2023年12月23日土曜日

「1つの区切り」北電が泊原発の再稼働に向けて申請内容を補正

 北海道電力泊原発3号機について、22日、原子力規制委に再稼働に向けた申請内容を補正した書類を提出したと発表しました。
 泊原発の再稼働を巡っては、申請に不慣れのためか、3段階のうちの第1段階での審査が10年以上続いています。
 北電はおおむね議論が終わっている設備・運用分野について、審査の円滑化を図るためにこれまでの議論を踏まえた補正書提出しましたが、これは初めてのケースということです。
           ~~~~~~~~~~~~~~~~~~
「1つの区切り」北電が泊原発の再稼働に向けて申請内容を補正
                         テレビ北海道 2023/12/22
北海道電力は泊原発3号機について、きょう原子力規制委員会に対し、再稼働に向けた申請内容を補正した書類を提出したと発表しました。
泊原発の再稼働を巡っては、原子力規制委員会での審査が10年以上続いています。再稼働に向けての審査は3段階あり、現在は第1段階の「原子炉設置変更許可(基本設計)」について行われています。審査内容は大きく自然・災害分野と設備・運用分野に分けられますが、おおむね議論が終わっている設備・運用分野について、議論の内容を踏まえた補正書を原子力規制委員会に提出しました。これまでの議論を踏まえた補正書の提出は初めてで、規制委員会による今後の審査の円滑化が狙いです。
「1つの区切りということでありますけどゴールではなく通過点であります」(北電・原子力事業統括部 石川恵一部長)

今後は議論が継続している自然・災害分野についても同様に補正を行い、再稼働に向けた第二段階の審査への移行を目指します 

23- 常陽の安全対策を了承 茨城県原子力対策委

 日本原子力開発機構の高速実験炉「常陽」の運転再開に向けた安全対策について、茨城県原子力安全対策委員会は21日、「重大な問題はない」と評価し了承しました。
 県は独自に安全性を判断するため、安全対策委員会と県原子力審議会の2機関で審議した上で、隣接の茨城4市町から意見を聴き、事前了解を判断する予定です
 「常陽」は先に廃炉になった高速増殖原型炉「もんじゅ」の原型に当たる研究施設1977年に運転を始め実験装置のトラブルで2007年から運転を停止しています
           ~~~~~~~~~~~~~~~~~~
常陽の安全対策、了承 茨城県原子力対策委 県は年度内に「事前了解」判断
                           茨城新聞 2023/12/22
日本原子力研究開発機構の高速実験炉「常陽」(茨城県大洗町)の運転再開に向けた安全対策について、茨城県原子力安全対策委員会は21日、「重大な問題はない」と評価し、了承した。県は工事の「事前了解」について、年度内に判断する方針を明らかにした。
常陽は7月、原子力規制委員会の新規制基準の適合審査に合格した。一方、運転再開に必要な安全対策工事の開始には、原子力安全協定に基づき、県と大洗町の事前了解が必要となる。

県は独自に安全性を判断するため、原子力の専門家で構成する安全対策委員会と、原子力関係市町村の首長や県議、有識者でつくる県原子力審議会の2機関で審議。その上で、隣接の鉾田、水戸、ひたちなか、茨城4市町から意見を聴き、事前了解を判断する。
対策委は水戸市内で開かれ、前回会合に続き、安全対策の妥当性を審議した。放射性物質が放出される事故について、機構側は誤操作による制御棒の引き抜きを防ぐ装置を設けるなどの対策を説明した。

実験炉に冷却剤として使うナトリウムによる大規模火災など、設計基準を超える事故については、破損した格納容器を覆うシートや放水で放射性物質の拡散を抑えるほか、特殊な化学消火剤を遠隔散布する設備を備えるとした。
終了後、東大大学院教授の古田一雄委員長は「前回の審議と合わせ、適切に対応している」と評価した。機構には県民への十分な説明を求めた。原子力機構大洗研究所の根岸仁所長は「県などの理解と事前了解を得て、安全に工事を進めていきたい」と述べた。
県原子力安全対策課の担当者は、事前了解について「先送りする考えはない。着実に判断に向けた手続きを進める」とした。

常陽は国内唯一の高速炉で、発電設備はない。廃炉になった高速増殖原型炉「もんじゅ」(福井県)の前段階に位置付けられる研究施設。1977年に運転を始め、実験装置のトラブルで2007年から運転を停止している。

2023年12月20日水曜日

原発30km圏内の自治体から 安全対策は国の責任で財政措置もと要望

 柏崎刈羽原発から30キロ圏内の避難準備区域にある7つの市と町が新潟県とともに、国に対して安全対策の徹底や防災対策の推進を要望しました。

 19日、内閣府で長岡市の磯田市長や上越市の中川市長らが滝沢 求副大臣に要望書を手渡しました
 長岡市磯田達伸市長は、「それが実現されないかぎり、原子力規制委員会の動きもあるようだが、長岡市の市民としては、再稼働の議論に応じるつもりはない、応じることはできない述べました。
           ~~~~~~~~~~~~~~~~~~
原発30km圏内 国の責任で安全対策・地元の対応のための財政措置を
 県内自治体から国に要望【新潟】
                       UX新潟テレビ21 2023/12/19
柏崎刈羽原発から30キロ圏内の避難準備区域にある7つの市と町が県とともに、国に対して安全対策の徹底や防災対策の推進を要望しました
19日、内閣府で長岡市の磯田市長や上越市の中川市長らが滝沢 求副大臣に要望書を手渡しました。
伊藤信太郎原子力防災担当大臣あての要望書には、原発の安全対策について国が前面に立って責任を持つ具体的な体制の構築や,防災を担う市町村への財政措置や支援を盛り込みました。

■長岡市 磯田達伸市長 
それが実現されないかぎり、原子力規制委員会の動きもあるようだが、長岡市の市民としては、再稼働の議論に応じるつもりはない、応じることはできないと申し上げた。」
■上越市 中川幹太市長 
「東京電力の不適切事案が積み重なっているので、信頼回復のための行動が必要だということは申し上げ、それがなければ再稼働の話にはならないということは伝えた。」

要望について、滝沢副大臣は「めざすところは同じだ」と応じたということです。

川内原発運転延長を鹿児島県議会が事実上容認

 鹿児島県議会は19日の最終本会議で、川内原発の40年を超えた運転を求める陳情を採択し、運転延長を事実上容認しました。
 県議会には、運転延長に賛成、反対、それに議論の継続を求める陳情が出されていましたが、19日の最終本会議で賛成の陳情は採択され、反対と議論の継続を求める陳情は不採択となりました。
 川内原発建設反対連絡協議会鳥原良子会長は、「とても残念。規制基準に合格しても安全性は確立されていないことを自覚してほしい」と語りました。
 原発ゼロをめざす鹿児島県民の会の有馬裕子筆頭代表委員は「結論を出すのが早すぎる。時間をかけて審議し、県民の不安と向き合ってほしかった」と残念そうに述べました
           ~~~~~~~~~~~~~~~~~~
川内原発運転延長を鹿児島県議会が事実上容認 知事「年内には表明」
                        MBC南日本放送 2023/12/19
県議会は19日の12月定例会の最終本会議で、川内原発の40年を超えた運転を求める陳情を採択し、運転延長を事実上、容認しました。これを受けて知事は、県としての考えを年内にも示すとしています。
川内原発は来年から再来年にかけ、40年の運転期限を迎え、原子力規制委員会は先月、20年の運転延長を認可しました。
県議会には、運転延長に賛成、反対、それに議論の継続を求める陳情が出されていましたが、19日の最終本会議で賛成の陳情は採択され、反対と議論の継続を求める陳情は不採択となりました。
川内原発が立地する薩摩川内市の市議会と田中良二市長は、すでに容認する判断を示していましたが、県議会もこれに続いて事実上、容認したかたちとなります。
県議会を傍聴した反原発市民団体の会長は。
川内原発建設反対連絡協議会 鳥原良子会長)「とても残念。規制基準に合格しても安全性は確立されていないことを自覚してほしい
議会終了後、塩田知事は報道陣に対し・・・
(塩田知事)「県議会としての判断が示された。丁寧な審議をしてもらったと受け止めて、県としての考えを整理したい。近い将来説明したい」
(Q.近い将来とは?)「近日中。年内にはと思う」

このように述べ、県としての考えを年内には表明することを明らかにしました。


川内原発運転延長「容認」…自民は採決前討論せず、野党批判「議論から逃げている」 県議会が賛成陳情採択
                           南日本新聞 2023/12/20
 塩田康一知事が鹿児島県の考えを示す上で最後の判断材料とした県議会の結論は「運転延長容認」だった。九州電力川内原発の20年運転延長を求める陳情が採択された19日の最終本会議。原発が立地する薩摩川内市の経済関係者は「十分に審議された結果」と歓迎する一方、反対派は「結論ありき」と憤った。

 薩摩川内市原子力推進期成会が提出した陳情では、雇用創出や地域経済振興など原発効果を強調。川内商工会議所の佐多孝一専務理事(61)は「採択されてありがたい。塩田知事も容認してほしい」と求めた。
 反対陳情を出した「原発ゼロをめざす鹿児島県民の会」の有馬裕子筆頭代表委員(70)は「結論を出すのが早すぎる。時間をかけて審議し、県民の不安と向き合ってほしかった」と残念そうに語った。
 傍聴席には30人以上が詰めかけ、運転延長を巡る議論の最終局面に目を凝らした。原発から10キロ圏に住む同市宮里町の下馬場学さん(68)は「党派の考えに縛られ、自ら判断していない議員が多い。事故が起きれば責任を取る覚悟で臨むべきだ」と語気を強めた。
 採決前の討論では、共産と無所属の2人が運転延長反対の立場から意見を表明。最大会派の自民は10月の県民投票条例制定案に続き、本会議場で持論を主張しなかった

 ある野党系議員は「議論から逃げていると受け止められても仕方ない」と批判。自民党県議団の長田康秀会長は「総務警察委員会の審議で意見をしっかり述べたため」と討論見送りの理由を説明した。 

20- 柏崎原発、27日に運転禁止解除へ

柏崎原発、運転禁止解除へ
                        時事通信 2023年12月20日
テロ対策の不備が相次ぎ、事実上の運転禁止命令が出ている東京電力柏崎刈羽原発を巡り、原子力規制委員会は20日、事実上の運転禁止命令を27日にも解除する方針を決めた。

2023年12月18日月曜日

社説:柏崎刈羽原発 東電への不信が拭えぬ(京都新聞)

 京都新聞が「柏崎刈羽原発 東電への不信が拭えない」とする社説を出しました
 柏崎刈羽原発が事実上の運転禁止命令を受けた問題で、原子力規制委の山中伸介委員長らが現地調査し、年内にも命令解除を判断するとの見方が強くなっています。
 柏崎刈羽原発では運転禁止命令が出されてからも様々な問題が次々に明らかになりました。これでは東電への不信感を簡単に拭い去ることなど出来ないのが当たり前です。それだけでなく新潟県は再稼働に関して3つの検証委員会を立ち上げ、各委員会は審議を尽くしたのですが、総括検証委員会の件も含めて、県がその成果をどう生かそうとしているのかが一向に見えません。今見えているのは、何カ所かで形だけの簡単な報告会を行ってそれで終わりにしようとしている姿勢です。
 東電と同様に県(というより花角知事)への不信感も募ります。
           ~~~~~~~~~~~~~~~~~~
社説:柏崎刈羽原発 東電への不信が拭えぬ
                           京都新聞 2023/12/13
 不信と疑念を拭えぬまま、なし崩し的な再稼働は認められない。
 東京電力の柏崎刈羽原発(新潟県)が事実上の運転禁止命令を受けた問題で、原子力規制委員会の山中伸介委員長らが現地調査し、東電の取り組みを「かなり改善が見られた」と評価した。年内にも命令解除を判断するとの見方が強い。
 異例の命令が出たのは2021年4月だった。運転員のIDカード不正利用や故障した侵入検知設備の放置などが相次いで発覚。事態を重く見た規制委が核燃料の移動を禁じた。11年に過酷事故を起こした東電に対し、改めて核物質管理の責任を厳しくただした。
 命令解除は、テロ対策の追加検査と原発事業者としての適格性の再確認が条件とされた。
 命令から2年半。東電はハード、ソフト両面の改善を強調する。規制委事務局の原子力規制庁が追加検査を進め、課題は全て改善されたとする報告をまとめた。
 規制委もこの報告をおおむね了承した。ただ、原発推進へかじを切った政府方針への忖度(そんたく)が否めない。
 とりわけ気がかりなのは追加検査の期間中にも、お粗末な事案が後を絶たなかった点である。
 不審者の侵入を感知できる照明が半年以上も不点灯だったり、無許可でスマートフォンが持ち込まれたりした。さらに抜き打ち薬物検査で社員の陽性反応を見落として防護区域に入れるなど、安全管理の不徹底が相次いでいる。
 規制庁は軽微な問題と見るが、原発の安全性を考えれば看過できない。積み重なれば、重大事故を招きかねないからこその運転禁止命令だったはずだ。
 同原発は全7基が停止中だ。東電は新しくて出力も大きい6、7号機の再稼働を優先する。事故を起こした福島第1原発(福島県)と同じ沸騰水型炉では初の再稼働となり、東電としても事故以来の原発利用となる。東電が再稼働に前のめりなのは、首都圏管内の電力供給の積み増しと併せ、火力発電の燃料代を節約できて収益改善が見込めるためとみられる。
 だが、過酷事故を防げなかった東電に原発を運転する資格が本当にあるのかと問いたい。まして経営再建や廃炉・賠償費用を捻出するために原発を再稼働するというのは理解し難い
 仮に運転禁止命令が解除されたとしても、再稼働には地元同意という大きな壁がある。規制委は地元住民の強い懸念にも耳を傾け、慎重に判断すべきである

18- 東海第2原発の再稼働求める請願を採択 茨城・東海村議会

 茨城県の東海村議会は15日、東海第2原発の再稼働を求める請願を賛成多数で採択し、再稼働反対の請願を否決しました
 発電事業者の原電は18年3月に周辺自治体にも再稼働に際して一定の権限を認める安全協定を締結しました。それは再稼働に当たっては周辺自治体に事前に了解を得るというもので、自治体に事実上の拒否権が与えられたものとして注目されてきました。しかし本元の東海村議会が再稼働を求める請願を出すに至っては拍子抜けです。
 また東海第2原発では避難計画に実効性が欠けているとして、21年3月に水戸地裁が再稼働を認めない判決を出しました(東京高裁で控訴審中)。ところが肝心の計画の練り直しは順調ではなく、山田村長は計画の公表を一旦は年内に行うとしましたが、まだまだ十分にまとまらず年内の公表は無理な感じです。まずは避難計画の完全化が求められます。
           ~~~~~~~~~~~~~~~~~~
東海第2原発の再稼働求める請願を採択 茨城・東海村議会
                            毎日新聞 2023/12/15
 茨城県の東海村議会は15日、日本原子力発電東海第2原発の再稼働を求める請願を賛成多数で採択した。2011年の東京電力福島第1原発事故以降、東海第2の事前了解に関わる自治体の議会が再稼働賛成を正式に表明するのは初めて。山田修村長は「(採決結果を)尊重したい」と報道陣に話した。
 請願は21年4月以降、村商工会などが再稼働賛成の立場で2件、市民団体などが反対の立場で3件を提出。15日の本会議は、付託された原子力問題調査特別委員会と同様に賛成請願を賛成多数で採択、反対請願を賛成少数で不採択とした。最大会派「新政とうかい」は請願を受け、再稼働を求める意見書案2本を提出し、いずれも可決された。年内に首相らに郵送する。
 採決にあたって特別委は、地元経済の活性化 ▽安全対策工事の進展 ▽脱炭素社会の実現 ▽広域避難計画公表の目安が示されたこと――などを理由に結論を出したと報告。一部の世論調査で再稼働賛成が反対を上回ったことも加えた。

 新政とうかいの議員は討論で、工事や避難計画の進捗(しんちょく)を踏まえ「再稼働について議論を進める下地ができつつある」「村は原子力企業と共存してきた」と主張。再稼働反対の議員は「工事が未完了なのに再稼働の根拠にするのは早い」「事故が起きない保証はない」などと述べた。
 閉会後、山田村長は報道陣に「(採決結果は)住民の意向の一つ。尊重したい」とした。村は原電との安全協定に基づき再稼働に対して事前了解権を持つが、再稼働に同意するかは「いろいろなステップがあり、時々で判断したい」と述べるにとどめた。

 また山田村長が避難計画の公表時期を「年内を一つの目標」と掲げたことが再稼働賛成議員の論拠ともなったが、策定前に必要な村防災会議が未開催なため、年内公表は「なかなか難しい」と後退した。【木許はるみ】