福島第1原発事故の対応に当たった作業員のうち厚労省が白血病労災認定基準の一つとする年間被ばく線量5ミリシーベルトを超えた人が今年3月末までの約15年間で延べ5万3000人余りに達し、白血病などと同原発事故の被ばく作業に因果関係があるとして労災認定された事例は3月末までに計17件であったことを時事通信が報じました。
(注)「放射性同位元素等の規制に関する法律」によれば、年間5ミリシーベルトの被ばくの危険がある場所(区域)は「放射線管理区域」に指定され、一部の資格者以外は立ち入りが禁止され、そこでの飲食や就寝なども禁じられています。
それなのに2011年に福島第一原発で深刻な原発事故が起きると「年間20ミリシーベルト以下の被ばく量であれば避難する必要はない」と決め、その地域から自主的に避難した人たちは「自主避難者」として悉く差別されました。
百歩譲って、事故直後の「緊急対応」としてであれば許されるかも知れませんが、事故発生後15年にもなるのに日本ではいまもその基準が維持されていて、幼児や妊婦がそこに居住しているのが実態です。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~
年5ミリシーベルト超え、延べ5.3万人 被ばく作業員、事故15年で 「がん」17件が労災認定・福島第1
時事通信 2026/8/24
東京電力福島第1原発事故の対応に当たった作業員のうち、厚生労働省が白血病労災認定基準の一つとする年間被ばく線量5ミリシーベルトを超えた人が今年3月末までの約15年間で延べ5万3000人余りに上ったことが分かった。
【ひと目でわかる】東京電力福島第1原発で被ばく年5ミリシーベルト超えの作業員数と平均被ばく線量の推移
東電が事故後に原子力規制委員会に提出した「放射線管理等報告書」のデータに基づき、時事通信が集計した。
厚労省によると、発症した固形がんや「血液のがん」と呼ばれる白血病などと同原発事故の被ばく作業に因果関係があるとして労災認定されたのは3月末までに計17件。同原発の廃炉完了は2041~51年とされ、今後も多数の作業員が働かざるを得ない見通しで、被ばくによる労災認定件数も増える可能性がある。
毎年度の同報告書のデータを集計すると、事故後に同原発で被ばく線量が年5ミリシーベルト超となった作業員は延べ5万3145人だった。このうち、年50ミリシーベルト超は10年度で403人、11年度205人、12年度1人で13年度以降はゼロだった。被ばくの上限値は事故前、平常時は5年間で100ミリシーベルト、1年間で50ミリシーベルトと定められていた。
被ばく線量の平均値(1人当たり)でみると、10年度が21.6ミリシーベルト。15年度4.3ミリシーベルト、20年度2.6ミリシーベルト、25年度1.7ミリシーベルトと低下傾向を示している。
労災認定17件の内訳は白血病8件、咽頭がんと甲状腺がん、肺がん、結腸がんが各2件などとなった。固形がんの労災認定基準は累積被ばく線量100ミリシーベルト以上などと定められている。厚労省によると、17件のうち少なくとも2件で作業経験者の死亡が明らかになっている。