2026年5月21日木曜日

台湾 脱原発1年 再稼動やめよ 環境団体「廃棄物問題向き合え」

 台湾では2011年の福島第1原発事故後、反原発の世論と運動が広がり、16年に発足した蔡英文政権は、25年までの脱原発を決定し、25年5月17日夜にアジア初の脱原発を実現しました。
 原発ゼロを実現してから1年となった17日、台北の総統府前で環境団体などが集会を開き、原発再稼働に反対し、原発ゼロを堅持するよう訴えました。全22自治体の市民らが参加しました。
 環境保護連盟は同日声明を発表し、台湾政府は原発再稼働計画を停止するよう要求。台湾がすべきことは再生可能エネルギーの発展、エネルギー効率の改善などだと主張しました。
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脱原発1年 再稼動やめよ 台湾 環境団体「廃棄物問題向き合え」
                       しんぶん赤旗 2026年5月19日
 台湾が原発ゼロを実現してから1年となった17日、台北の総統府前で環境団体などが集会を開き、原発再稼働に反対し、原発ゼロを堅持するよう訴えました。同行動は、台湾の民間団体でつくる「全国廃核行動プラットフオーム」が主催。台湾の環境団体・反原発団体の代表、22自治体の市民らが参加しました。参加者は、台湾政府に対し「再稼働を拒絶する、核廃棄物問題に向き合え」などのスローガンを叫びました。          (小林拓也)

 台湾では原発ゼロを実現した後も、産業界や野党などが原発再稼働を要求。公営の台湾電力は3月末、南部・屏東県にある第3原発の再稼働計画を原子力安全委員会に提出しました。台湾電力は2027年か28年の再稼働を見通していると報じられています。
 集会であいさつした台湾環境保護連盟の謝志誠会長は、この1年間で台湾の電力供給に余裕がどれくらいあるかを示す「予備率」が10%以上だった日は330日を超えており、「電力供給量が不足しているというのはうそだった」と指摘。「原発ゼロのこの1年で、台湾の経済は停滞しているのか、そんなことはない」と述べました。そのうえで、「今日は原発ゼロ周年だが、来年も原発ゼロでこの日を迎えよう。3年、4年と原発ゼロを堅持しよう」と呼びかけました。
 環境保護連盟は同日に声明を発表し、台湾政府は原発再稼働計画を停止するよう要求。台湾がすべきことは再生可能エネルギーの発展、エネルギー効率の改善などだと主張しました
 第3原発がある屏東県から参加した竜昶維(りゅう・ちょうい)氏は「地元は常に危険を押し付けられている。もし原発が再稼働されれば、核廃棄物が産出され続ける」と指摘。原発ゼロを示す「非核家園」は、次世代の子どもたちも享受できる普遍的価値観であってほしいと訴えました。
 低レベル放射性廃棄物の中間貯蔵施設がある嶼(らんしょ)島で反原発活動をしているタオ族のシナン・マビボ氏は「蘭嶼は核廃棄物置き場ではない」と独調。「核廃棄物の処分にいて決まる前に原発の再稼働をすれば、蘭嶼を再び傷つけることになる」と台詞政府を批判しました。

  【台湾の脱原発 台湾では2011年の東京電力福島第1原発事故後、反原発の世論
     と運動が広がり、建設中の第4原発を14年に建設停止に追い込みました。16
     年に発足した蔡英文(さい・えいぶん)政権は、25年までの脱原発を決定。
     25年5月17日夜に最後まで運用していた第3原発2号機が40年の稼働期間
     を終えて停止し、アジア初の脱原発を実現しました。