2025年10月2日木曜日

関西電力「乾式貯蔵施設」の事前了解 再処理工場計画遅れで判断を延期すると福井県知事

 六ケ所村での使用済み核燃料再処理工場の建設をめぐり、日本原燃は原子力規制委員会に対し、11月中に終了するとしていた工事計画の説明ができないことを伝えました。

 日本原燃のこの説明の完了を、関西電力が福井県内の原発に設置する「乾式貯蔵施設」を認めるかどうかの判断材料にするとしていた杉本知事は30日、「大変残念」とした上で日本原燃の説明を待ち、改めて判断する考えを示しました。
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関西電力「乾式貯蔵施設」の事前了解“判断材料” 再処理工場巡る日本原燃の説明「11月中は困難」 計画遅れに福井県知事「大変残念」 
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青森県六ケ所村での使用済み核燃料再処理工場の建設をめぐり、施設を運営する日本原燃は原子力規制委員会に対し、スケジュールでは11月中に終了するとしていた工事計画の説明ができないことを伝えました
日本原燃のこの説明を、関西電力が県内の原発に設置する「乾式貯蔵施設」を認めるかどうかの判断材料にするとしていた杉本知事は30日、「大変残念」とした上で日本原燃の説明を待ち、改めて判断する考えを示しました
29日に開かれた原子力規制委員会の審査会合で、日本原燃側は青森県六ケ所村で建設を進めている再処理工場について、配管などの水漏れや重大事故対策の説明が終わらず「当初予定していた11月中に計画全体の説明を終了することは困難」との認識を示しました。
これを受け杉本知事は29日の県議会終了後に取材に応じ「11月中の説明終了が困難との認識を示されたのは大変残念。技術的な議論、説明の終了をみて判断したいとの考え方は変わらない」と述べました。
関西電力が県内の原発の敷地内に設置を検討する使用済み核燃料の新たな貯蔵施設「乾式貯蔵施設」を巡り、設置を認めるかどうかの県の判断「事前了解」について杉本知事は、日本原燃の再処理工場の審査状況を見極めるとしています。
規制委員会への説明が終わる11月頃が判断のタイミングとみられていましたが、知事の判断は先送りされることになりました。


再処理認可時期「多少延びる」と原燃社長
                            Web東奥 2025/10/1
 日本原燃の増田尚宏社長1日の定例記者会見で、使用済み核燃料再処理工場(青森県六ケ所村)の完成に向けた原子力規制委員会の認可審査について、目標に据えた11月までの審査説明終了は難しく、2025年度内の認可も「多少延びて、マイルストーンで置いた希望(時期)は残念ながら崩れるかもしれない」と述べた。一方、26年度内と定める完成時期は「見直す段階ではない」として目標を維持する方針。再処理工場は1993年に着工したが、トラブルの頻発や審査の長期化により、完成目標をこれまで27回延期している。


六ヶ所再処理工場 日本原燃社長が今年度中に認可を得ることは厳しい可能性があると示唆
                          RAB青森放送 2025/10/1
日本原燃は六ヶ所再処理工場の認可審査について、当初11月としていた原子力規制委員会への説明の終了は「難しい」とした上で、今年度中に認可を得ることは厳しい可能性があると示唆しました。
原因の一つは配管の破損などで水があふれる「溢水」の対策で、工場内の多くの建屋や設備に関わることから、評価に時間を要し説明が遅れています。
増田社長は2026年度中としてきた工場の完成目標については維持すると強調しました。