2023年6月17日土曜日

川内原発の20年運転延長 検討委の検証結果を県が住民に説明

 40年の運転期限が迫る川内原発の運転延長を巡り鹿児島県は専門委員会の検証結果に関する住民説明会を開き、住民約130人が参加しました。

 元分科会座長釜江克宏氏が「検証では実際の現場の方法を現地で確認したり原子炉容器の傷がないことを示すデータを分科会で確認した。原子炉容器の検査は目視で人間の力量が重要。検査方法は高度化させるべきだ」と述べました。要するに原子炉の耐久性等は目視で判定したということです。現状ではそれ以外の方法はないのでしょう。
 参加者からは「九州電力の報告をうのみにしたような表現が心配」「県民投票なりすべきだと思う。我々はここで生きて行かないといけない」等の声が上がりました。
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川内原発の20年運転延長 検討委の検証結果を住民に説明
                     KYT鹿児島読売テレビ 2023/6/15
 40年の運転期限が迫る川内原発の運転延長を巡り県は専門委員会の検証結果に関する住民説明会を開いた。検証結果を受け県は原子力規制委員会と九州電力へさらなる安全性向上を求め要請書を提出するがこの要請書の案に対して県民の意見を募集している。
 県が薩摩川内市で開いた住民説明会には定員320人に対し約130人が参加した。県の専門委員会が行った川内原発の運転延長についての検証結果を理解してもらうため開いたものだ。
 川内原発の1・2号機はそれぞれ40年の運転期限が迫っていて九州電力が申請した20年の運転延長を原子力規制委員会が審査している。
 会では専門委員会の地頭薗座長と分科会の座長を務めた釜江委員が運転延長に向け九州電力が行った特別点検や劣化状況評価が適正だったとする検証結果に加え留意する事項をまとめたことを説明した。
(元分科会座長 釜江克宏委員)
「検証では実際の現場の方法を現地で確認したり原子炉容器の傷がないことを示すデータを分科会で確認した。原子炉容器の検査は目視であったり人間がやるから人間の力量が重要。検査方法は高度化させるべきだ」
 参加者からは不安の声が上がった。
(参加者)
確認したという表現は九州電力も確認したという表現だ。九州電力の報告をうのみにしたような表現が心配
(参加者)
県民投票なりすべきだと思う。我々はここで生きて行かないといけない。大切なことだ」
(県専門委員会地頭薗隆座長)
「専門委員会は運転延長の可否を判断するわけではない。県民がどう判断するか材料を提供する場ができたと思ってる」
 県は専門委員会の検証結果を踏まえて運転延長の認可の判断が出される10月頃より前に原子力規制委員会と九州電力にさらなる安全性向上を求める要請書を提出する。
 要請書の案は県のホームページに掲載されていて県民からの意見を募っている。来月14日まで。