原子力規制委の山中委員長は21日、福島第1原発を訪れ、作業員が薬液を浴びる事故が起きた現場を確認しました。その後報道陣に、「東電が実施計画の軽微な違反をしている」と語り、東電に作業計画や管理の不備があったと指摘しました。
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東電の作業計画「不備」 薬液事故、規制委員長が第1原発視察
福島民友 2023/12/22
原子力規制委員会の山中伸介委員長は21日、東京電力福島第1原発を訪れ、作業員が薬液を浴びる事故が起きた現場を確認した。終了後、報道陣に「委員会で議論をするが、私の認識では東電が実施計画の軽微な違反をしている」と語り、東電に作業計画や管理の不備があったと指摘した。
山中氏の視察は10月14日以来。事故は同25日に起き、汚染水を処理水に浄化する多核種除去設備(ALPS)の配管洗浄中に作業員2人が放射性物質を含む薬液を浴びて入院した。山中氏は現場で当時の状況や東電の指示、作業員の動きを聞き取った。
山中氏は、作業の責任は東電にあると強調した上で「東電はリスクを含んだ作業を安全に進めるための事前計画をきっちり立てていなかったと感じた」と語った。22日も視察を続行し、第1原発の1号機原子炉建屋を事故分析の観点で視察するほか、東電との意見交換も行う。
原子力規制委・山中委員長 廃液事故は実施計画違反との認識
KFB福島放送 2023/12/22
原子力規制委員会の山中伸介委員長が福島第一原発を視察し、作業員が放射性物質を含む廃液を浴びた事故について、実施計画に違反があったとの認識を示しました。
21日、福島第一原発を訪れた山中委員長らは、10月に洗浄作業中の作業員が放射性物質を含んだ廃液を浴びる事故が起きた増設ALPSを視察し、設備の安全対策や当日の作業手順について不備を指摘しました。
山中伸介委員長は「リスクを含んだような作業を安全にさせるという事前の計画をきっちりと立てれてなかったというその点については強く感じました。私自身の認識は軽微な違反であるという認識でございます」と語りました。
原子力規制委員会は22日、東京電力との意見交換を行う予定です。