2020年9月2日水曜日

高速炉設計で「耐震性確保」 もんじゅと異なる炉型

 原子力研究開発機構は1日、高速炉開発で、廃炉作業中のもんじゅとは異なる炉型耐震性や安全性などが成立する見通しを得たと発表しました。
 耐震性や安全性などが増すこと自体は結構なことですが、そもそも空気に触れれば燃焼し、水に触れれば爆発する液体ナトリウムを使うこと自体が何よりも「非安全」の筈です。
 それにあれだけ国費を浪費した挙句何の成果も得られなかった高速炉を、一体どういう名目で研究を継続するというのでしょうか。単なる基礎研究の重要性だけでは採択した理由にはなり得ません。
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高速炉設計で「耐震性確保」 もんじゅと異なる炉型
共同通信 2020/9/1
 日本原子力研究開発機構は1日、フランスと共同で進めてきた高速炉開発で、廃炉作業中の高速増殖原型炉もんじゅ(福井県敦賀市)とは異なる炉型の設計概念を検討し、耐震性や安全性などが成立する見通しを得たと発表した。

 機構によると、2014~19年の共同研究で、廃炉作業中のフランスの原型炉「フェニックス」と実証炉「スーパーフェニックス」の設計データを譲り受けた。もんじゅと同様に冷却材にナトリウムを使うが、もんじゅの「ループ型」と異なる。原子炉容器が大きく耐震性確保が難しいとされていたが、容器の壁を厚くするなど設計を変更すると耐震性が確保できるという。

脱原発政策、鹿児島県知事に市民団体が公開質問状

 先の知事選で新たに鹿児島県知事になった塩田康一知事に、市民団体「ストップ川内原発! 311鹿児島実行委員会」が、脱原発政策をただす公開質問状を提出しました。
 向原祥隆共同代表は「塩田知事は議論を積み重ねて結論を出そうとする姿勢が見受けられる。誠実な回答を期待している」と話しました。
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脱原発政策、鹿児島県知事に市民団体が公開質問状
南日本新聞 2020/08/31
 九州電力川内原発(薩摩川内市)の稼働に反対する市民団体「ストップ川内原発!3.11鹿児島実行委員会」は31日、塩田康一鹿児島県知事宛てに脱原発政策をただす公開質問状を提出した。

 質問は4項目。知事選マニフェスト(政策綱領)に掲げた「川内3号機増設の凍結」「1、2号機の運転延長は必要に応じて県民投票を実施する」との文言に詳しい説明を求めた。「原子力政策に批判的な学識経験者を県専門委員会に加える」方針には選考基準や人数を聞いている。
 「受け入れ反対」の姿勢を示している原発から出る高レベル放射性廃棄物(核のごみ)の最終処分場について考え方も尋ねた。
 メンバーら17人が県庁を訪問。担当者に質問状を手渡し、9月末までの回答を求めた。向原祥隆共同代表は「塩田知事は議論を積み重ねて結論を出そうとする姿勢が見受けられる。誠実な回答を期待している」と話した。

福島県検討委が小中高校生と保護者に甲状腺学校調査でアンケート

 これまで児童らの甲状腺検査でどんなにガン患者の増加が確認されても検討委は一貫して原発事故との関係はないとしてきました。
 その検討委が学童たちが検査を受ける選択の自由が担保されているかなど学校検査の現状を分析するためのアンケートを実施するということです。どういう意図からなのかも含めて注目されます。
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保護者ら意見聞き取りへ 甲状腺学校調査、子どもアンケートも
福島民友 2020/9/1
 (福島)県は31日、県内全ての子どもを対象とした甲状腺検査を巡り、小、中学校と高校で行われている学校検査に対する保護者らの認識を調査することを決めた。検査を受ける選択の自由が担保されているかなどについて聞き取る考えで、保護者らの意見から学校検査の現状を分析する。

 同日に福島市で開かれた原発事故の健康影響を調べる県の「県民健康調査」検討委員会で、星北斗座長(県医師会副会長)が提案し、了承された。次回の検討委で聞き取りする保護者の規模や具体的な手法、実施時期を決める。子どもたちにもアンケートを実施する方向で調整する。

02- 中国電力社長ら役員が報酬を一部返上 島根原発の不祥事で

 中国電力は31日、協力会社が島根原発で放射線管理区域の巡視を怠っていた問題で、協力会社との連携不足や不十分な業務管理が原因とする調査報告書を公表しました。
 清水希茂社長ら役員5人は責任を取って、同日までに月額報酬の10%を返上しまし
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中国電力社長ら役員が報酬を返上 島根原発の不祥事で
共同通信 2020/8/31
 中国電力は31日、協力会社が島根原発(松江市)で放射線管理区域の巡視を怠っていた問題で、協力会社との連携不足や不十分な業務管理が原因とす調査報告書を公表した。清水希茂社長ら役員5人は同日までに月額報酬の10%を返上した。
 中国電は今後、巡視の確認をチェックシートだけではなく現場写真でも行い、指導を強化する。
 協力会社は、放射性固体廃棄物を一時的に保管する建物の放射線管理区域で、法令により1日1回定められている巡視を溶融炉が停止中の土日祝日の計32日間巡視せず、実施したかのように報告するなどした。中国電は、1日2回の巡視を8月から1回に見直した。

2020年9月1日火曜日

新潟にも「茨城方式」を 柏崎刈羽原発30キロ圏の議員が研究会を設立

 柏崎刈羽原発の再稼働に当たり、事前同意を得る必要がある自治体について、立地する柏崎市と刈羽村だけでなく30キロ圏の周辺市町にも広げることを目指す地元議員らの研究会が30日、設立され5~30キロ圏の各市の超党派の議員43人が参加し、圏外の地方議員ら8オブザーバーとして加わりました。
 研究会は来年5月末までに協定案の作成を目指します

 設立総会では、東海第二原発の協定に先鞭をつけた村上達也・前東海村長が講演し事前同意が立地自治体だけで済んだのは、原発は絶対安全と言っていた時代のこと。福島第一原発事故の後ではもうそうはいかない」としたうえで、「水戸市なども原発行政の当事者になった意味は大きい」と語りました。

 東京新聞の二つの記事を紹介します。
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新潟にも「茨城方式」を 柏崎刈羽原発の30キロ圏の議員が研究会を設立
東京新聞 2020年8月31日
 東京電力柏崎刈羽原発(新潟県)の再稼働に当たり、事前同意を得る必要がある自治体について、立地する柏崎市と刈羽村だけでなく30キロ圏の周辺市町にも広げることを目指す地元議員らの研究会が30日、設立された。(宮尾幹成)

 日本原子力発電(原電)東海第二原発(茨城県)では、周辺自治体の事前同意を必要とする新たな安全協定が全国に先駆けて実現。研究会は「茨城方式」を参考に、周辺市町の首長らに対し同様の協定を県、東電と結ぶよう働きかけていく方針だ。
 研究会には30日時点で、柏崎刈羽原発から5~30キロ圏のUPZ(緊急時防護措置準備区域)に含まれる柏崎、長岡、燕、見附、小千谷、十日町、上越各市と出雲崎町の超党派の議員43人が参加。UPZ外の地方議員ら8人もオブザーバーとして加わった
 見附市で開かれた設立総会で、会長に就いた自民党の関三郎見附市議は「非常にハードルは高いと思うが、住民が安心できる形にするのが30キロ圏内の議員の責務だという気持ちで取り組んでいく」と語った。来年5月末までに協定案の作成を目指すとともに、住民の意向調査や住民説明会も実施するという。
 茨城県では、東海第二原発が立地する東海村の村上達也村長(当時)の呼び掛けで、水戸市など周辺六市村の首長が原電との交渉を開始。2018年に「実質的に事前了解を得る仕組みとする」との文言を盛り込んだ新安全協定を結んだ。

 原発再稼働の際に事前同意が必要な自治体の拡大を目指す動きは、他の立地地域でも広がっている。
 中部電力浜岡原発(静岡県)では、本紙が昨年実施した県内首長のアンケートで、35市町のうち15市町が、再稼働に当たり立地自治体以外の同意が必要と回答。住民団体も、30キロ圏に含まれる11市町の事前同意権を盛り込んだ協定の締結を求めている。


柏崎刈羽原発 「当事者になった意味大きい」 周辺自治体議員が研究会
東京新聞 2020年8月31日
 日本原子力発電(原電)東海第二原発(東海村)の再稼働に当たって事前同意が必要な自治体を周辺六市村に拡大した協定が、新潟県で注目を浴びている。東京電力柏崎刈羽原発(新潟県柏崎市、刈羽村)の周辺自治体の議員らが三十日、同様の協定締結を首長らに求めるための研究会を設立。総会では、東海第二の協定に先鞭(せんべん)をつけた村上達也・前東海村長が講演し「水戸市なども原発行政の当事者になった意味は大きい」と語った。(宮尾幹成)

 柏崎刈羽原発は6、7号機が原子力規制委員会の審査をパスし、東電は再稼働を目指す。現在、新潟県が再稼働の是非を判断するため避難計画などを検証している。
 この日、新潟県見附市で開かれた研究会の設立総会では、東海第二での「茨城方式」を参考にするため、村上前村長が招かれた。
 村上氏は、二〇一二年に水戸市を含む五首長に働き掛け、事前同意の対象拡大を目指す懇談会を発足させた。村上氏は一三年に村長を退いたが、一八年に「実質的に事前了解を得る仕組みとする」との文言を盛り込んだ原電、県との新たな安全協定締結が実現した
 村上氏は「事前同意が立地自治体だけで済んだのは、原発は絶対安全と言っていた時代のこと。福島第一原発事故の後ではもうそうはいかない」と、新協定が必要と考えた動機を説明。新協定によって「再稼働の『拒否権』を隣接、隣隣接自治体の住民も手にした。県と立地自治体が独占していた原子力行政にくさびを打ち込めた」と、その意義を強調した。

 一九九九年の核燃料加工工場ジェー・シー・オー(JCO)臨界事故の際、村独自の判断で住民を避難させた経験を踏まえ、「住民の命を守るのが自治体の役割。その意識さえあれば安全協定を変えることができる」と指摘した。
 一方で、新協定で事前同意権を得た六市村が、実際に再稼働の是非を判断するには課題が山積している。
 再稼働に関する住民の意向をくみ取る仕組みは、六市村ともまだはっきりしていない。
 水戸市の高橋靖市長は、万単位の規模で市民アンケートを実施することを明言しているものの、具体的な手法や時期は未定だ。他の自治体も、議会の意見を踏まえて総合的に判断するなどの方針を示すにとどまっている。
 また、住民や自治体が再稼働の是非を判断する上で重要になる広域避難計画の策定も進んでいない。避難計画は、三十キロ圏内の自治体に義務付けられているが、六市村で策定済みなのは常陸太田市だけ。この計画も、他の自然災害などとの複合災害を想定していないなど不十分な内容で、見直しが不可欠となっている。

女川原発の県民説明会終了 広域避難計画への懸念は消えず

 女川原発2号機の再稼働に関し、福島県は8月19をもって30キロ圏の7カ所で説明会を終了させました。しかし説明が終わっても懸念は拭えず、民意をくみ取る努力も十分とは言い難いと、河北新報が総括しました
 国や東北電が規制委の審査結果や安全対策について説明し、参加者の質疑に答えましが、 課題が噴出し特に広域避難計画の実効性について批判が集中しまし
 
 自治体は机上の計画をもって万全としたいようですが、それでは地域の実情を熟知している住民を納得させるのは無理です。特にバスを主体とする避難計画に対して、住民から「全住民の輸送に必要な機材と人員を確保できるとは思えない」との指摘が出るのは当然で、その保証がなければ計画は正に絵に画いた餅になります。
 河北新報が述べているように、説明会で表面化した疑問が解消されずに「再稼働ありき」で日程をこなすことあってはなりません
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女川原発の県民説明会/広域避難計画懸念消えず
河北新報 2020年08月31日
 説明が終わっても懸念は拭えず、民意をくみ取る努力も十分とは言い難い。
 東北電力女川原発2号機(宮城県女川町、石巻市)の再稼働に関し、(福島)県は8月1~19日、原発から30キロ圏の7カ所で説明会を開いた。2号機の新規制基準への適合を認めた原子力規制委員会の審査結果や安全対策について国や東北電が説明。参加者の質疑に答えた。
 説明会の内容は村井嘉浩知事が再稼働を認めるか否かを判断する「地元同意」の重要な材料となるが、課題が噴出した。特に参加者の批判が集中したのは重大事故を想定した広域避難計画の実効性だ。

 計画は政府が6月に了承した。説明会があった女川、石巻、東松島、南三陸各市町に登米市、涌谷町、美里町を加えた7市町の原発30キロ圏に住む計約20万人が対象。マイカーやバスなどを使って県内31市町村に避難する
 30キロ圏を (1)5キロ圏内の予防的防護措置区域(PAZ) (2)石巻市の牡鹿半島南部や石巻、女川両市町の離島に当たる「準PAZ」 (3)5~30キロ圏内の緊急防護措置区域(UPZ) -に区分。PAZと準PAZの住民をいち早く避難させる一方、UPZではいったん屋内退避を求めるなど段階的な避難を原則とする。

 説明会で出た問題点は多岐にわたる。PAZの住民の避難路にある国道398号は大雨や高潮で通れなくなることが多く、地元で別の避難道路整備を求める声が根強い。準PAZでは陸路と海路の位置関係で原発に近づく形での避難を強いられる。重大事故と台風などが重なる複合災害の発生時や交通渋滞への対応など、確実な避難の実現には疑問符が消えない。

 計画を策定した内閣府の担当者は「訓練を通じて実効性を高める」と述べたが、東日本大震災を経験した住民にとって「机上の考え」にしか映らない。「災害時に全住民の輸送に必要な機材と人員を確保できるとは思えない」との参加者の指摘は重い。
 説明会の出席状況は低調だった。新型コロナウイルス感染拡大に加え、お盆を挟む日程が影響したとみられる。県は定員を計2000人に設定したが、参加者は4割弱の計757人だった。県は動画配信もしており、追加開催の予定はないと言う。不参加の住民への伝達を含め、計画の周知という宿題は残されたままになっている。
 説明会最終日の19日には女川町議会の原発対策特別委員会が再稼働を求める陳情を採択した。9月は女川、石巻の市町議会と県議会の定例会があり、重大局面を迎える。
 東北電は安全対策工事を終える2022年度以降の再稼働を目指す。説明会で表面化した疑問が解消されずに「再稼働ありき」で日程をこなすことはあってはならない。県民の多くが納得するような進め方をなお探るべきだ。

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