これを報じる記事は29日付でも紹介しましたが、しんぶん赤旗の記事は丁寧に詳しく報じていますので「詳報」として紹介します。
なお、「ガル」は(地震によって)構造物に掛かる加速度のことで、旧来の記号との関係は
1ガル=1cm/sec×sec です。
因みに地球の引力で下方に掛かる重力加速度は980ガル=980cm/sec×sec です。
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地震動2割弱く評価か 中部電力データ不正 規制庁が報告
しんぶん赤旗 2026年10月29日
原子力規制委員会は28日、中部電力の浜岡原発(静岡県)の想定される地震の揺れ(基準地震動)の評価をめぐるデータ不正について、検査に当たっている原子力規制庁から報告を受けました。揺れの強さを2割程度、不正により過小評価していた可能性が判明しました。
この問題では、中部電が設置した調査委員会の報告書が先月、公表されています。規制庁は、今後も検査を続け結果を取りまとめたうえで、規制委に内容をはかるとしています。
不正は、地震動の評価の過程で行われました。中部電は断層モデルを用いた地震動の評価では、1ケースに対して20回の計算を行いその中で最も平均に近い結果を「代表波」に選ぶと説明していましたが、実際には恣意(しい)的に都合の良い結果を代表波に選定するなどしていました。
規制庁は今回、対象となった225ケース全てで、説明と異なる方法で「代表波」の選定が行われていたと認定しました。先月の報告書で認定されていたのは208ケースでした。
また、浜岡原発では複数の基準地震動を設定しており、3、4号機周辺の水平方向の最大加速度は、断層モデル法とは異なる方法で設定された1200ガル(ガルは地震の揺れの強さを示す加速度の単位)が最大です。
規制庁は、断層モデル法を用いた1ケースについて、中部電が恣意的な選定を行う前の1000回の計算の平均が、グラフから読み取ると東西方向の最大加速度が千三百数十ガルだったと明らかにしました。中部電は、東西方向の最大加速度を1106ガルと評価しており、2割程度の過小評価になった可能性があります。
また、新規制基準への取り組みについては、経営執行会議などで、原子力安全の観点ではなく、工程を優先する観点からの評価が行われていたことや、社員ヘの安全文化アンケート結果に、今回の不正を示唆する指摘があったことが報告されました。
原発をなくす湯沢の会
私たちは『原発ゼロの日本』をめざし、柏崎刈羽原発の廃炉に向 けた運動に取り組んでいます。
2026年10月31日土曜日
地震動2割弱く評価か 中部電力データ不正 規制庁が報告(詳報)
31- 浜岡差し止め訴え却下 静岡地裁 再稼働見通し立たず(詳報)
これを報じる記事は29日付でも紹介しましたが、やや主旨・意味が分かりにくいものでした。その点、しんぶん赤旗の記事は分かりやすく報じていますので「詳報」として紹介します。
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浜岡差し止め訴え却下 静岡地裁 再稼働見通し立たず
しんぶん赤旗 2026年10月29日
中部電力浜岡原発(静岡県御前崎市)の安全性に問題があるとして、周辺住民ら31人が3~5号機の運転差し止めなどを求めた訴訟の判決が27日、静岡地裁でありました。平山馨裁判長は、中部電のデータ不正問題により、再稼働に必要な原子力規制委員会の審査で「(合格の)見通しはおよそ立たなくなった」と指摘、訴えの利益がなくなったとして請求を却下しました。
原告側は東日本大震災後の2011年に提訴。南海トラフ巨大地震の想定震源域に立地する同原発の安全性が争点でしたが、実質的な判断は示されませんでした。
中部電は浜岡3、4号機について、規制委に審査を申請していましたが、今年1月、想定される地震の揺れ(基準地震動)のデータを不正に選定していたことが発覚。9月に申請を取り下げました。
平山裁判長は、データ不正について「規制委の評価をいわば編取(へんしゅ)した行為は同社の技術的能力に疑念を抱かされる事実」と非難。浜岡原発が審査に合格し、再稼働する見通しは「およそ立だなくなった」と指摘しました。
その上で、争点となるべき浜岡原発の安全対策などが具体化していないことから、「裁判所において判断できる状態になく、差し止めを求める訴えの利益はない」と訴えを却下しました。
民事訴訟では通常、敗訴した側が訴訟費用を負担するのが原則ですが、判決は「不正行為の影響を受けた中部電の主張立証は必要でない訴訟行為だった」と指摘。原告側と折半するよう命じました。
記者会見した原告弁護団の青山雅幸弁護士は中部電の不正を認めながら請求を却下した判決について「司法の役割を放棄したとしか言いようがない」と批判。廃炉を求める訴えを造作し、控訴すると明らかにしました。
中部電の担当者も会見を開き、「(判決内容は)今後、社内で精査する」と語りました。
2026年10月29日木曜日
規制委 30年超の運転認可 柏崎原発6号機、停止回避
東京電力は27日、11月に運転開始から30年となる柏崎刈羽原発6号機について、今後10年間の運転に必要な施設管理方針をまとめた計画が、原子力規制委員会に認可されたと発表しました。
これは今後少なくとも10年間は安全に運転できるという確証が得られたという意味合いですが、それを証明する文書は不明で現時点の原子炉圧力容器の強度がいかほどなのかの数値的な説明もありません。
そうした肝心の部分が抜けているのにその他の部分の書類がいくら膨大であったとしても、無意味に等しいというしかありません。
10年間運転延長を許可する側の規制委には、少なくとも原子炉圧力容器の現有の強度についての説明が必要です。
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規制委 30年超の運転認可 柏崎原発6号機、停止回避
新潟日報 2026年10月28日
東京電力は27日、11月に運転開始から30年となる柏崎刈羽原発6号機について、今後10年間の運転に必要な施設管理方針をまとめた計画が、原子力規制委員会に認可されたと発表した。計画を巡っては、審査書類に記載ミスが見つかるなどし、期限までに認可されず運転が続けられなくなる可能性が浮上していたが、回避された。
30年を超えて原発を運転する場合、運営する電力会社は、10年を超えない期間ごとに設備の劣化状況や管理方針をまとめた計画をつくり、規制委の認可を得なければならない。6号機の営業運転開始は1996年11月7日で、認可の期限が迫っていた。
東電は2025年12月に規制委に管理計画の審査を申請したが、申請時期が規制委の定める基準より大幅に遅れた上に、申請書類に大量の記載漏れや誤りがあることが発覚。3度にわたって申請書類を補正した。
6号機は改良型沸騰水型軽水炉(ABWR)。1月に東電福島第1原発事故後の停止以来14年ぶりに再稼働し、4月に営業運転に移行した。東電の原発で唯一稼働しているブランドで、.となる。
東電が6号機に続き再稼働を目指す7号機もABWRで、27年7月で運転開始から30年になる。原発の新規制基準で設置が義務付けられているテロ対策施設が未完成のため現在は運転できない状態にあるが、完成時期と見込む29年8月までに管理計画の認可を得る必要がある。
7号機について東電は「6号機の経験と反省を踏まえ、適切に対応していく。(計画は)審査期間を踏まえて申請する予定だ」としている。
書類誤り3回修正の末 柏崎刈羽原発6号機の30年超運転を規制委が認可 期限迫る中で2036年まで運転可能に 新潟
BSN新潟放送 2026/10/28
東京電力の申請がようやく認められ、柏崎刈羽原発6号機が11月以降も運転を続けられることになりました。
電力会社は30年を超えて原発を運転する場合、施設の劣化状況などを管理する計画を提出し、原子力規制委員会の認可を得る必要があります。
柏崎刈羽原発6号機は、11月7日に運転開始から30年を迎えるため、東電は2025年12月に審査を申請していました。
しかし、提出書類で誤りが相次いで発覚し、3回にわたって内容を修正していました。
■6号機 2036年まで運転可能に
認可の期限が11月7日に迫り、運転継続も危ぶまれた中で、10月27日に原子力規制委員会に認可されたということです。
これにより6号機は2036年11月6日まで運転が可能になりました。
東電は「さらなる安全性、信頼性の向上に努める」としています。
【柏崎刈羽原発】規制委 6号機の「30年超える運転」認可
UX新潟テレビ21 2026/10/28
東京電力は、柏崎刈羽原発6号機の30年を超える運転に必要な長期施設管理計画が、原子力規制委員会に認可されたと発表しました。
原子力規制委員会は30年を超えて運転する原子炉について、10年ごとに機器の劣化状況の評価と管理計画を示して認可を受けるよう義務付けています。柏崎刈羽原発6号機は、11月7日に運転開始から30年となることから、東京電力は2025年12月に認可を申請しました。
しかし、審査の過程で記載の誤りや不備が複数見つかり、規制委員会は東京電力を批判。3回にわたって申請書の補正が行われました。東京電力によりますと、27日付で認可を得たということです。
東京電力は「福島第一原発の事故から得た教訓を踏まえ、さらなる安全性と信頼性の向上に努めて参ります」とコメントしています。
基準地震動、百数十ガル超過判明 中電・浜岡原発の耐震データ不正
浜岡原発の耐震データ不正で、原子力規制委員会は28日、中部電が耐震設計の目安となる「基準地震動」の策定過程で、再稼働審査申請時に設定した1200ガルを少なくとも百数十ガル上回る地震波を導き出していたと明らかにしました。不正が発覚して以降、具体的な数値が判明するのは初めてです。
しかしこの説明では単に天下り的に「百数十ガルオーバー」と述べたことに他ならず、本当にそうなのかという問に答えるものではありません。
仮定波を数百回もトライをして初めてその平均値が1200ガルを下回る波形を得たという事柄から見て、本当にそれほどに平均値が1200ガルに近いものであったという心証は持てません。
それに、そもそも「基準地震動」は想定される地震動の「平均値」ではなくて、想定される「最大値」であることが必要です。その点で中部電力側の説明はこれまで一貫して「平均が云々」という言い方をしてきました。
いずれにしても、もっと第三者が納得できる説明をすべきであり、それが出来ないのであれば万人が納得する正しい「基準地震動」は何時まで経っても解明できません。
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基準地震動、百数十ガル超過判明 中電・浜岡原発の耐震データ不正
共同通信 2026/10/28
中部電力浜岡原発の耐震データ不正で、原子力規制委員会は28日、中部電が耐震設計の目安となる「基準地震動」の策定過程で、再稼働審査申請時に設定した1200ガルを少なくとも百数十ガル上回る地震波を導き出していたと明らかにした。不正が発覚して以降、具体的な数値が判明するのは初めて。規制委は今後も検査を進め、年内にも中部電に対する処分を決める方針。
規制委の山中伸介委員長は同日の定例記者会見で「技術者の姿勢、倫理観に疑問を感じざるを得ない」と述べた。
不正は基準地震動の策定過程で起きた。中部電は評価ごとに計算して得られた20の地震波の中で、最も平均に近い1波を「代表波」に選んだとしていた。だが実際には複数の手法を組み合わせ、都合の良い波を代表波にしていた。
中部電は今年1月、不正を公表。社外弁護士でつくる調査委員会は9月に公表した報告書で、基準地震動の策定過程に「虚偽説明」や「隠蔽」などの不適切行為があったと認定した。
原発地震想定、「1~2割」過小か
時事通信 2026/10/28
中部電力浜岡原発(静岡県)の地震想定に関するデータ不正問題で、原子力規制委員会は28日、定例会合で事務局の原子力規制庁から検査結果の報告を受けた。中部電は浜岡3、4号機の地震の揺れ(基準地震動)を1200ガル(ガルは加速度の単位)と想定していたが、それを百数十ガル上回る地震波が確認された。地震の審査を担当する山岡耕春委員は「(過小評価は)1~2割と見積もっていたが、それくらいかと思う」と指摘した。
基準地震動の数値を1〜2割小さく見せていたか 浜岡原発の再稼働審査めぐるデータ不正問題
CBCテレビ 2026/10/29
浜岡原発の再稼働審査をめぐるデータ不正問題で、中部電力が1割から2割程度、基準地震動の数値を小さく見せていたことが分かりました。
浜岡原発の再稼働審査では、中部電力による耐震設計の基準となる基準地震動のデータの不正操作が発覚し、再稼働申請を取り下げる事態に発展しました。
28日の原子力規制委員会では、ことし1月から実施している立ち入り検査の経過が報告され、基準地震動のデータについて、中部電力が1割から2割程度小さく見えるよう数値を選んでいたことが指摘されました。
原子力規制委員会は今後も事実関係の詳しい調査を進めていくということです。
「技術者の姿勢や倫理観に疑問を感じざるを得ない」浜岡原発のデータ不正で基準地震動を1〜2割過小評価 規制委が年内にも処分へ=東京都
静岡放送(SBS) 2026/10/28
中部電力浜岡原発の再稼働審査をめぐるデータ不正問題について、原子力規制委員会は10月28日、中電側が「基準地震動」の数値を算出する過程で、データの一部を少なくとも1割から2割程度過小に評価していたことを明らかにしました。
<原子力規制委員会 山中伸介委員長>
「こういったことがどうして行われたのかな。技術者の姿勢や倫理観を私としては疑問を感じざるを得ない」
原子力規制委員会の山中伸介委員長が厳しい言葉で非難したのは、中部電力のデータ不正問題についてです。
■耐震設計の目安「基準地震動」を1〜2割小さく評価
原子力規制委員会は28日の定例会合で、中部電力浜岡原発3、4号機の再稼働審査をめぐるデータ不正について、独自に進めた検査の結果を報告しました。
規制委の報告によりますと、中部電力が耐震設計の目安「基準地震動」の数値を算出する過程で、データの一部を少なくとも1割から2割程度小さく評価していたということです。
<原子力規制委員会 山中委員長>
「今後、制度の見直しを行なって、評価プロセスの明確化と同時に、データの保存、トレーサビリティ(=追跡可能性)をきっちりと確保することをしていきたい」
規制委員会は年内にも中部電力に対する処分を決定する方針です。
原発事故避難者「住まいの権利」裁判は最悪の追い出し判決!
26日、東京地裁民事第5部は、福島県が応急仮設住宅に居住している福島原発事故による区域外避難者に対して明渡し等を求めたいわゆる「住まいの権利裁判」において、原告避難者らの請求の一部(避難者らの家族に対し、避難者を立ち退かせるよう圧力をかけたことに基づく損害賠償請求)を認めたものの、その他の請求を棄却し、逆に、被告福島県の請求のすべて(住宅の明渡し、セーフティーネット契約終了後の家賃の2倍額の損害金の支払い=それぞれ約400万円~800万円)を認める判決を言い渡しました。
レイバーネット2.0が、問題の根源は事前説明なしに福島県が勝手に家賃を2倍にしてきたことに起因するなどと批判する記事を出しました。
併せて、同日出された「住まいの権利裁判弁護団」の声明を紹介します。
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原発事故避難者「住まいの権利」裁判は最悪の追い出し判決!
レイバーネット2.0 2026年10月27日
<瀬戸大作>
このような判決を出す為に何故合計19回の公判期日を3年半を費やしたのだろうか! 原発事故被害者である避難者に避難住宅を仮執行宣言を付し明け渡しを言い渡してきた。更に二倍請求家賃の損害金を全額支払うよう命じた。
●避難者は家賃支払いを拒否したかったのではない。事前説明なしに福島県が勝手に家賃を二倍にしてきた事に起因する。26日の判決で、東京地方裁判所の池田知子裁判長は、無償提供の期間の終了について、「災害公営住宅の整備や除染作業なども進み、生活環境が整いつつあったことなどを考慮していて、県知事の判断が違法とは認められない」が主な理由だった。11名の原告の避難元に裁判官がひとつひとつ確認したのであろうか。疑問が残る。
●2019年3月のセーフティーネット契約終了時に新たな住宅を斡旋する事をしなかった。母子避難で子どもが大きくなるまで避難先に留まりたいとの痛切な願い、避難後に非正規の仕事しか見つからずに貧困と隣り合わせに暮らしてきた。単身者は都営住宅の60歳未満は応募できず、、それぞれの事情に寄り添う事をしてこなかった。
●仮執行宣言による強制追い出しは上級裁判所に控訴したとしても可能だ。いままでの事例でも早い時期に強制執行が強行された。損害金の支払いで更なる困窮に追い込み住まいを奪い原発事故被害者をホームレスにさせても構わないとの非道な判決だ。控訴するか否かは二週間で決めないといけない。原告の避難者の苦しみは極限に達している。原告の意思に基づき私たちは動く。反貧困ネットワークで活動する私は強制執行に備え、住居確保の支援と極度の貧困にならないようにできる事を考えるしかない。
【声明】 住まいの権利裁判弁護団 2026年10月26日
本日、東京地裁民事第5部は、福島県(本件では「被告」)が応急仮設住宅に居住している福島原発事故による区域外避難者(本件では「原告」)に対して明渡し等を求めたいわゆる「住まいの権利裁判」において、原告避難者らの請求の一部(避難者らの家族に対し、避難者を立ち退かせるよう圧力をかけたことに基づく損害賠償請求)を認めたものの、その余の請求を棄却し、逆に、被告福島県の請求のすべて(住宅の明渡し、セーフティーネット契約終了後の家賃の2倍額の損害金の支払い)を認める不当判決を言い渡した。当弁護団は、これに強く抗議する。
とりわけ、本判決の不当性は、住宅の明渡し命令に仮執行宣言をつけたことにある。判決は上級審で覆る可能性がある。一審判決で、建物の明渡し命令に仮執行宣言をつけるのは極めて異例である。金銭の支払い条項と異なり、建物の明渡しは、強制執行した後に上級審で判決が覆っても取り返しがつかないからである。この点だけでも、裁判所の区域外避難者に対する冷酷な視線が窺える。
本件の最大の争点は、2017年3月末で区域外避難者に対する住宅支援を打ち切った内堀福島県知事の決定(以下「本件決定」)の違法性(裁量権の逸脱・濫用)だった。本件判決は、福島県知事には広い裁量権があると理由なく断じて本件決定の違法性を否定し、社会権規約で認められている居住の権利は、締約国の国民に対し具体的権利を付与したものではないとして一蹴し、本件決定の裁量権逸脱・濫用の考慮要素とすらしなかった。この点は、我々が強く主張したにもかかわらず、当事者の主張からも落としていて、誠に不当である。
また、避難者らに対する説明もなく契約書に損害金2倍条項を潜り込ませたことについては、避難者らが印を押した以上、契約に拘束されるとして、契約締結に至る具体的経緯を検討することなく、福島県の2倍家賃請求を認容した。
本件原告らの氏名を福島県が公開したことの違法性も雑な論理で否定した。
応急仮設住宅の明け渡し請求については、最高裁三浦守裁判官が国際人権を踏まえ、避難者の個別事情を考慮すべきという説得力ある少数意見を書かれた。我々はこの少数意見を援用して、この点を強く主張したが、本件判決は、これを全く無視した。
本件判決は、福島原発事故避難者の具体的な状況を顧慮することなく、原告らの主張を形式論理で安易に退けたもので、司法としてあるまじき杜撰さである。
避難者らは、被ばくによる健康被害を恐れて避難した人たちで、避難したことに全く責任がなく、子ども被災者支援法がいうように、更なる被ばくを恐れて帰還しないという選択は尊重されなければならない。本件決定がなされた後、応急仮設住宅を明け渡す条件がある人たちは明け渡した。残っているのは、明け渡す条件が整わない人たちだけである。原告らは、本件判決によって、それぞれ約400万円から800万円に及ぶ2倍家賃の支払いを命ぜられ、いつ居宅明渡しの強制執行を受けるかわからないという窮地に追い込まれている。本件判決は、市民の司法に対する信頼を強く傷つけた。我々は、これに到底承服できず、控訴して闘いを継続する所存である。
作業事故増加 リスク再認識 柏崎原発 安全決起大会
東電は26日、柏崎刈罰原発所内での事故や火災の撲滅を目指す「安全決起大会」を開き、40の協力企業や東電から152人が参加しました。
作業中の人身事故は、25年度に過去7年間で最多の23件が発生し、26年度は25日までに12件の事故で13人がけがをしました。
稲垣武之所長は、共通の特徴として「リスクの抽出不足が挙げられる」とし、「このままでは死亡事故が起きかねない」と作業時の隠れたリスクを再確認するように求めました。
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作業事故増加 リスク再認識 柏崎原発 安全決起大会
新潟日報 2026年10月28日
東京電力は26日、柏崎刈罰原発所内での事故や火災の撲滅を目指す「安全決起大会」を所内で開いた。作業中の人身事故が多発する中、稲垣武之所長が東電や協力企業の社員を前に「このままでは死亡事故が起きかねない」と危機感をあらわにし、作業時の隠れたリスクを再確認するように求めた。
大会は、東電と協力企業でつくる柏崎刈羽原子力安全推進協議会が毎年開いている。今年は40の協力企業や東電から152人が参加し、過去の事故を振り返る安全講話を間いた。
作業中の人身事故は、2025年度に過去7年間で最多の23件が発生するなど、近年増えている。26年度は25日までに12件の事故で13人がけがをした。特に9月は5件の事故があり、うち重傷事故が2件。ポンプ車の点検中に破断したホースが当たって作業員があばら骨を折るなどした。
協議会の会長を務める稲垣所長は、共通の特徴として「リスクの抽出不足が挙げられる」とし、発電所幹部らが作業現場を確認するなどの対策を説明した。
東電は1月に6号機を再稼働させたが、核物質防謹上の問題などが続いている。稲垣所長は改善に向けた意思統一を呼びかけ「地域から信頼されることが、何より重要だ」と述べた。
29- 浜岡原発差し止め訴訟 静岡地裁が「却下」判決 データ不正を厳しく批判するも
浜岡原発の運転差し止め訴訟は27日、15年に及ぶ審理を終え、静岡地裁は原告の訴えを却下する判決を出しました。原告の訴えは退けられましたが、判決のポイントになったのはデータ不正といえるようです。
中部電力は「データー不正はあっても、浜岡原発の重要性および必要性は変わるものではない」としましたが、原告側の青山雅幸弁護士は、判決は「『中電は長年にわたって訴訟を継続し、原子力規制員会をだまし続けてきた』と言いながら、なぜそれでも原告が敗訴なのか」と批判しました。釈然としない判決です。
静岡放送が地元の受け止めをなどを報じました。
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「浜岡原子力発電所の重要性および必要性は変わるものではない」浜岡原発差し止め訴訟で静岡地裁が「却下」判決 データ不正を厳しく批判も他訴訟への影響は
静岡放送(SBS) 2026/10/28
■中電は存在意義強調 15年にわたる審理の結果は「却下」
浜岡原発の安全性を問う15年に及ぶ審理、静岡地裁は10月27日の判決で原告の訴えを却下しました。
判決内容は中部電力の「データ不正」について厳しく批判するものでしたが、この却下のもつ意味、ほかの原発訴訟への影響について専門家に聞きました。
<中部電力コンプライアンス本部 伊藤慎部長>
「浜岡原子力発電所の重要性および必要性は変わるものではありません」
静岡地裁の判決を受けて開かれた中部電力の会見。浜岡原発の存在意義を強調しますが、そのあり方が問われる判決でした。
<野田栞里記者>※2026年10月27日
「約15年続いた裁判、原告の訴えは却下されました」
静岡県内の弁護士や住民が起こした浜岡原発の運転差し止め訴訟。15年にわたる審理の結果、原告の訴えは「却下」。
原告の訴えは退けられる結果でしたが、判決のポイントになったのはデータ不正といえそうです。
■原告側「なぜ敗訴なのか」
<原告側 青山雅幸弁護士>
「『中電は長年にわたって訴訟、原子力規制員会をだまし続けてきた』と言いながら、なぜそれが(原告)敗訴なのか」
2026年1月に公表された再稼働をめぐる「データ不正」。10月27日の判決で「原子力規制委員会の妥当性評価をだまし取る行為」と位置づけ「被告の技術的能力に疑念を抱かせる事実」と批判しました。
こうした状況などを踏まえ浜岡原発が動く見通しは立たず、「訴えの利益がない」=裁判所が判断できないと結論付けました。
判決での厳しい指摘について被告の中部電力はー。
<中部電力コンプライアンス本部 伊藤部長>
「判決内容につきましては、いまご指摘いただいた点も含めましてしっかりと精査してまいりたいと思います」
原告が求める「運転差し止め」は回避できたものの、司法から再稼働の見通しが立たないと指摘された浜岡原発。
地元で受け止めを聞きました。
<市民>
「イチ市民としては、却下されたほうがいいのかなと思う。安全性をもちろん確認したうえで、であれば(再稼働)したほうがいいかなと思う」
「原発はやっぱり事故のリスクがすごく大きいというのは認識しているので。活用するべきかしないかとか、原発がそもそも必要なのかとか、話し合っていく必要があると思う」
<御前崎市 下村勝市長>
「却下という司法判断については尊重したいと思います。(原発の)安全性というのは地域の住民にとってはとても重要な課題でありますので、安全性を担保できるような施設であってほしい」
■「今までの訴訟は全て前提が崩れる」専門家が指摘
原発訴訟に詳しい専門家は、他の裁判に影響を与える可能性を指摘します。
<関西学院大学司法研究科 神戸秀彦教授>
「浜岡原発っていうのは、実は他にも2件、現に訴訟を継続してますでしょ。こういう(データ)不正があったということからすると、今までの審理の中での訴訟っていうのは全て前提は崩れるので、見直さなくちゃいけないんじゃないんですか。ですから、同じ浜岡原発の訴訟に対する影響っていうのがかなりあるんじゃないかっていうふうに思いますね」
原告側は今回の判決について控訴する方針です。