2025年9月25日木曜日

美浜原発の「乾式貯蔵施設」了承 原子力規制委、使用済み燃料保管

 原子力規制委員会は24日、美浜原発(福井県)構内で使用済み核燃料を空気で冷やしながら一時保管する「乾式貯蔵施設」の新設計画を了承しました。燃料集合体21体が入る容器を最大10基設置する計画です。

 日本原燃の再処理工場(青森県)の完成が大幅に遅れており、国内の原発の多くでプールの容量が上限に近づき、対応を迫られているなかで、関電は福井県内の3原発全てに乾式貯蔵施設を設ける計画です
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美浜原発の「乾式貯蔵施設」了承 原子力規制委、使用済み燃料保管
                            共同通信 2025/9/24
 原子力規制委員会は24日、関西電力美浜原発(福井県)構内で使用済み核燃料を空気で冷やしながら一時保管する「乾式貯蔵施設」の新設計画を了承した。経済産業相らへの意見聴取を経て正式に許可する。一般からの意見公募の実施については委員間で意見が割れたが、新たな技術的論点がないなどとして多数決で見送りを決めた。
 関電は2024年7月に規制委に審査を申請。燃料21体が入る容器を最大10基設置する計画で、審査では地震や津波による容器の損傷対策などを説明した。関電では高浜原発(同県)での新設計画が今年5月に許可されている。
 燃料は強い放射線と熱を出すため、水を張ったプールで一時保管している。しかし燃料の搬出先となる日本原燃の再処理工場(青森県)の完成が大幅に遅れており、国内の原発の多くでプールの容量が上限に近づき、対応を迫られている
 関電は福井県内の3原発全てに乾式貯蔵施設を設ける計画。大飯原発での新設分や、高浜原発での増設分も規制委の審査が進んでいる


美浜原発の乾式貯蔵施設が「規制基準に適合」と判断 原子力規制委員会 高浜に続いて2例目 県外搬出不可の場合プールに戻す関西電力の方針に地元が懸念
                         FBC 福井放送 2025/9/24
関西電力が美浜原発の敷地内で設置を計画している使用済み核燃料の乾式貯蔵施設について、原子力規制委員会は24日、規制基準に適合していると判断しました。
原子力規制委員会は、関西電力が美浜原発に設置を計画している乾式貯蔵施設について審査書の内容を議論し、施設の設置場所や容器の耐久性が規制基準に適合していると判断しました。
 関西電力は県内すべての原発敷地内に乾式貯蔵施設を設置する計画で、申請が認められたのは高浜原発に続いて2例目です。
美浜原発の施設には、16年以上冷却した燃料を21体収納する予定となっています。
乾式貯蔵施設は、使用済み核燃料を県外へ搬出する前に一時的に保管するためのものですが、関西電力は計画通り搬出できない場合は「燃料プールに戻す」と説明していて、地元では長期保管につながると懸念する声があがっています。