは11%。また原発のコストにつぎ込まれる予算は、原子力予算、税制優遇、財政投融資を合わせて2兆1879億円2002年度)。対して、再エネは5685億円。今後の使用済み核燃料処理費用は約18.8兆円2004年電事連提出)。核燃料再処理を目指す六ケ所村の総事業費は15兆6200億円2025年6月現在)。福島第1原発事故の処理費用や帰宅困難地域の除染費用は、電気料金に上乗せされたり、税金で賄っていく。電力会社は自己の責任や損失を国民に押し付けて費用を負担しなくて済む
 このようなふざけた会社が存続する理由に、政治家と各関連会社の癒着がある。額賀福志、稲田朋美、甘利明、麻生太郎などの原発推進議員のパーティー券購入による資金提供や企業・団体献金が横行する。いくら献金しようが莫大な予算で返ってくるのだからやり放題だ。
 総理大臣になっても、彼等に逆らうことは出来ない(石破、岸田など)。また、電力会社や関連企業から各省庁に78人も出向している(2024年10月現在)。多大な犠牲を国民に押し付けて、電力会社は利益を上げる。「原発を動かせば、1日3億円の収支改善効果があると言われている」(青木氏にはこの数字の根拠を示してほしい)。関電の取締役1人当たりの平均報酬は、福島第1事故後、原発が止まっていた2014年度は1786万円、再稼働後の2018年度には4169万円にあがった
 数字を並べているだけで胸糞が悪くなるが、かつて国には石油依存からの脱却を図る「サンシャイン計画」(1973年~)という、再エネ研究開発促進計画があった。1993年には「ニューサンシャイン計画」がスタート。太陽光発電の導入や太陽電池の供給量で一時期世界のトップに立ったが、2022年には世界での日本の太陽電池のシェアはたった0.2%。太陽電池の価格競争に負けたとかいろいろな原因はあるが、政策的バックアップの不足が大きいという。「ニューサンシャイン計画」に当初見積もられていた予算は1兆5500億円だったが、実際使われた予算は4000億円程度だった。先の莫大な原発関係予算を思い出してもらいたい。

 この本で救いなのは、再エネに取り組む人々の姿と、諸外国との比較である。オーストラリア2022年の選挙で「オーストラリアを再生可能エネルギー大国にする」と目標を掲げた労働党が勝利し、2030年までに再エネを82%にする計画を立てている。長崎県五島市や戸田建設が進める浮体式洋上風力発電、福島で農業を営み、原発事故で暮らしを奪われた近藤さんが、農地でソーラー発電をする営農型ソーラーの設置に取り組む姿、また石油依存は海外にお金を奪われているだけだと、大分石油が太陽光発電や地熱発電に挑む様子など。それらの計画を進める際にも、土地の人々や環境保全に対し、対話と調査を前提にする姿勢など、原発を拙速に進め、福島第1の事故を結果的に招いた電力会社や国と対照的である。民間の小さな手からしか生まれないものを、電力が余れば原発の電力を優先して再エネを捨てさせるような政策で潰してほしくない。
 戦前の倉持忠助は、京都市が琵琶湖疏水に水力発電所を設置して、電力自営によって電気代を抑えたのを視察し、東京市も電力自営をと謳った。膨張する都市・東京の水がめとして計画された小河内ダムを、水力発電にも利用せよと提案したが、ダムは小河内村の人々に多大な犠牲を強い、戦争を挟んで、戦後に完成した。何事も誰かの犠牲によって誰かが利益を上げるように進めてはならない。エネルギー事業は効率や儲けではなく、公共的に担うものだというのが、戦前や原発重大事故の教訓だ。

柏崎刈羽原発“再稼働”から半年「トラブルの予兆つかむことが重要」と

 121日に再稼働し半年が経つ柏崎刈羽原発6号機について、同原発の稲垣武之所長は23日、「大きな不具合は確認されていない」と話した上で、トラブル予兆をつかむことが重要だと思っている」と強調しました。
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【東京電力】柏崎刈羽原発“再稼働”から半年 安全への意識強調「トラブルの予兆つかむことが重要」
                      NST新潟総合テレビ 2026/7/25
柏崎刈羽原発の6号機の再稼働から半年、東京電力はトラブルを未然に防ぐ考えを強調しました。
今年1月21日に14年ぶりに再稼働した柏崎刈羽原発6号機。
再稼働から半年が経つ中、稲垣武之所長は7月23日、その運転状況について「大きな不具合は確認されていない」と話した上で、トラブルを未然に防ぐ考えを強調しました。
【柏崎刈羽原発 稲垣武之 所長】
「運転員だけではなく、事務所にいる人間も注意をして、安全を最優先に運転を続けられるよう、しっかり予兆をつかむことが重要だと思っている」

6号機の再稼働から1年半をめどに最終的な判断を下すとしている1・2号機の廃炉については、まだメリット・デメリットを検討し始めた段階としています。 

福島原発事故 生業訴訟第2陣が結審 判決は来年4月 福島地裁

 福島第一原発の事故で被害を受けた住民たちが、国と東京電力に対して損害賠償などを求めている生業訴訟第2陣が23日、すべての審理を終え、判決は来年4月に言い渡されることとなりました。
 生業訴訟をめぐっては、2022年に第1陣で最高裁が国の責任を認めない判断を示し、これと異なる判断がされるかが焦点となっています。
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「原発事故がなければ穏やかに、幸せに暮らしているはずだった…」国と東京電力に賠償請求、生業訴訟第2陣が結審 判決は来年4月 福島地裁
                      TUFテレビユー福島 2026/7/23
福島第一原発の事故で被害を受けた住民たちが、国と東京電力に対して損害賠償などを求めている生業訴訟第2陣が、23日、すべての審理を終え、判決は来年4月に言い渡されることとなりました
この裁判は、福島県内外の住民およそ1750人が、国と東京電力に対して損害賠償などを求めているものです。裁判ではこれまで、1つの裁判としては異例となる2回の現地進行協議が行われ、大熊町や川俣町山木屋地区などで原告側と国・東電側の双方が説明しました。
23日の裁判で、原告側の代理人は、「国の地震予測・長期評価に基づく津波の予見可能性について正面から判断してほしい」と主張。また、南相馬市小高区から家族とともに、県内外を転々と避難した男性が、「原発事故がなければ小高で穏やかに幸せに暮らしているはずだった」と意見を述べました。
一方、原告側によりますと、これまで、国と東電側は「長期評価は原発の安全対策に取り入れる必要はなかった」などと主張しているということです。裁判は23日で結審し、判決は来年4月27日に言い渡されることとなりました。
生業訴訟をめぐっては、2022年に第1陣で、最高裁が国の責任を認めない判断を示し、これと異なる判断がされるかが、焦点となっています。

27- 静岡県と御前崎市が浜岡原子力発電所の安全対策を点検

 静岡県と御前崎市が浜岡原発の安全対策であるガスタービン発電機や、使用済燃料プールへ冷却水を送る可搬式動力ポンプの点検などを行い中部電力計画通り保守点検や維持管理っているとして、安全対策が確認できたと結論づけました。
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中部電力のデータ不正を受け静岡県と御前崎市が浜岡原子力発電所の安全対策を点検
                         静岡朝日テレビ 2026/7/25
 静岡県と御前崎市が浜岡原発の安全対策を現場点検しました。
 今回の点検では電源が失われた際に、非常用機器を動かすために使用されるガスタービン発電機や、使用済燃料プールへ冷却水を送る可搬式動力ポンプの点検などを行いました。
 浜岡原発を巡っては再稼働審査の中で、中部電力が耐震設計の前提となるデータを不正に操作していたことが明らかになっていて、県と御前崎市は対象を広げて定期点検を行っていました。
 データ不正を受けた点検は今回が3回目で、点検の結果中部電力の計画通り保守点検や維持管理が行われているとして、県と市は安全対策が確認できたと結論づけました。

2026年7月23日木曜日

【柏崎刈羽原発再稼働半年】14年ぶりの営業運転、試運転で相次いだトラブル…6号機の今

 東京電力柏崎刈羽原発が再稼働し、21日で半年となりました。約14年ぶりに営業運転を再開した6号機は今、どのような状態にあるのか新潟日報が報じました。
 起動時には色々トラブルが生じましたが、その後は大きなトラブルはなく推移しているようです。
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【柏崎刈羽原発再稼働半年】14年ぶりの営業運転、試運転で相次いだトラブル…6号機の今
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 東京電力柏崎刈羽原発が再稼働し、21日で半年となった。14年ぶりに営業運転を再開した6号機は今、どのような状態にあるのか。今月中旬、東電が新潟日報社に公開したタービン建屋内部では、原子炉から蒸気が送られ、巨大なタービンが回るごう音が響き、社員らが点検に目を光らせた。(柏崎総局・上林陸来)
 タービン建屋は原子炉から送られる蒸気を利用して発電機を回す中核施設。核燃料などがある原子炉建屋の海側に隣接する。
 内部に入ると、1メートル先にいる人の声も聞き取りにくいほど大きな音が響いていた。核分裂で発生した放射性物質が含まれる大量の蒸気が配管を流れ、巨大なタービンが回っているためだ。フロアの温度もやや高く感じられた。
 柏崎刈羽原発は、2011年の東電福島第1原発事故を受けて翌12年3月までに全7基が停止。6号機は、14年にわたる停止中に新たな安全施設も追加され、工事の未完了や消火配管の手抜き溶接なども問題となった。再稼働に当たっては、長く使われていなかった配管から漏れがないかに細心の注意が払われたが、営業運転後に大きな漏えいはないという。
 耳をつんざくごう音からは、再び原発が動き出したことが感じられた一方、同行した東電関係者からは放射線管理のため、取材時間をできるだけ短くするよう求められた。
 隣り合う停止中の7号機のタービン建屋にも入ったが、6号機とは対照的に、内部は静かだった。
 パトロールを担う所員(20)は「小さな不具合を見逃さないよう心がけている」と強調。ベテラン運転員の横田清二さん(58)は「若い所員は経験も少ないので、少しでも違和感を覚えたら速やかに報告するよう伝えている」と語った。

 6号機では再稼働前や試運転中にもトラブルが相次いだ。中でも安全上最も重要で、燃料の核分裂を調節する制御棒関連の警報トラブルが頻発した際は、長期停止後の運転の不安も指摘された。
 営業運転の再開は、東電が当初目指した2月26日から、約7週間遅れたが、その後は大きなトラブルは起きていないという。
 福島原発事故の当事者である東電の原発運転には依然、厳しい見方もある。横田さんは「東電で動いている唯一の原子炉でもある。日々の業務に真剣に行っている」と話した。

東海第2原発 見えぬ再稼働 避難計画5市町未策定 安全対策工事難航

 原電 東海第2原発が2011年の東日本大震災で運転停止してから15年余りが過ぎました。18年に原子力規制委員会の安全審査に「合格」し、最長20年の運転延長も認可されましたが、重大事故に備えた広域避難計画は策定途上で、安全対策工事も難航するなど、再稼働の見通しは立っていません。
 避難計画は県内14市町村が対象で、人口の多い水戸市やひたちなか市など5市町は未策定のままです。未策定の要因の一つが避難所の確保で、福島、群馬、栃木、埼玉、千葉の周辺5県と調整を続けていますが、完了のめどは立っていません。
 再稼働の前提となる安全対策工事も、規制委の審査で、原電は施工方法について、基礎部分の内側を補強する当初計画から、外側に鋼管くいを打ち込むなどして強度を高める計画に変更し、現在も審査が行われている状態です。
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東海第2原発 見えぬ再稼働 避難計画5市町未策定 安全対策工事難航
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日本原子力発電(原電)東海第2原発(茨城県東海村白方)が2011年の東日本大震災で運転停止してから15年余りが過ぎた18年に原子力規制委員会の安全審査に「合格」し、最長20年の運転延長(60年運転)も認可された。ただ、重大事故に備えた広域避難計画は策定途上で、安全対策工事も難航するなど、再稼働の見通しは立っていない。
避難計画は原発から30キロ圏の市町村に策定義務がある。県内は14市町村が対象で、立地する東海村や日立市、常陸太田市など9市町村は策定したが、人口の多い水戸市やひたちなか市など5市町は未策定のままだ。
未策定の要因の一つが避難所の確保だ。県は23年1月、県地域防災計画を改定し、感染症対策として避難所1人当たりの面積を「2平方メートル以上」から「3平方メートル以上」へと拡大した。このため、30キロ圏の人口約91万6000人のうち、約7万2000人分が不足しており、福島、群馬、栃木、埼玉、千葉の周辺5県と調整を続けている。県原子力安全対策課は「避難所の確保を進めているが、完了のめどは立っていない」としている。
避難計画の実効性を確認するため、県が設置した有識者による検証委員会では住民への情報伝達や避難時間の短縮策など計5項目の検証作業が続く

再稼働の前提となる安全対策工事も、予定していた今年12月の完了は困難な状況だ。防潮堤の基礎部分の工事で23年6月、コンクリートが複数箇所で充塡(じゅうてん)されず、鉄筋の変形も確認された。規制委の審査で、原電は施工方法について、基礎部分の内側を補強する当初計画から、外側に鋼管くいを打ち込むなどして強度を高める計画に変更し、現在も審査が行われている
原電の村松衛社長は5月の会見で、年内の完成予定に関して「非常に厳しい」と延期の可能性を示唆。「まずは(規制委の)審査に全力を尽くす」と述べ、審査の進捗(しんちょく)を見て新たな工程を示すとしている。

再稼働には同村と周辺5市にも拡大された「実質的事前了解権」を持つ首長の同意を得る必要がある。同村の山田修村長は昨年6月、条件付きで再稼働を容認する方針を示したが、他の市長は実効性ある避難計画策定や住民の意見を踏まえて判断するなどとして、態度を明らかにしていない。

事故を起こした東京電力福島第1原発と同じ沸騰水型炉を巡っては、24年に東北電力女川原発2号機(宮城県)と中国電力島根原発2号機(島根県)、今年1月には東電柏崎刈羽原発6号機(新潟県)が再稼働した。東海第2が「後続候補」とも目される一方、住民が運転差し止めを求めた訴訟で水戸地裁は21年、運転を認めない判決を出しており、現在も東京高裁で審理が続いている。 

関西電力美浜原発3号機のタービン建屋からの蒸気漏れトラブルをめぐり厳しい意見相次ぐ

 美浜原発3号機で発生したタービン建屋からの蒸気漏れトラブルをめぐり、関電からは、高圧タービンを覆う本体と、亀裂を起こしたキャップの構造が異なり、キャップの厚みが本体より薄いことがすべての担当者に周知されていなかったため、同じ方法で点検した結果、腐食を見抜けなかったと報告がありました
 委員からは「運転開始以降どのように下の世代に情報を伝えてきたのか?」「どんな状況になったらまずいのか明確にガイドラインに示すべきだ」といった意見が相次ぎました。
 関西電力では、再発防止策としてキャップを違う材質のものに変えるほか、新たなガイドラインを作成して、超音波測定を導入するとともに、作業員の技術力を高めるとしています。
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「下の世代に情報は伝えてきたのか」「明確なガイドラインを」関西電力美浜原発3号機のタービン建屋からの蒸気漏れトラブルをめぐり厳しい意見相次ぐ 原子力規制委員会
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今年5月、関西電力の美浜原発3号機で発生したタービン建屋からの蒸気漏れトラブルをめぐり、原子力規制委員会は22日、関西電力の再発防止策を了承したものの、会社の対応を巡り厳しい意見が相次ぎました
このトラブルは、美浜原発3号機で高圧タービンを覆うカバー上部の金属製キャップに、長さ8センチ、幅1センチの穴が開き、蒸気が漏れて原子炉を手動停止したものです。
その後の調査で、高温の湿った蒸気が秒速40メートルの速さでキャップ内で渦を巻き、内側から損傷して、キャップの厚みが最も薄いところで1ミリまで減っていたことがわかりました。
このトラブルをめぐり、関電からは、高圧タービンを覆う本体と、亀裂を起こしたキャップの構造が異なり、キャップの厚みが本体より薄いことがすべての担当者に周知されていなかったため、同じ方法で点検し結果、腐食を見抜けなかったと報告がありました。
委員からは「運転開始以降どのように下の世代に情報を伝えてきたのか?」「どんな状況になったらまずいのか明確にガイドラインに示すべきだ」といった厳しい意見が相次ぎました。
また点検状況をスケッチで記録していたことについて「目視の限界もあるので、デジタル画像で残すなど対策も必要ではないか」といった指摘もありました。
関西電力では、再発防止策としてキャップを違う材質のものに変えるほか、新たなガイドラインを作成して、超音波測定を導入するとともに、作業員の技術力を高めるとしています。


関電・美浜3号機 蒸気漏れ防止策など原子力規制委が了承 国際評価尺度「レベル0」
                       テレビ朝日系(ANN)2026/7/22
福井県にある関西電力の美浜原発3号機で高圧タービンから蒸気が漏れたトラブルで、原子力規制委員会は、関電が目視点検のガイドラインを新しく制定するなどとした再発防止策を了承しました。
5月、福井県美浜町の美浜原発3号機で高圧タービンから蒸気が漏れるトラブルが発生しました。
関西電力によりますと、タービンの上部にある金属製のキャップが腐食により損傷したことが原因とみられています。
原子力規制庁は、22日、腐食の進行などを確認する目視点検のガイドラインを新しく制定するなどの再発防止策や、トラブルの原因を取りまとめた関西電力からの報告を原子力規制委員会に諮り、委員会は報告内容を了承しました。
また、今回は原子力に関する事故やトラブルの深刻度を表す国際評価尺度=INESで最も低い「レベル0」にあたるとして、施設の安全に影響しないと評価しました。


美浜原発蒸気漏れは「レベル0」 規制委、国際尺度評価で
                            共同通信 2026/7/22
 関西電力美浜原発3号機(福井県美浜町)で5月、タービンのキャップに穴が開き蒸気が漏れたトラブルについて、原子力規制委員会は22日、深刻度を示す8段階の国際評価尺度(INES)で最も低いレベル0とする評価を取りまとめた。施設の安全には影響しなかったと判断した。
 関電は高温高圧の蒸気の流れで金属製のキャップの内側が腐食し、減肉が進んだことが原因と推定。過去の目視点検で表面に通常とは異なる模様が確認されていたが、減肉には気付けなかった。今後は内側を腐食に強いステンレスで加工するほか、目視点検の注意点をまとめたガイドラインを作る
 規制委はこの日の会合で、関電の原因推定や対策を「妥当だ」と評価した。一方で山中伸介委員長は「目視点検の限界についても考える必要がある」と述べ、今後の検査の在り方を検討するよう事務局の原子力規制庁に求めた。
 トラブルは運転中だった5月8日に発生。放射性物質を含まない蒸気が漏れ、関電は原子炉を手動で止めた。3号機はその後、予定を前倒しして6月16日に定期検査に入った。