2026年8月31日月曜日

都合いい数字出るまで 中部電 浜岡原発不正の手口 複数部署が|関与

 しんぶん赤旗に浜岡原発の基準地震動策定の不正手口の概要についての解説が載りました。
 断層モデルを使う方法は専門的で特殊なので具体的な理解はできませんが、225のケースについてケースにつき乱数発生器を用いて20の地震波を計算し、その平均波形を「代表波」とするようなのですが、浜岡のケースではそれでは原発施設の強度が不足するので、ケースごとに1000の地震波を計算し、その中から都合のいいものを「代表波」として選ぶなどの方法を取ったということです。
 要するに通常の方式で求めた地震動では、既設の原発施設が破損するという結果になるので、そうならないものを 最大3万回も計算を行って求めたということです。
 浜岡原発の耐震性は全く信用できないことになります。
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都合いい数字出るまで 中部電 浜岡原発不正の手口 複数部署が|関与
                       しんぶん赤旗 2026年8月30日
 中部電力浜岡原発(静岡県)のデータ不正問題をめぐって、同社の設置した調査委員会による報告書が近く公表されるとみられます。不正の経緯や広がり、歴代経営陣がどこまで関与していたかなどの解明が待たれます。明るみに出た不正の手口と-。(松沼環)

 中部電は、浜岡原発3、4号機の再稼働に向けた原子力規制委員会の審査で、想定される地震の揺れ(基準地震動)の評価に関して不正行為があったと認めています。基準地震動か一定の大きさに収まるようデータを意図的に選定するなどしたとみられています。
 今年3月に発表された社内調査によると、不正は遅くとも、新規制基準の施行(2013年)以前の12年ごろには始まっていました。それより前からとの報道もあり、不正の経緯が焦点の一つです。
 基準地震動の評価にはいくつかの方法がありますが、不正があったとされているのが、断層モデルを使った方法です。

   断層モデル
     特定の断層が活動した場合、どの程度の地震動や津波が生じるのかを、コン
     ータを使った数値計算で求めるために設定するもの。断層の位置や地下
     の傾き、深さ、断層面上のすべりの方向などを設定します。原発の基準地震
     動の策定では、一つの断層に対して傾きや滑り始める箇所などを変えて複数
     ケース計算します。

 浜岡原発では、断層モデルを使った方法で225ケースを検討しています。
 中都電は、設定した断層モデルから地震波を得るために、乱数を使って地震波を多数計算させ、結果を統計的に処理する方法を使うと説明。具体的には、ケースにつき20の地震波を計算し、その平均との差が最も少ない地震波を「代表波」に選定するとしていました。
 
18年以降悪質化
 初期の不正は、20波のセットを多数計算させ、その中から都合のいいセットと「代表波」を選ぶ方法がとられました。多いものでは、30セットも作らせていました。
 18年以降、手口はさらに悪質になったとされます。当時、原発近くの断層についてより厳しい条件の検討が審査会合で求められていました。原子力規制庁の調査によると、中部電はケースにつき1000波の計算を業者に委託し、その中から恣意(しい)的に都合のいいものを「代表波」として選ぶなどしていました。その際、中部電が示した選定基準以上になる地震波は、最初から図示しないよう指示していました。
 
担当者が○△×
 だれが不正に関与したかも問題です。規制庁の調査で、「代表波」を選定する過程で中部電の複数の部署が関わっていたことが判明しています。
 基準地震動を策定する担当者が、複数の代表波候補について、それを選定した場合に施設にどんな影響があるかを確認するよう、木、建築、機器など施設担当の部署に複数回依頼していたのです。施設担当は、「○」「△」「×」などと評価して回答していました。
 さらに、施設担当からの回答で都合のいい波が選べなかった場合、改めて委託業者に計算を依頼し、同じような手順を繰り返していました。再計算は複数回に及んでおり、ケースにつき3万波近く計算したものもありました。
 18年以降、同社内で不正を問題視する意見が複数回上がっていながら、不正は止まりませんでした。規制庁の調査で、同庁が通報に基づき中部電と面談開始した昨年5月以降にデータの操作をしていたことも明らかになっています。不正を隠ぺいするためとみられていますが、自浄作用が全く働かなかった同社の管理体制が問われています。