関西電力高浜原発3号機(加圧水型軽水炉、87万キロワット)が7日から定期検査に入り、1985年の運転開始以降初めて蒸気発生器(SG 全長20m重さ340t)を交換します。高浜3、4号機のSGを巡っては、2次冷却水に含まれる鉄の微粒子の付着物「スケール」による細管の減肉が20188年ごろから相次いで確認され、応力腐食割れによる細管のひび割れも相次いでいました。
新しいSGは細管を腐食に強い材質に変更したほか、細管の振動を抑えるため留め具の数を増やすなどしました。
スケールによる減肉は新しいSGの設置で起きなくなるということです。
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高浜原発の蒸気発生器を初交換へ 全長約21メートル、重さ約340トン 部品を改良 関西電力
福井新聞 2026年4月4日
関西電力から4月3日、福井県に入った連絡によると、高浜原発3号機(加圧水型軽水炉、出力87万キロワット)が7日から定期検査に入る。1985年の運転開始以降、初めて蒸気発生器(SG)を交換する。交換のため定検期間は通常よりも2・5倍ほど長く、11月に原子炉を起動し、12月に営業運転を再開する見込み。高浜4号機(同)も11月~来年7月の定検時にSGを交換する計画。
高浜3、4号機のSGを巡っては、特有の事象として2次冷却水に含まれる鉄の微粒子の付着物「スケール」による細管の減肉が2018年ごろから相次いで確認され、応力腐食割れによる細管のひび割れも相次いでいた。関電は2基の40年超運転に合わせて安全性向上のためSGの交換を決定。24年に原子力規制委員会の原子炉設置変更許可、県の事前了解を得た。
新しいSGは三菱重工業神戸造船所神戸工場(神戸市)で製造しており、3月27日に報道陣に公開された。全長約21メートル、重さ約340トン。細管を腐食に強い材質に変更したほか、他原発で起きたトラブルを踏まえ、細管の振動を抑えるため留め具の数を増やすなどした。
同様の材質の細管を使ったSGは既に大飯3、4号機で採用されている。三菱重工の担当者は「既に国内外で実績のあるもの。過去のさまざまなトラブルに対応できるよう設計改良している」と説明した。関電によると、スケールによる減肉は新しいSGの設置で起きなくなるという。
高浜3号機の現在のSGは7月中旬から下旬に搬出し、新しいSGは同下旬から8月上旬に搬入する予定。取り外したSGは今後敷地内に新設する保管庫に置く。県内原発のSG交換は1997年の大飯2号機以来で、高浜3、4号機と大飯3、4号機を除いて実績がある。古いSGは現在も各原発の敷地内に保管されたままとなっている。
高浜3号機の定検ではこのほか、中央制御室から安全設備を作動させるための原子炉安全保護盤の電子部品が製造中止になったため、最新のものに取り換える。原子炉格納容器内のクレーンの電気設備も同様に新品に交換する。2次系配管は416カ所を超音波で肉厚測定し、66カ所を取り換える。炉心の燃料集合体157体のうち65体を新燃料などに取り換える。プルトニウム・ウラン混合酸化物(MOX)燃料16体は継続使用する。