2026年9月10日木曜日

常陸大宮に核ゴミ 慎重な対応を要望 地学の専門家ら

 しんぶん赤旗の掲題の記事を紹介します。
 原発で出る「核のごみ」の最終処分地選定をめぐって、政府が茨城県常陸大宮市に文献調査の実施を申し入れた問題で、地学の専門家らでつくる「『核のゴミ』地層処分問題の全国声明に取り組む会」は、鈴木定幸市長と市議会の全議員に対して、「日本列島は地殻変動に富んだ不安定な地質状況にあり、同市の外緑部にも断層によって形成された脆弱な地層棚倉破砕帯があることから、将来的に大地震が引き起こされる危険性を無視することはできない」と警告する要望書を送付しました。
 併せて茨城新聞の「核ごみ文献調査 受け入れ賛否拮抗 常陸大宮市議 態度未定7人 茨城新聞意向調査」を紹介します。
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常陸大宮に核ゴミ 慎重な対応を要望 地学の専門家ら
                       しんぶん赤旗 2026年9月8日
 原発で出る高レベル放射性廃棄物(核のごみ)の最終処分地選定をめぐって、政府が茨城県常陸大宮市に文献調査の実施を申し入れた問題で、地学の専門家らでつくる「『核のゴミ』地層処分問題の全国声明に取り組む会」世話人(赤井純治氏ら)は、同市の鈴木定幸市長と市議会の全議員に対して慎重な対応を求める要望書を送付しました。
 要望書は5日付。日本列島は地殻変動に富んだ不安定な地質状況にあり、同市の外緑部にも断層によって形成された脆弱(ぜいじやく)な地層「棚倉破砕帯」があることなどを指摘。「将来的に大地震が引き起こされる危険性を無視することはできない」と警告しています。
 地震・地質・地下水などの見地から環境保全と未来への安全について熟考するよう求めるとともに、地質状況について考え方の異なる専門家による住民への説明、文献調査受け入れ可否の決定前に市民参加による十分な討論の場をつくることを要望しています。


核ごみ文献調査 受け入れ賛否拮抗 常陸大宮市議 態度未定7人 茨城新聞意向調査
                         茨城新聞 2026年9月10日







原発の運転に伴う高レベル放射性廃棄物(核のごみ)の最終処分場選定を巡り、国から文献調査の申し入れを受けた茨城県常陸大宮市の市議会について、茨城新聞は9日までに全市議16人を対象とした意向調査を実施した。その結果、調査受け入れに「賛成(市長一任含む)」と「反対」が各4人で拮抗(きっこう)する一方、過半数に迫る7人が「態度未定」と回答した。「無回答」は1人だった。

経済産業省は8月31日、市に文献調査を申し入れた。鈴木定幸市長は「個人的には受け入れに前向き」との姿勢を示しており、市議の意見を踏まえ、早ければ市議会9月定例会最終日の18日までに最終判断する考えを示している。今月4日には、国側による市議対象の説明会が非公開で開かれた。
茨城新聞は4日から9日にかけて、各市議への聞き取り形式で調査を実施した。
賛成の立場を表明した森田健氏(無所属)は「最初から反発する方がいる一方、市の将来を案じて国策受け入れに賛同する若者世代もいる」と、賛否それぞれの声が同じぐらい届いていると自身の感触を明かした。その上で「4日の説明会で、一定の安全性を確認できた。まず机上での文献調査を実施し、議論を始めるべき」などと述べた。別の市議は「文献調査の申し入れはルール上、議会の同意や意見は必要なく、首長の責任で判断できるもの」として、鈴木市長に一任する考えを示した。
一方、反対を明らかにした小室貞夫氏(共産)は「まず市民の理解が得られなければならない」と強調。倉田稔之氏(無所属)は、最終処分場の建設・稼働につながれば「風評被害で農産物が売れなくなり、多くの産業に影響を及ぼしかねない」などと批判した。
「態度未定」とした大森大輝氏(無所属)は「『核のごみの最終処分』という言葉自体が強い先入観となっている。市民に情報が十分届いておらず、話が急でよく分からないと言う人が多い」と語った。別の市議も「(国の説明は)理論は正しいと思うが、反対する市民の不安は払拭できていない」と話した。
このほか、複数の市議から「調査受け入れに伴う多額の交付金に期待する市民も一定数いる」「国や市の説明、市民の声をもっと聞かないと結論を出せない」との声が上がった。

■茨城・常陸大宮議会 16日に意見再聴取 議長「まだ時間はある」
茨城県常陸大宮市議会は9日、国の文献調査申し入れについて各市議から意見を聴取する会合を開いた。会合は非公開で1時間45分ほど行われた。市議全16人が出席し、鈴木定幸市長も同席した。全体の意見集約は終わらず、各市議が市民や支持者の意見を聞いた上で、16日に再会合を開く。
関係者によると、この場で明確に賛成を表明したのは2人、反対を表明したのも2人にとどまった。他の市議の多くは態度を保留するなどして賛否を明らかにしなかった。
終了後、取材に応じた秋山信夫議長は「まだ時間はある。われわれは市民の代表であり、説明責任がある。(市議は)市民の意見を聞き、それらの声を届けてほしい」と述べた。今後、各市議から16日に再度意見を聴取した後、議会としてまとめたり、賛否を問う採決をしたりせず、各意見を羅列して鈴木市長に伝えるとした。議決など議会の手続きを踏む予定はないという。同日中に鈴木市長へ伝えるかどうかは未定とした。
文献調査は、最終処分場選定の第1段階目。資料から活断層の状況などを約2年かけて調べる。
市議会は4日、市議向け勉強会を開き、経済産業省と最終処分事業を担う原子力発電環境整備機構(NUMO)の担当者から文献調査の内容や地層処分事業の説明を受けた。