北陸電力志賀原発1、2号機が再稼働すると重大事故が起きた際に北陸電力に回復できない損害が生じる恐れがあるとして、石川、富山両県の株主6人が経営陣に再稼働差し止めを求めた訴訟の判決で、富山地裁は4日、請求を棄却しました。
争点だった経営陣の注意義務違反の有無について、矢口俊哉裁判長は「安全性を専門家に検討させ再稼働の可否を判断していれば、特段の事情がない限り違反があるとは言えない」との判断を示しました。
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志賀原発差し止め認めず 富山地裁判決 「注意義務違反なし」 株主請求を棄却
北國新聞 2026/3/5
北陸電力志賀原発1、2号機(運転停止中)が再稼働すると重大事故が起きた際に北電に回復できない損害が生じる恐れがあるとして、石川、富山両県の株主6人が経営陣に再稼働差し止めを求めた訴訟の判決で、富山地裁は4日、請求を棄却した。争点だった経営陣の注意義務違反の有無について、矢口俊哉裁判長は「安全性を専門家に検討させ再稼働の可否を判断していれば、特段の事情がない限り違反があるとは言えない」との判断を示した。
原告側は判決を不服とし、名高裁金沢支部に控訴する方針を表明した。
裁判で原告側は、能登半島地震で原発の危険性や避難計画の不備が露呈したと主張。今後事故が起きるリスクに関して経営陣が調査を尽くさず、会社法が規定し社会通念上求められる善管注意義務に違反していると訴えていた。
一方北電側は、能登半島地震の知見も踏まえて原子力規制委員会の審査に対応しており、安全面に問題はないと主張。再稼働は国の方針に沿った合理的な判断で、多くの株主に支持されていると指摘していた。
判決理由で、矢口裁判長は「(原子力規制委員会の)新規制基準で求められている安全対策を行うことで、重大事故発生を防止するための義務を果たしている」と結論付けた。
判決後、北電は「当社側の主張が裁判所に認められ、理解いただいた結果だと考えている」とのコメントを出した。
志賀原発の2基は東日本大震災があった2011年に運転を停止し、規制委は2号機の再稼働を審査している。志賀原発を巡っては、12年に住民らが運転差し止めなどを求めて金沢地裁に提訴し、現在も審理が続いている。
北陸電力志賀原発運転差し止め訴訟、株主の請求棄却 富山地裁判決
朝日新聞 2026/3/4
北陸電力志賀原発1、2号機(石川県志賀町)の運転差し止めなどを同社の株主6人が取締役を相手に求めた訴訟の判決で、富山地裁(矢口俊哉裁判長)は4日、株主側の請求を棄却した。
志賀原発1、2号機は2011年から停止中。北陸電力は2号機の再稼働を原子力規制委員会に申請し、審査を受けている。
今回の訴訟は、富山、石川両県の株主らが原発事故などにより「北陸電力に回復できない損害が生じる恐れがある」として19年に起こした。運転差し止めのほか、核燃料の購入など再稼働を前提とした動きも禁止するよう求めていた。(佐藤美千代)