敦賀原発2号機の敷地内の断層を巡って原子力規制委は14日から現地調査に乗り出しました。敦賀原発の敷地内には「浦底断層」という活断層があり、2号機の直下にも断層があります。これが活断層と評価されれば敦賀原発2号機は運転できなくなります。
委員らは調査終了後の15日、記者団に「新たに断層のようなものが見つかった」と話し、日本原電に説明を求めたことを明らかにしました。
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原子力規制委員会が現地調査 再稼働巡り敷地内の断層評価 日本原電・敦賀原発2号機
FBC 福井放送 2023/12/14
度重なる審査資料の不備で中断していた敦賀原発2号機の再稼働審査。その最大のポイントとなっている敷地内の断層を巡って、原子力規制委員会は14日から現地調査に乗り出しました。(12月14日)
敦賀原発の敷地内には「浦底断層」という活断層があり、さらに2号機の直下にも断層があることも分かっています。原発の規制基準では「原子炉など重要な建物は将来動く可能性がある断層の上に設置してはならない」と定められていて、この断層が活断層と評価されれば、敦賀原発2号機は運転できなくなります。
今回の調査のポイントは近くにある「K断層」で、断層が将来動く可能性があるかどうかを見極めます。さらに活断層と評価されれば、原子炉の直下の断層とつながっているかどうかの判断に移ります。日本原電は活断層ではないと主張しています。
敦賀原発の活断層問題が浮上して10年。この間、日本原電による度重なる審査資料の不備や書き換えで審査が中断していて、原子力規制委員会は「これが最後」とのスタンスで審査に臨むよう求めています。
調査は15日も続けられ、「K断層」のボーリング調査の内容を確認して、活断層かどうかを判断することにしています。
敦賀原発2号機を現地調査 敷地内の断層など確認 規制委
時事通信 2023/12/14
原子力規制委員会は14日、再稼働に向けて審査中の日本原子力発電の敦賀原発2号機(福井県敦賀市)を現地調査し、敷地内の断層などを確認した。
調査に参加した石渡明委員と規制庁の職員らは、2号機から約300メートル北のトレンチ(試掘溝)で、断層などを確認。機器で地層内の鉄分量を測定したり、硬さを触って確かめたりした。調査は15日まで。
委員らは調査後、記者団に「新たに断層のようなものが見つかった」と話し、日本原電に説明を求めたことを明らかにした。
規制委、断層構造の追加説明要求 敦賀原発現地調査
共同通信 2023/12/15
原子力規制委員会は15日、日本原子力発電敦賀原発2号機(福井県敦賀市)近くの断層の活動性を調べる現地調査を終えた。再稼働に必要な審査の一環で、担当の石渡明委員は記者団に「(断層の)審査資料と実物では異なる点があった」と述べ、原電に断層構造などの追加説明を求めたと明らかにした。
審査では原子炉建屋近くの断層の活動性が焦点となっている。この断層が活断層で、原子炉直下まで続いていると判断されれば、廃炉となる可能性がある。
調査は14日から実施。15日は原子炉周辺でのボーリング調査の採取物など計11件の資料を観察した。規制委事務局によると、断層の形状を資料に詳細に記載するよう指示した。