原発を保有する電力会社が原子力規制委に毎年度提出している「放射線管理等報告書」によると、25年度の最多は福島第1で、被爆数値が20・97(単位は人×シーベルト)でした。全国で2番目に多かった関西電力高浜原発の2・22と比べても9倍超です。
平均被ばく線量で見ても、福島第1が1・7ミリシーベルトで最多で、次いで高浜が0・5ミリシーベルト、川内0・3ミリシーベルトの順でした。
福島第1原発では、作業員の被ばく線量低減のため重機やロボットを活用した遠隔作業が増えていますが、まだデブリの取り出しには至っていません。2041~51年とされる廃炉完了に向け、被ばくを抑制しながら作業を進展できるか難しい局面を迎えています。
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被ばく線量、福島第1が突出 高浜原発の9倍超 25年度電力各社報告書
時事通信 2026/8/24
原発を保有する電力各社は毎年度、原子力規制委員会に作業員の被ばく状況などを記載した「放射線管理等報告書」を提出している。
2025年度の同報告書によると、東京電力福島第1原発の作業員の被ばく線量が突出して多く、事故から15年を経ても影響が続いていることがうかがえる。
各地の原発ごとに作業員の被ばく線量を足し合わせた数値(単位は人・シーベルト)を比較すると、最多は福島第1の20・97だった。全4基が運転し、全国で2番目に多かった関西電力高浜原発(福井県)の2・22と比べても9倍超となった。
3番目以下は九州電力川内原発(鹿児島県)の0・99、同玄海原発(佐賀県)0・80、日本原子力発電東海第2原発(茨城県)0・75となった。運転中や再稼働に向けて準備が進む場合は被ばく線量が多い傾向となった。
被ばく線量が年5ミリシーベルト超の作業員数で見ると、高浜66人、川内18人、東海第2の11人が続き、1500人を超える福島第1は桁違いの多さとなった。
一方、北海道電力泊原発や東北電力東通原発(青森県)、東電柏崎刈羽原発(新潟県)、中部電力浜岡原発(静岡県)、北陸電力志賀原発(石川県)、日本原子力敦賀原発(福井県)などはいずれも5ミリシーベルト超の作業員はいなかった。これらの原発はほとんどが運転停止中だった。
平均被ばく線量で見ても、福島第1が1・7ミリシーベルトで最多だった。次いで高浜が0・5ミリシーベルト、川内0・3ミリシーベルトの順となっている。
遠隔作業で被ばく抑制 重機やロボット活用 福島第1
時事通信 2026/8/24
東京電力福島第1原発では、作業員の被ばく線量低減のため、重機やロボットを活用した遠隔作業が増えている。
2041~51年とされる廃炉完了に向け、被ばくを抑制しながら作業を進展できるか難しい局面を迎えている。
同原発では今年、2号機使用済み燃料プールからの燃料取り出しが始まった。廃炉作業における重要工程の一つだが、プールのある原子炉建屋5階の放射線量は毎時3~5ミリシーベルトと高い。
そのため、建屋5階ではクレーンを遠隔操作して燃料を搬出する一方、有人作業は建屋横に設置した作業台で実施している。作業台の線量は毎時20マイクロシーベルトほどという。
2号機で今年度予定されている格納容器内調査も、「ロボットアーム」と呼ばれる装置を用いて遠隔で行われる。格納容器内には極めて強い放射線を出すデブリがあり、作業員は近づけないためで、東電関係者は「放射線量が高い場所では遠隔作業が基本になるため、被ばく線量が大幅に高くなることは当面はないだろう」と語る。
ただ、格納容器の内部調査やデブリ取り出しといった難易度が高い作業が装置の遠隔操作だけで達成できるかは不透明だ。敷地内には1~3号機以外にも汚染水や放射性廃棄物で高線量の建屋があり、将来的にはそれらの解体も必要となる。