2026年4月2日木曜日

原発事故15年 キノコ、ヤマメ、アユ、ヒラメ…放射能の生き物への影響は【報道特集】

 TBSが掲題の記事を出しました。
 福島県産の主なものの線量は下記の通りです(単位はベクレル/kg)。

 野生のキノコの15年後の線量は カジメタケが500(ベクレル)。カラスダケは700と800。ブナシメジ4400、ほとんどのキノコの線量が基準値の100ベクレル/㎏を超えています。
 タラの芽とかゼンマイなどの山菜は福島市でも大体出荷制限に引っかかります。
 タケノコも同様で、測ればあまり低くない値が出るだろうということです。
 ヤマメの線量は 955ベクレルで基準値の9~10倍、平均は基準値の8倍の836ベクレル、最高で6400ベクレルの個体もありました。ヤマメの放射線量は原発事故の5~6年後から下がっていないということです。
 南相馬市を流れる新田川では、22年から鮎の稚魚の放流を続けています。25年までの4年間の調査では、全て基準値の100ベクレル/㎏を下回り、多くが30ベクレル以下でした。鮎漁は解禁も見えてきました。
 海水魚のヒラメはトリチウム水放出前の平均が0.075ベクレルで、放出後は0.13ベクレルでした。
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原発事故15年 キノコ、ヤマメ、アユ、ヒラメ…放射能の生き物への影響は【報道特集】
                       TBS NEWS JNN 2026/3/28
福島第一原発の事故から15年。今も様々な生き物に残る放射能の影響についてです。山のキノコ、川や海の魚たちの放射線量はどうなっているのでしょうか。研究チームに密着取材しました。
■原発事故 帰れぬままの故郷
福島県浪江町。原発事故で大量の放射性物質が降り注いだ。今も町の面積の78%が人の住むことができない、帰還困難区域となったままだ
その帰還困難区域にあった三瓶民雄さん(72)の家はすでに無い。今は物置だけが残っている。
三瓶民雄さん(72)
「ここにうちがあったけど、震災で10年以上放っておくと屋根も落ちちゃった」
田んぼは変わり果てている。
三瓶さん
「ここの下が田んぼだった。田んぼだった面影…わからないでしょ?」
三瓶さんが住んでいた浪江町南津島には、家が残っているところもある。
三瓶さん
「(ここの家は)東京に行っている」
「ここが氏神さま」
神社は三瓶さんの集落で、住民達のこころのよりどころになっていた。
三瓶さん
「神様のお祭りの時は必ず集まった。みんなで集まって一杯飲んでいくのが楽しかった」
「花見や男の人の集まりがあって、家で酒飲んでどんちゃん騒ぎして、神様を拝んでからね」
三瓶さんは今、福島市内で暮らしている。同居している母親は94歳になる。
三瓶さん
「災害になる前まではみんなと過ごしていた。帰りたいと思う気持ちはある」
2023年、国は新しい制度を作った。家が帰還困難区域となった住民の中で、希望する人は帰還できるようにする。2030年までに放射性物質を取り除く除染を進めるとしている。
三瓶さんも戻りたいと希望を出しているが、家の敷地も田畑も除染の予定は見えていない。
三瓶さん
「除染して『帰っていいです』と言われれば気持ちの整理もつくが、今の状態ではどうしようもない」

■家の敷地や周辺の放射線量を調査
福島大学・環境放射能研究所の難波謙二所長。
福島大学 環境放射能研究所 難波謙二所長
「あの杉を研究対象にさせてもらっている
原発事故で出た放射性物質の生き物への影響を調べている。
三瓶さんの実家の放射線量はどのくらいなのか、この日、難波教授が調査した。
家の敷地や周辺の線量は毎時2〜3マイクロシーベルトだった。帰還困難区域の基準値を下回っているが、決して低くはない。
難波教授
2か月あれば(積算)1ミリシーベルトになる。年間1ミリという、普通の人が受けていい被ばく線量は超える。『低くする努力を国はしなきゃいけない』といえばその通り」
震災前は裏山から引いた水を飲んでいた。
三瓶さん
「(水は)山から来るんでだめでしょう。飲み水にはできないと思う」
国が作った帰還制度では、水が使えなくなった人には井戸を掘ってくれることになっている。
難波教授
「新たに掘れば地下水には(放射性物質は)入ってこない」
家のすぐそばでとれていた山菜について、難波教授は
三瓶さん
タラの芽とかゼンマイとか採っていた
難波教授
「よく食べられました?」
三瓶さん
「食べていた」
難波教授
次の春にでも測ってみましょうか。山菜関係は福島市でも大体出荷制限、タケノコでも出荷制限になっている。あまり低くない値が出ると思う

■数字で伝える放射能の影響
原発周辺の町では多くの住民が避難を余儀なくされたが、少しづつ避難指示が解除され、復興拠点を中心に新たな町作りが進められている。
難波教授ら福島大学の研究チームは自然環境の線量調査について、住民や自治体関係者などへの報告会を重ねてきた。
福島大学 環境放射能研究所 難波謙二所長
「林業や水産業やレクリエーション(行楽目的)の方々の関心に応えるような発表ができれば良いかと思っています」
生き物への影響について、科学的裏付けをとった数字を示して、正確に知ってほしいという思いがある。
参加者の中には帰還希望者のサポートをしている人も。
帰還希望者をサポート 松永妃都美さん
「環境に対する不安が多くあるので、数字を元に話をしている。環境と健康影響は放射線に関しては切り離せない。大変、勉強になりました」
難波教授が向かったのは、南相馬市高倉の民有林。帰還困難区域に近いが、立ち入りは制限されていない。
地元のキノコ採り名人、高橋信百合区長の協力を得て、野生のキノコの線量を調べる。
南相馬・高倉区長 高橋信百合さん
「有名なキノコばっかり出る。シメジや松茸…」
原発事故で広がった放射性物質のうちセシウム137は、体内に入ると筋肉に集まりやすい。半減期が30年と長く、影響も長期化する。

■野生のキノコ 15年後の線量は
2026年2月、難波教授はキノコの線量を報告するため高橋さんを訪ねた。帰還困難区域の近くでとったキノコの放射線量について、調査の結果を報告した。
難波教授
「カジメタケが500(ベクレル)。カラスダケは700と800。ブナシメジ4400
ほとんどのキノコの線量が基準値の100ベクレル/㎏を超えていた。
難波教授
「狭い場所でも(線量が)変わる。土の濃度も変わる。場所によって放射能も違う。土の放射能が違う」
15年たっても、なぜキノコから高い線量が出るのだろうか?
難波教授
キノコの菌糸は広く伸びている。仮説としては、だんだんセシウムは深いところに入っていくはず。元々菌糸が分布しているのが深く、そこにセシウムが到達してキノコも(放射線量が)高くなっているのでは

■昆虫も関係か 線量下がらぬワケ
川の魚への影響について調べているのは、同じ研究チームの和田敏裕教授らだ。
上流部が浪江町の帰還困難区域にある太田川。渓流魚のヤマメを電気ショックで捕獲する。ヤマメが食べているのは、川底の砂や水中の落ち葉の中に隠れている水生昆虫だ。
ーこれは何の虫?
「カクツツトビケラ。葉っぱで巣を作って、ミノムシ状態で中に入っています」
トビケラの仲間やトンボの幼虫のヤゴなど、多くの水生昆虫がとれた。
ヤマメは陸上にいる昆虫も好んで食べる。陸生昆虫は夜間、特殊なランプに集まって来たところを捕まえる。
木の葉っぱや落ち葉も持ち帰り、放射線量を計る。ヤマメの線量
955ベクレル、基準値の910倍
ヤマメの平均は基準値の8倍の836ベクレル、最高で6400ベクレルの個体もあった。
実はヤマメの放射線量は原発事故の5.6年後から下がっていない。
2018年からの数値を見ると、落ち葉や水生昆虫の線量は年々下がっている。だがヤマメと陸生昆虫の線量は、下がっているとは言えない。
福島国際研究教育機構 石井弓美子主任研究員
「ヤマメは特に(線量が)下がらない。ヤマメが陸生昆虫を多く食べる。特に陸生昆虫との結びつきが強い魚で下がりづらいんだろうと」
オレンジ色の球がセシウム。仮説では、木や落ち葉などの線量は下がる一方で、落ち葉の下にある土の表面付近にセシウムが溜まっているのではないか。
その土壌付近に生息し、餌などからセシウムを取り込んだ陸生昆虫をヤマメが食べていることが線量の下がらない要因と考えられる。
福島大学環境放射能研究所 和田敏裕教授 
「例えばカマドウマというバッタなどは『非常に濃度が高くなる』。カマドウマは落ち葉や腐葉土の下にいたりする。そういう所にセシウム濃度が高い部分があって、それを介してカマドウマからヤマメへとセシウムが移行しているかもしれない」
一方、川の下流では魚の数値が改善されてきたところもある。

■下流のアユ 漁解禁のきざしも
南相馬市を流れる新田川。管轄する漁協では鮎漁の再開に向け、2022年から鮎の稚魚の放流を続けている。多くの鮎で線量を測るためだ。
2025年までの4年間の調査では、全て基準値の100ベクレル/㎏を下回り、多くが30ベクレル以下だった。鮎漁は解禁も見えてきた
新田川太田川漁協 片平智榮理事
「国の出荷制限が100ベクレル/kgだが、漁協では50ベクレル以下に設定。今は30ベクレル以下で留まっている
2026年はさらに多くの稚鮎を放流する予定で、これから川を人が集まる場所にしたいという。
片平理事
「周りの環境を他の河川と比較してみて、試験的にも川に入って頂いて、釣った魚はモニタリングに協力してもらうとか、そういった取り組みをしながら、河川に人が寄りつくような方向性を考えています」
■原発処理水放出 前後の変化は
海の調査をしているのは同じ研究チームの高田兵衛教授だ。
事故を起こした福島第一原発から2キロの浜で魚を釣っている。ヒラメやスズキなどの魚が調査の対象だ。
2023年8月、東京電力は原発の廃炉作業で出る処理水の海への放出を開始した。
処理水はセシウムなどを除去した後の取り除けない放射性物質トリチウムを含む。トリチウムは水素の一種で弱い放射線を出し、雨水や飲料水、人の体内にも存在する。
船で原発に近づいていく。
高田教授らは、処理水放出前の2021年からトリチウムの調査を続け、魚とその場所の海水を分析した。
その結果、放出前のヒラメの平均が0.075ベクレル、放出後は0.13(/kg)。
処理水の放出後トリチウムが上昇しているが、人体へ及ぼす影響はセシウムの700分の1とされ、セシウムの基準値と比べても非常に低い。
そして、放出前の海水が0.085ベクレル、放出後は0.17(/L)だった。
ヒラメと海水の濃度はほぼ同じで、トリチウムは魚の体内にほとんど蓄積しないことがわかった。
福島大学環境放射能研究所 高田兵衛教授
トリチウムの場合はほとんど蓄積しない。水の濃度が下がればすぐ魚の濃度も下がる
原発の廃炉作業が難航する中で、処理水の放出はいつ終わるか見通せない。
国や東電も調査をしているが、高田教授は風評被害を防ぐためにも、第三者がデータをとり続けることが重要だと話す。
高田教授
「処理水の放出量が少し増えてきている。それによる広がり方がどう違うのか、ちゃんと見ていかないといけない。30年、40年近く放出を続けるが、常に数値をみていって問題が無いか、安全性が担保できているレベルはしっかり見ていかなければならない」

■鯉養殖 風評被害を乗り越えて
数値に向き合って原発事故の風評被害を乗り越えようとしている人がいる。郡山市内で鯉の養殖を続けてきた熊田純幸さん。
県南鯉養殖業組合 熊田純幸    組合長
15年、闘いの中。結果的に福島のものが全くだめになって」
事故があった2011年以降、郡山市では養殖の鯉から基準値を超えるセシウムは一度も出ていない。それでも鯉の値段は元に戻らなかった。
食用の鯉の安全性にこだわってきた熊田さん。福島大学の難波教授や行政とともに調査を続けた。
かつて鯉の養殖に使われていた酒蓋池では除染をした。この池の周辺の線量が比較的高かったためだ。
その結果セシウム全体は大きく減ったが、池の底の泥の表面に予想以上の濃度のセシウムが残った。
福島大学 難波謙二環境放射能研究所長(2018年)
「除染で相当浅いところは全部なくなっているんじゃないかと期待したが、私たちとしては意外に残っているかと」
熊田組合長
「完全(な除染)なんていうわけにはいかないのか」
熊田さんは酒蓋池を食用の鯉の養殖には使わないことに決め、郊外にある線量が非常に低い池で鯉の養殖を続けてきた。
難波教授らとの調査で、汲み上げた地下水の中で鯉に泥を吐かせると、線量がさらに下がることがわかった。
郡山市の養殖鯉のモニタリングでは、2023年以降、セシウムは全く検出されていない。
熊田組合長
「福島の水はミネラルが豊富だから(鯉が)美味しい」
加工場では鯉を甘露煮やアライにして出荷している。
原発事故から15年、熊田さんは2026年に初めて加工した鯉の県外への出荷を再開した。
事故前のように、全国に販路を広げようと意気込んでいる。
熊田組合長
「うちがトップクラスで鯉を作っているが、いかに全国に加工した魚を売るか。安全性には自信がある。クリアしていると思う」
「半分あきらめてきた、もうだめだと思って。15年たったら結構、福島のもの抵抗なくなってきたのかなと」
             TBS NEWS DIG Powered by JNN

浜岡原発データ不正 中部電12年から操作 18年以降社内指摘、改めず

 中部電力は31日に原子力規制委員会に提出した報告書で、浜岡原発(静岡県)の耐震設計に関わる不正なデータ操作は原子力土建部で遅くとも12年ごろに始まったと明らかにしました。
 中部電と規制委は再稼働審査で、作成した地震動の中から最も平均に近いものを「代表彼」にしていることを了承したようですが、それは想定される最大強度を「基準地震動」とすることと整合するのでしょうか
 また規制委には計算条件を変えて20組作成した地震動の中から最も平均に近いものを「代表彼」にしていると説明しましたが。実際には地震動と代表彼の組み合わせを多数作成し、1セットを選ぶ方法を遅くとも東京電力福島第1原発事故の翌年の12年ごろから行っていて、その不正は12年から21年度までに少なくとも105事例で行われ、18年以降は、意図的に代表彼を選び、つじつまが合うように残りの地震動を定める不正も始まり、18年度に少なくとも3事例(80事例の証言も)あったということです。
 不正の行われた原子力土建部内で18年以降、審査資料と異なる方法での地震波選定を問題視する指摘が繰り返しありましたが、審査資料などが改められることはなかったとしています。
 御前崎市議は「第三者委員会の結果が出ない限り、確実な情報を聞くことができない状況で、今回のような報告は意味があまりないのではないか」と述べました。
 経産省は中都電に電気事業法に基づく追加の報告徴収命令を出し、改めて報告するよう求めました。
 この問題は、最終的に現行の浜岡原発が予想される最大強度の地震時に「強度的にもつのかどうか」に尽きます。それについての明快な結論を明らかにして欲しいものです。
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浜岡原発データ不正 中部電12年から操作 18年以降社内指摘、改めず
   規制委に報告書
                         新潟日報 2026年4月1日
 中部電力は31日に原子力規制委員会に提出した報告書で、浜岡原発(静岡県)の耐震設計に関わる不正なデータ操作は原子力土建部で遅くとも2012年ごろに始まったと明らかにした。不正事例は100を超える18年以降は社内で問題視する指摘が繰り返しあったが、改められなかった。林欣吾社長は名古屋市の本店で記者会見し、改めて謝罪した上で再発防止に向けた組織改革に「不退転の覚悟を持って全力で取り組む」と述べた。

 規制委は今年1月、中部電に原子炉等規制法に基づく報告徴収命令を出し、3月末までに報告を求めていた。
 報告書によると、中都電は再稼働審査で、耐震設計の目安となる「基準地震動」を決める際、計算条件を変えて20組作成した地震動の中から最も平均に近いものを「代表彼」にしていると説明した。だが実際には、地震動と代表彼の組み合わせを多数作成し、セットを選ぶ方法を遅くとも東京電力福島第1原発事故の翌年の12年ごろから行っていた。この不正は12年から21年度までに少なくとも105事例で行われた。
 18年以降は、意図的に代表彼を選び、つじつまが合うように残りの地震動を定める不正も始まった。18年度に少なくとも3事例あった。
 これらの対応は原子力建部内で問題視されたが、説明を改めるなどの是正はされなかった。他部署を含む行為者、関与者の具体的な範囲は確定できていないという。
 基準地震動策定に関する具体的な要求事項や手順を明確にした業務計画を作っておらず、代表彼の選定根拠も文書化していないなど、記録が残っていない点があった。
 中部電は31日に経済産業省にも報告書を提出。経産省は中都電に電気事業法に基づく追加の報告徴収命令を出し、改めて報告するよう求めた。
 中部電は今年1月、基準地震動を決める際に、データを意図的に操作した疑いがあると公表した。不正は昨年2月、規制委への外部通報がきっかけで判明していた。

    中部電力の浜岡原発データ不正に関する報告書のポイント
 不正なデータ操作は遅くとも2012年ごろに開始。審査での説明と異なり、地震動と
 代表波の組み合わせを多数作成
 18年以降に代表波の意図的な選定を開始。つじつまが合うように残りの地震動を選定
 不正の事例は100を超える
 18年以降に社内で不正を問題視する指摘が繰り返しあったが、改められず


耐震不正12年から 中部電力規制委に報告書
                        しんぶん赤旗 2026年4月1日
 中部電力が浜岡原発3、4号機(静岡県)の審査で想定される地震動の揺れ(規準地震動)の評価についてデータ不正を行っていた問題で中部電は31日、原子力規制委員会に経緯などについての報告書を提出しました。規制委の1月の報告徴収命令を受けたもの。
 報告書によると、遅くとも2012年ごろ以降、その後の規制委の審査で説明する方法とは異なる方法で地震波の選定を行っていたとしています。中部電が3、4号機の新規制規準適合性審査を申請したのは14~15年です。
 また、規制委の審査で厳しい条件の考慮が求められたことから18年以降、より恣意(しい)的で悪質な方法が行われるようになります。基草地震動の選定では断層の条件などを変えて多くのケースを検討していますが、より悪質性の高い手法は、少なくとも3ケース行われていたと認定。聞き取りによれば80ケースで行われた可能性があるとしています。
 また、不正の行われた原子力土建部内で18年以降、審査資料と異なる方法での地震波選定を問題視する指摘が繰り返しありましが、審査資料などが改められることはなかったとしています。
 中部電は、弁護士などからなる調査委員会を設置しており、調査委員会の報告書の内容を踏まえて改めて報告をするとしています。


不正指摘する社内の声生かされず…中部電力・浜岡原発の再稼働審査巡るデータ不正で報告書 始まったのは「遅くとも2012年以降」
                           FNNプライム 2026/4/1
 浜岡原発を巡るデータ不正問題で3月31日、中部電力が社内調査の結果をまとめた報告書を国に提出しました。会見で明らかになったのは、不正を指摘する社内の声が生かされていなかったことでした。
中部電力の林欣吾社長:
「当社が現在保有している文書や記録等の調査結果などを踏まえて、現時点で事実として認定・報告できる事項と、当社の対応の方向性を報告するものであります」
 浜岡原発の再稼働審査で、耐震設計に必要な地震の揺れのデータを、中部電力が意図的に小さく見せていた疑いが発覚。原子力規制委員会が審査を白紙とし、経緯などを報告するよう求めていました。
 報告期限の31日、中電は社内調査の結果をまとめた報告書を提出しました
 その内容について会見で説明した林社長らは、意図的に小さく見せていたという地震の揺れは、原子力部門の少人数で選定していたこと、選定した根拠も文書化されていなかったことなどを事実認定したと説明しました。さらに…。
林欣吾社長:
「問題視する指摘が複数回にわたって繰り返されていましたが、審査資料などが改められることはありませんでした」
 2018年以降、審査資料の記載内容を問題視する声が、社内から繰り返し上がっていたことを明らかにしました。「データの算定プロセスが明確になっていない」と、その内容に異を唱える指摘もあり、不正を食い止めるチャンスは何度もありましたが、結局、正されることはありませんでした
 もし、組織内で指摘が受け止められていたら、今回の不祥事は防げたのでしょうか。
林欣吾社長:
「防げるようなチェック体制を構築すべきだと考えております。解体的な再構築を目指して、二度とこういうことが起こらないようにすべきだと考えております」
 調査の結果、不正が始まったのは「遅くとも2012年以降」とはしたものの、関与した人物などは具体的には確定できていないと説明しました。
 林社長は自らの進退について…。
林欣吾社長:
私が今やらなきゃいけないのは、一日も早い徹底的な事実解明、それに対する全面的な協力、再構築に向けた強力なリーダーシップをもって、会社を変えていく方向性を見出すことが使命だと思っております。明らかに不正だったのか、何が不正だったのか、どういう不正だったのか、不正がどこまでまん延していたのかについては、これからの評価を待とうと思っております」


浜岡原発データ不正問題 中電が報告書を国に提出 地元からは報告内容が不十分と厳しい意見=静岡・御前崎市
                     静岡放送(SBS) 2026/3/31
浜岡原発の再稼働審査をめぐるデータ不正問題で、中部電力は3月31日、事実関係をまとめた報告書を国に提出しました。一方で、第三者委員会の調査結果はまだ出ておらず、地元の御前崎市議会からは、報告内容が不十分と厳しい意見が上がりました。
<中部電力原子力本部豊田哲也本部長>
「ご報告申し上げます。よろしくお願いします」
浜岡原発の再稼働審査をめぐっては、中部電力が耐震設計のデータを不正に操作して、地震の揺れを意図的に小さくみせた疑いが発覚しています。
中部電力は今回の問題の報告書を提出期限の31日、原子力規制委員会に提出しました。
<中部電力林欣吾社長>
「現時点で事実として、認定・報告できる事項と当社の対応の方向性を報告するものであります」
報告書の提出後、中部電力の林社長が会見を行いました。
データ不正は遅くとも2012年以降に始まり、2018年に内部通報があったにもかかわらず、2021年まで行われたと説明しました。
<中部電力林社長>
「再び信頼される企業へ生まれ変わるため、不退転の覚悟を持って、全力で取り組むことこそが信頼回復につながるものと考えており、広く社会の皆様からの強い不信を招いていることについて心より深くお詫び申し上げる」
信頼回復に向けた対応の方向性については、▼意識・行動の変革、▼組織・風土の変革、▼ルール・仕組みの強化の3つの柱を挙げました。
地元の御前崎市には中部電力の幹部が訪れ、市議会に対して今回の報告内容を示しました。
説明を聞いた御前崎市議からはー
<御前崎市議>
第三者委員会の結果が出ない限り、確実な情報を聞くことができない状況で、今回のような報告は意味があまりないのではないかと感じました」
<御前崎市議>
丁寧な言い訳にしか聞こえないですよ。対応の方向性として『意識・行動の変革、組織・風土の変革、ルール・仕組みの強化』こんなの今までやってなかったんですか
県庁では、中部電力静岡支店が県危機管理部に概要を報告しました。
<酒井浩行県危機管理監>
「中部電力の行った不正行為は、県民の信頼を損なう非常に重大な事案である。今回の報告が限定的だということですので、重大性に鑑み、引き続き、事実関係や原因の究明、再発防止策の検討を」
中部電力の信頼回復に向けた道のりは、険しい状態が続きそうです。


【浜岡原発】再稼働への審査データ不正操作は100件以上で遅くとも2012年頃から…中部電力が明かす(静岡)
                          静岡第一テレビ 2026/4/1
浜岡原発のデータ不正問題を巡り、中部電力は3月31日、100件以上のデータを不正に操作していたことを明らかにしました。不正行為は遅くとも2012年ごろから行われていたということです。
中部電力は31日、浜岡原発のデータ不正問題に関する報告書を原子力規制委員会に提出しました。
報告書によりますと、中電は、耐震設計の基準となる「地震の揺れ」を策定する際、225ケースのうち少なくとも108ケースでデータの不正を行っていたということです。
また、不正行為は2012年ごろから行われていたことも明らかにしました。
社内では、2018年以降、データの計算方法を問題視する指摘が複数回あったにもかかわらず、改めることはなかったということです。
一方、中電は、不正の原因や動機などについては「自社で設置した第三者委員会が調査中」と説明しています。


中部電力 浜岡原発めぐる不正 規制委「安全文化が欠如している」 夏ごろに対応決める方針
                       中京テレビNEWS 2026/4/1
浜岡原発を巡る中部電力の不正。原子力規制委員会が「安全文化が欠如している」と指摘しました。
この問題は、中部電力が浜岡原発の再稼働に向けた審査で、耐震設計の基礎となる地震の揺れのデータを不適切な方法で算出し、意図的に揺れを小さく見せていた疑いなどがあるものです。
3月31日、中部電力は国に自社で調査した報告書を提出。不正について、2018年以降、社内で複数回、問題視する声があったにもかかわらず改められることはなかったということです。
報告書の提出後、原子力規制委員会が初めての定例会見を開き、山中委員長が中部電力の体制について厳しく指摘しました。
原子力規制委員会 山中伸介 委員長:
「内部の申告制度、公益通報制度が機能していなかったことを報告書の中で触れられているということは、まさしく安全文化の欠如だ」
原子力規制委員会は今後も調査を続け、夏頃にも対応を決めたいとしています。


浜岡原発のデータ不正 計算手法に疑問の指摘、複数回…中部電力報告書 業務透明性確保へ
                          読売新聞 2026/4/1
 浜岡原子力発電所(静岡県)の再稼働審査で「基準地震動」のデータが不正操作されていた問題を巡り、原子力規制委員会に報告書を提出した中部電力では、不正事案が相次いでいる。組織の立て直しが急務となっている。
 中電が31日に示した報告書によると、2018年以降、地震動を策定する原子力土建部内から、データの選定手法が審査資料に記載されなかったことや、計算手法に疑問を持つ指摘が複数回あったことが明らかになった。策定時の詳細な個別業務計画を明確にしていなかった。
 記者会見で、中電の林欣吾社長は「浜岡原発を運営する原子力事業者の適格性を問われる問題だと痛切に感じている」と述べ、陳謝した。今後、原子力部門以外の部門や社外との人事交流や、業務の透明性を確保する取り組みなどを強化する。
 これとは別に、中電は同日、浜岡原発で行われた工事の不正手続きを巡り、不正の経緯や再発防止策などをまとめた報告書を経済産業省に提出した。昨年11月、原子力部門が工事の契約を担当する調達部門を経ず、取引先に工事の仕様変更を依頼し、正式な契約変更などを行っていなかったと発表した。
 報告書では、不正の原因として、調達部門が仕様変更を把握する仕組みが不十分だったことなどをあげた。相次ぐ不正について問われた林社長は、「組織風土に問題がある。二度と起こらないようにしたい」と述べた。

原発のテロ対策施設、設置期限「運転開始5年以内」に 事実上の延長

 原子力規制委は1日に開いた定例会合で、原発にテロ対策施設を設置する期限を、従来は原発の設計・工事計画の認可から5年以内であったものを「営業運転開始から5年以内」に改正することを了承しました。施設の完成が間に合わず運転できなくなる事態が相次いでいたためです。
 この措置は「テロ対策施設が機能しない状態」で運転できる期間が最長で5年間も延長されることを意味します。ではその間に原発への攻撃等がないことを誰が保証するのでしょうか。無責任な話です。
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原発のテロ対策施設、設置期限「運転開始5年以内」に 事実上の延長 原発再稼働・新設
                         日経新聞 2026年3月27日
原子力規制委員会は原子力発電所にテロ対策施設を設置する期限を事実上延長する方針だ。原発の設計・工事計画の認可から5年以内との規定を運転開始から5年以内に改める。施設の完成が間に合わず、運転できなくなる事態が相次いでいた。

4月1日に開く定例会合で事務局の原子力規制庁が見直し案を示す。山中伸介委員長を含む5人の委員が了承すれば、2026年内に規則を改正する見通しだ。

テロ攻撃を受けた際、遠隔で原子...
             (以下は会員専用記事のため非公開