2013年12月3日火曜日

大熊町 国のつけた原発事故賠償格差を町で均等に補填

 福島県大熊町は福島原発の事故ですべての住民が避難していますが、国の基準はなぜか家財道具に対する賠償額を空間放射線量によってをつけています。
 それに対して町はこのたび独自に基金を設けて、その差額を補填することを決めました。同じ町で生活再建の額に差が生じて地域が分断され、復興の足かせになりかねないからです。
 
 町はこれまで一貫して基準を決める国に対し一律の賠償を求めてきました国は、空間線量によって避難先に家財道具を持ち出す難しさが異なるとして、同じ町なのに賠償額に差を設けています。まさに頭をひねくり回して机上で作った実情無視の基準といえます。
  今月18日から始まる町議会での議決を経て、今年度中にも実施するということです
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大熊町 原発事故賠償の差額補填へ
NHK NEWS WEB 2013年12月3日
東京電力福島第一原発の事故ですべての住民が避難している福島県大熊町は、家財道具に対する東京電力の賠償額が放射線量によって地域間で差があることについて、生活再建に差が生じて地域が分断され、復興の足かせになりかねないとして、独自に基金を設けて差額を補填(ほてん)することを決めました。
原発事故の賠償で地域の差額を埋める措置を取るのは、大熊町が初めてです。
 
福島第一原発が立地する大熊町は、去年12月に放射線量の高さによって、住民の大部分が暮らす地域が「帰還困難区域」に、それ以外の地域が「居住制限区域」と「避難指示解除準備区域」の、3つの区域に分けられました。
これらの区域では、東京電力が自宅に残された家電製品や仏壇などの家財道具の賠償を進めていて、町は基準を決める国に対し一律の賠償を求めてきました。
しかし国は、避難先に家財道具を持ち出す難しさが異なるとして、例えば両親と子ども2人の4人家族の場合、帰還困難区域では675万円、それ以外の区域では505万円と、区域によって賠償額に差を設けています。
これについて大熊町は、生活再建に差が生じることで地域が分断され、復興の足かせになりかねないとして、町が独自に基金を設けて差額を補填することを決めました。
原発事故の賠償で地域の差額を埋める措置を取るのは、大熊町が初めてです。
町は今月18日から始まる町議会での議決を経て、今年度中にも実施する方針です。
 
 

2013年12月2日月曜日

原発・放射能ニュース 2013.12.01~05

電子版の各紙に載った原発と放射能に関するニュースを掲示します(但し公開の範囲)。記事の掲載は原則として書き出し部分に留めますので、全文はURLをクリックしてご覧ください(URL記載のないものは公開の全文です)。公開期限後表示されなくなった記事を読みたい方はコメント欄にお書き下さい。(返信欄に表示します)
 
12.05
 
過去最高値130万ベクレル 福島第1原発・海側井戸水 福島民友ニュース)
 東京電力福島第1原発で相次ぐ汚染水問題で、東電は4日、福島第1原発の海側にある観測用井戸の水から、ストロンチウム90などベータ線を出す放射性物質が、過去最高値の1リットル当たり130万ベクレルの高濃度で検出されたと発表した。水は2日に採取。同じ井戸で11月28日に採取した110万ベクレルを上回り、上昇傾向が続いている。
  ベータ線を出す放射性物質の半分程度を占めるストロンチウム90を原発外に放出する際の法定基準は1リットル当たり30ベクレルで、今回の数値は4万3000倍以上に当たる。海側では汚染された地下水が海に流れ出るのを防ぐため、護岸の地中を薬液で固める「土の壁」を造成しており、東電は「海洋への影響はない」と流出を否定している。
 
セシウムじわり上昇 地下水混ざり海洋汚染 福島第一 (東京新聞)
 東京電力福島第一原発2、3号機の取水口付近で、海水中の放射性セシウムの濃度上昇が続いている。周辺で採取された地下水の汚染度も高い。東電は、海への汚染はひどくないと強調するが、さまざまなデータを見る限り、事故発生から千日たっても、海洋汚染は続いている。 (清水祐樹)
 東電が公表している海水の分析結果をグラフ化してみると、海水のセシウム濃度の上昇が目立つのが2号機前の取水口だ。半年前は一リットル当たり二〇ベクレル前後だったのに、最近は八〇ベクレルを超え、さらに上昇しそうな勢いだ。
 3号機前の取水口でも、緩やかながら、濃度はじりじりと上がり続けている。
 上昇傾向について東電に問うと、尾野昌之原子力・立地本部長代理は四日の記者会見で「長期的に見て、遮水壁の内側では上昇傾向にあるが、壁で水の動きが抑えられているため。外側では変化がない」と説明。壁と取水口との間で、海水がよどみ、濃くなっているとの見解だった。
 確かにその可能性もあるが、壁の外側の防潮堤近くで採取された海水でも、セシウム濃度はじりじり上昇する傾向にある。
 この点は原子力規制委員会の汚染水対策を検討する作業部会でも問題となった。規制委担当者が「内側にセシウムがたまって上昇しているなら、外側はセシウムの供給が減って濃度が低下しないとおかしい」と指摘すると、他の専門家も首をかしげるばかりだった。
 確実なのは海側敷地の地下トンネルに、大量の高濃度汚染水がたまっていること。建屋地下から地中に漏れている可能性も高い。2号機海側の観測用井戸では二日に採取した水から、ストロンチウムなどが過去最高の一三〇万ベクレルと、放出限度の数万倍の濃度で検出された。こうした汚染水と地下水が混ざり海への汚染は続いている。
 東電は海の遮水壁のほか地中に薬液を注入して壁状に固めたり、地下水をくみ上げて建屋に戻したりする対策を進めている。ただ、現実には抜本的な解決にはなっていない。
 
12.04
 
「トリチウム水放出も選択肢」=福島第1廃炉でIAEA調査団 (時事通信)
 東京電力福島第1原発の廃炉に向けた取り組み検証のため、日本を訪れている国際原子力機関(IAEA)の調査団は4日、検証結果をまとめ、最終的に除去できない放射性物質のトリチウムを含んだ水の扱いについて、「基準値以下なら放出することも含め、東電はあらゆる選択肢を検証すべきだ」と指摘した。
 調査団は、4号機からの使用済み核燃料取り出しや汚染水対策などを重点的に調査。「多くの課題はあるが、日本政府と東電は汚染水問題を扱うため、包括的な対策を策定した」と一定の評価を与えた。
 その上で、今後の取り組みとして、廃炉作業に伴って生じる放射性廃棄物の管理計画を立てることや、汚染水の増加抑制策を継続的に続けることなどを提案。多核種除去装置(ALPS)などで処理した後も残るトリチウムを含んだ水の放出についても「東電は安全と環境影響に関する適切な評価を実施すべきだ」とした。
 
美浜原発、建設時に危険性指摘 敷地内断層、米の地質専門家 (東京新聞)
 関西電力美浜原発1号機(福井県)が建設中だった1967年ごろ、1号機建設を受注した米ウェスチングハウス社が派遣した地質専門家が、敷地内断層(破砕帯)について「少なくとも2万年間動いていないが、数十万年以内には動いていた」などと報告書で危険性を指摘していたことが4日、当時の関電幹部が作成した記録で分かった。
 関電は念のため鉄筋コンクリートで地盤を補強し、断層直上に重要施設が入る原子炉補助建屋を設置。その後、2、3号機増設が続いた。(共同)
 
12.03
 
大飯原発「運転差し止めを」 京都地裁に856人追加提訴 (京都新聞
 (4日「大飯原発運転差し止め訴訟 856人が追加提訴」本文記事参照
 
第1原発・淡水化装置で水漏れ 点検徹底されず 福島民友ニュース)
 東京電力は2日、福島第1原発で原子炉冷却後の水の塩分を取り除く淡水化装置で、汚染水を一連の浄化装置に送り込む作動弁から水が漏れたと発表した。作動弁の接合部に挟んでいた止水材(パッキン)が劣化し、摩耗したことが原因としている。作動弁は装置の稼働時に開閉を繰り返しており「止水材の劣化は予想されていた」(東電関係者)が、東電は点検を徹底していなかった。汚染水管理をめぐる危機管理の甘さが依然、厳しく問われる状況だ。
 漏えい量について東電は1リットルと推定。装置を囲む堰(せき)内にとどまり、東電は「外部への流出はない」としている。11月上旬の測定では汚染水のベータ線を出す放射性物質濃度は1リットル当たり数千万ベクレルだった。
 淡水化装置は他に2系統あり、県は同日、東電に対し、作動弁に同様の不具合がないかどうかを早急に確認するよう申し入れた。
東電提出拒否に原告が抗議声明 津波到達予測データ (福島民報)
 東京電力福島第一原発事故の被災者でつくる福島原発訴訟原告団が東電に慰謝料などを求めた訴訟で、東電が津波到達予測データの提出を拒否したことを受け、原告団は2日、抗議声明文を発表した。同日、東電と監督官庁の経済産業省資源エネルギー庁に提出した。
 県庁で会見した馬奈木厳太郎弁護士は「東電は被災者と真剣に向き合っていない。極めて不当」と批判した。
 原告団は「(データは)津波対策を怠った過失を明らかにする必要な証拠」と主張しており、11月の第3回口頭弁論で裁判所が提出求める決定を下した。しかし、東電は「訴訟で過失を争う必要性はない」として拒否していた。
 東電は「個別の訴訟について、コメントは差し控える」とした。
 
原発新設、エネ基本計画に盛り込まず 経産省方針 (朝日新聞)
 経済産業省は、原発政策の骨格を決める「エネルギー基本計画」で、原発の新増設の方針を見送る方向で調整に入った。東京電力福島第一原発の汚染水問題などをめぐり、原発への「不信」が依然として根強いことから、長期の原発維持につながる新増設の判断を来年以降に先送りする。
 基本計画は、政府の中長期的なエネルギー政策の方向性を定めるもので、約3年に1回見直している。経産省の総合資源エネルギー調査会基本政策分科会で年内に案をまとめ、年明けの閣議決定をめざす。
 
ノルウェーのKLPが東電株を売却、福島原発事故への対応が理由 (ロイター)
ノルウェーの生命保険会社、KLPの幹部は2日、保有する東京電力株を売却したと明らかにした。福島原発事故後の状況などを理由に挙げた。
同社の総資産は3750億ノルウェークローネ(613億2000万ドル)相当に上る。最近数週間内に、800万ノルウェークローネ相当の東電株をすべて売却したという。
同社の投資関係者は「福島が理由」と指摘。「3年近く経つのに、状況は制御されていない。さらなる放射能汚染のリスクも残っている」と述べた。
東電の広報担当者から現時点でコメントは得られていない。
 
大熊町 原発事故賠償の差額補填へ (NHK)
 (3日「大熊町 国のつけた原発事故賠償格差を町で均等に補填」本文記事参照)
 
12.02
 
原発、海側井戸110万ベクレル 福島第1、高濃度最高値を更新 (東京新聞)
 東京電力は2日、福島第1原発の海側敷地にある観測用井戸の水から、ストロンチウム90などベータ線を出す放射性物質が1リットル当たり110万ベクレルの高濃度で検出されたと発表した。水は11月28日に採取した。同じ井戸でこれまでの最高値だった91万ベクレルからさらに上昇した。
 井戸は2号機の東側にあり、海まで約40メートル。2011年の事故直後に極めて高濃度の汚染水が漏れたトレンチ(電源ケーブルなどが通る地下道)に近い。ストロンチウム90を海に放出する際の法定基準は1リットル当たり30ベクレル。 (共同)
 
  (2日「福島第1原発・破損燃料80体 柏崎刈羽にも38本」本文記事参照)
 
12.01
 
再稼働反対集会に8千人 愛媛・伊方原発、鎌田氏ら訴え (朝日新聞)
  (2日「四電伊方原発 再稼働反対集会に8,000人」本文記事参照)
 
 

関電美浜原発事故を想定し岐阜県揖斐川町で避難訓練

 1日、福井県の関西電力美浜原発で重大事故が発生したことを想定した避難訓練に、岐阜県揖斐川町の住民ら計約1,000人が参加しました。原発から約30キロ圏内緊急防護措置区域(UPZ)にかかるためです。30キロというのはあまりにも短い距離ですが・・・
 同町は他県であるために普段は原発の情報からは阻外されている訳ですが、こういうときには当然参加が求められます。万一のときに被曝を少しでも減らすためには必要な訓練ですが、狭小な日本の国土に多数基の原発を設置した不都合の縮図でもあります。
 
 それはそれとして原発の事故はいつかは起きるものですから、折角避難訓練をするのであれば、それを徹底的に解析して本当に短時間内の住民の全員避難が可能なのか、正確に把握して欲しいものです。そうすれば自ずから無理な立地であったことが明らかになる筈です。
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放射能漏れに備え訓練、原子力事故想定し 岐阜
産経新聞 2013年12月1日
 岐阜県は1日、福井県美浜町の関西電力美浜原発で重大事故が発生し、放射性物質が漏れる事態に備えた防災訓練を実施した。自治体や関西電力など約60機関と、原発から約30キロ圏内で災害対策に重点を置く緊急防護措置区域(UPZ)にかかる岐阜県揖斐川町の住民ら計約千人が参加した。
 
 福井県沖の若狭湾で地震が起き、美浜原発2号機の冷却機能が停止して炉心が損傷、放射性物質が漏れたと想定した。
 揖斐川町坂内川上地区の住民は車などで公民館に避難し、放射性物質が体に付着していないか測定するスクリーニングや安定ヨウ素剤の服用方法について保健所職員から説明を受けた。
 岐阜県は、原発から約9キロ離れたオフサイトセンター(美浜町)に職員を派遣。県庁の災害対策本部や揖斐川町役場とテレビ会議システムでつなぎ、放射線の観測状況や住民避難の進み具合を伝達した。
 
 
 

四電伊方原発 再稼働反対集会に8,000人

 1日、四国電力伊方原発の再稼働に反対する集会が開かれ8,000が参加しました。
 参加者たちは「伊方をはじめ、すべての原発の再稼働を許さない」とする決議を採択し、集会後市内を二手に分かれてデモ行進しました。
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再稼働反対集会に8千人 愛媛・伊方原発、鎌田氏ら訴え
2013年12月1日
 「安全な原発はない」――。国の安全審査が進む四国電力伊方原発(愛媛県伊方町)の再稼働に反対する集会が1日、松山市で開かれた。原発が立地する地域を中心に国内外から約8千人(主催者発表)が参加。ルポライターの鎌田慧(さとし)さん(75)らが原発の安全性や廃棄物処理の問題点などについて訴えた。
 
 市民団体「伊方原発をとめる会」の主催。東京電力福島第一原発の事故が起きるまで福島県で農業に取り組んでいた元宇宙飛行士の秋山豊寛さん(71)も登壇し、「伊方で何かあれば瀬戸内海でつながる大阪を含めて汚染される」と語った。伊方原発から約10キロ離れた所に住む斉間(さいま)淳子さん(70)は「伊方を動かして古里を失いたくない」と訴えた。
 参加者らは「伊方をはじめ、すべての原発の再稼働を許さない」とする決議を採択し、市内を二手に分かれてデモ行進した。
 
 

福島第1原発・破損燃料80体 柏崎刈羽にも38本

 福島第1原発1~4号機の使用済み核燃料プールに、原発事故前から80体の破損燃料が保管されています。
    2013年11月17日 「福島原発1号機他で破損燃料棒が多数存在
 その内訳は1号機に70体、2号機に3体、3号機に4体、4号機に3体ですが、その80本以外に5、6号機に各1体、第2原発2号機に2体あることが分かりました
 破損の内容は、燃料ペレットの鞘菅にひび割れ小さな穴が開いているもので、そこから放射性物質が漏れるので移送は難しく、これまで破損燃料が出るたびに、取り敢えず使用済み核燃料プールに保管してきました。
 当面は4号機の分をどうするかが問題になりますが、東電は「破損燃料は専用のキャスクを作って対応する」としています。しかし破損燃料の移送実績はなく成否は不透明ということです
 また破損燃料からは放射性の希ガスが大量に発生するので、10万年単位で隔離する必要があるということですが、現状のようにプールに保管されていれば、発生する希ガスはそのまま大気中に放出されます。
 
 加えてこの破損燃料棒は、歴史の古い福島第1原発に留まらず、最新型の柏崎刈羽原発にも計38体が保管されていたことが分かりました。
 京大の小出裕章氏は「70年代の初め頃は燃料棒の破損がそういうことが年がら年中あって・・・」と語っていますが、柏崎刈羽原発の破損比率は福島第2原発などに比べても格段に大きいように思います。もしも破損が中越沖地震の際に起きたものであるとしたら、それはまさに耐震強度の問題です。
 いずれにしても柏崎刈羽原発の破損した燃料棒についてはどう処置するのか、破損の原因を含めて東電は説明する必要があります。
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福島第1原発・破損燃料80体 移送困難 廃炉阻む
河北新報 2013年12月2日
 福島第1原発1~4号機の使用済み核燃料プールに、原発事故前から80体の破損燃料が保管されていたことが明らかになった。処理が難しく、4号機で始まった取り出し作業に影響する可能性がある。
 
 東京電力によると、80体は燃料集合体で1号機に70体、2号機に3体、3号機に4体、4号機に3体。ほかに5、6号機に各1体、第2原発2号機に2体ある。ひび割れがあったり、小さな穴が開いたりしている。
 1号機の使用済み燃料は計292体で、破損燃料の比率は4分の1に迫る。70体のうち67体が米ゼネラル・エレクトリック社製で、残る3体は日本ニュクリア・フュエル社(現グローバル・ニュークリア・フュエル・ジャパン)が製造した。
 破損燃料は1号機が運転を始めた1971年以降、保管された。ひび割れや穴から放射性物質が漏れて移送が難しく、東電は破損燃料が出るたびにプールに仮置きする弥縫(びほう)策に終始し、長年、問題解決を先送りにした。
 燃料取り出しは廃炉工程の主要作業で、東電は第1弾として11月18日に4号機で始めた。2014年末までに全1533体を取り出す予定だ。3号機は15年度、1、2号機は17年度に実施する計画を立てている。
 東電は「破損燃料は専用のキャスクを作って対応する」と工程への影響を否定しているが、福島原発での破損燃料の移送実績はなく、成否は不透明だ。国も破損燃料の輸送と保管に関し、合理的な安全規制の必要性を緊急課題に挙げている。
 破損燃料は東電が再稼働を目指す柏崎刈羽原発(新潟県)にも計38体が保管されていたことが判明し、原発問題の新たな論点に浮上している。
 元原子炉設計者で芝浦工大非常勤講師の後藤政志さんは「破損燃料からはフィルターでも除去できない放射性の希ガスが大量に発生し、10万年単位で隔離する必要がある。廃炉作業に与える影響は大きい」と指摘している。
 
 

2013年12月1日日曜日

4号機の核燃料の取り出しは順調に推移

 29日、福島原発4号機の燃料プールから取り出した使用済み核燃料22は、移送用キャスクに収納し保管用に共用プール移送されました使用済み核燃料の第一陣の取り出しと移送は無事に終了しました。
 
 またこれまで報じられませんでしたが、廃炉を検討している福島原発:6号機の原子炉内に残っている核燃料764体を取り出して、建屋最上階の使用済み核燃料プールに移し終えたということです。
 この作業は定期点検時に行われる作業なので、東電は通常作業ということで事前の発表などはしなかったものと思われます。
 
 一方、同様に使用済み核燃料プールで水中のがれき撤去に向けた準備作業中3号機では、28日誤って監視用のカメラをプール内に落とすというお粗末な事故がありました。
 
 まだまだ先は長いとはいえ、先ずは核燃料の取出しが順調に開始されたことは何よりです。
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共用プール建屋へ移送 福島第一 使用済み核燃料22体
東京新聞 2013年11月30日 
 東京電力は二十九日、福島第一原発4号機の建屋上部にあるプールから取り出した使用済み核燃料二十二体を、約百メートル離れた保管場所の共用プールの建屋へと移送した。
 水素爆発を起こした建屋からの使用済み核燃料の取り出しは初めて。東電は二十六日から作業を始め、二十九日は核燃料を詰めた輸送容器をトレーラーで運んだ。三十日以降に核燃料を共用プールの収納枠に移す。
 これで、4号機のプールに残っている核燃料は千四百八十九体になった。うち千三百九体は使用済み。東電は今後、未使用より放射線量が高い使用済み核燃料を優先して移送し、建屋のプールの危険性を下げる。
 また、6号機では原子炉内にあった核燃料七百六十四体を、6号機建屋の上部にある使用済み核燃料プールに移し終えた。建屋に損傷がないため当面はこのプールで保管する。
 
福島第1原発:6号機の核燃料764体移動を完了
毎日新聞 2013年11月29日
 東京電力は29日、廃炉を検討している福島第1原発6号機の原子炉内に残っていた核燃料764体を、同じ建屋内の使用済み核燃料プールに移動し終えたと発表した。
 6号機は原発事故当時、定期検査中のため運転を停止していたが、事故後も原子炉内に核燃料が入った状態のままだった。東電は10月21日からプールに移す作業をしていた。
 6号機のプールに事故以前から保管されていた940体と合わせ、プール内の核燃料は計1704体となる。東電はこれらを当面、プールで冷却する。5号機(事故時は点検停止中)についても、原子炉内に残っている548体を、今後使用済み核燃料プールに移動する。【奥山智己】
 
燃料プールに監視用カメラ落とす 福島第1原発3号機
東京新聞 2013年11月28日 
 東京電力は28日、福島第1原発3号機の使用済み核燃料プールで、水中のがれき撤去に向けた準備作業中、誤って監視用のカメラをプール内に落としたと発表した。カメラは重さ約5・5キロで、落下による燃料損傷の恐れはないとしている。
 東電によると、28日午前11時すぎ、監視用の水中カメラを遠隔操作で引き上げたところ、ケーブルが切れ、数メートルの高さから落下した。ケーブルを巻き上げすぎたことが原因で、巻き上げを止める安全装置も作動しなかったという。
 
29日に使用済み核燃料移送 福島第1原発4号機
東京新聞 2013年11月28日 
 東京電力福島第1原発4号機の使用済み核燃料プールから共用プール建屋への使用済み燃料22体の移送が29日となることが28日、関係者への取材で分かった。当初は28日とみられていた。
 2011年3月の原発事故以降、原子炉建屋から使用済み燃料が移送されるのは初めて。燃料の移送作業は2回目で、前回(18~22日)は高い放射線を出さず、比較的リスクの低い未使用燃料22体だった。
 東電は26、27日の2日間で使用済み燃料22体を4号機プール内で輸送容器(キャスク)に収納した。(共同)
 
 

原発に秘密は認められていない

 原子力発電技術の基本を定めた原子力基本法には、最も大事な原則として「公開」が謳われています。
 原発には核兵器などを遥かに上回る放射能被害を引き起こす可能性が常に存在するし、使用済み核燃料を処理すれば核爆弾の材料となるプルトニウムが得られます。従って原発が安全なものなのか、安全に管理されているのか、密かに武器化の準備をしてはいないのかなどを住民が監視するために、常に公開されている必要があるからです。
 
 しかし実際には東電において最も顕著ですが、これまで明らかになった分だけでも無数の隠蔽がありました。そうした隠蔽と虚偽の長年の積み重ねが結局あの大惨事を引き起こしたといわれています。
 現に大事故を起した福島原発の現場ではいまもかん(緘)口令が敷かれ、現場の状況を外部に漏らすことが禁じられています。それを誓約書に書かせる会社もあるということです。現場の朝礼では総監督が「作業の話は外で軽々しくするな福島第一で働けなくなるぞ」と恫喝しています。
 長年原発に関わってきたあるベテラン技術者は、「現場から安全性への疑問や問題点を告発できる体制がない限り、原発の安全は保たれない」と言います。それこそが「公開の原則」の理念です。
 
 ただでさえ原子力基本法に違反するこうした現実があるのに、万一秘密保護法が制定されたら原発の安全性は本当に確保できるのでしょうか。
 首相の「完全にコントロールされている」という虚言だけが真実とされ、それに反する情報を流せば即「逮捕」という現実が待ってはいないでしょうか。
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原発こそ秘密ダメ  福島作業員ら秘密保護法案に危機感
東京新聞 2013年11月30日 
  「原発に関わるあらゆることで、かん口令が強まるのではないか」。特定秘密保護法案が衆議院を通過したことを受け、東京電力福島第一原発で働く作業員らから懸念の声が上がっている。過酷な作業実態など、事故後、作業員の証言で明らかになった事実は少なくない。現場からは、「福島第一で起きている事実を伝えていく」という決意の声も聞こえてくる。 (片山夏子)
 
 「誰が言ったか知らないが、作業の話は外で軽々しくするな」
 高線量下での長時間労働が報道された後のある日、朝礼で現場総監督が声を張り上げた。「お前らの会社だけでなく、上の会社にも迷惑が掛かる。福島第一で働けなくなるぞ」。大声の脅しが続く。実態を明かした作業員は、嵐が過ぎるのを待った。
 これまでも原発作業員には、原発で知り得たことを口外をしないというかん口令が敷かれてきた。誓約書を書かせる社もある。
 
 秘密保護法が施行されれば、かん口令はより一層に厳しくなると作業員らは危機感を持つ。原発について秘密に指定されるのは、テロ対策にかかわる部分と政府は説明しているが「話してダメな範囲が分からないから、何も話せなくなる」とベテラン作業員はいう。
 原発には、許可なく立ち入ることができない。その中で、作業員らの話で明らかになった現場の実態や問題点は少なくない。
 汚染水を処理した水をためるタンクがボルト締めで溶接をしていないため、耐久性が劣ることが作業員の話で判明。被ばく線量が上限に達したり、コスト削減で待遇が悪化し、ベテランらが次々原発を離れ、人が集まらなくなっていることもわかった。高線量下の作業では、作業員が使い捨てになっている実態も明らかになった。
 
 福島第一や第二に長年関わってきた技術者で地元企業会長の名嘉(なか)幸照さん(72)は「現場から安全性への疑問や問題点を告発できる体制がない限り、原発の安全は保たれない」と話す。原発での事故やトラブルを現場の人間が口にするのはタブーとされてきたツケが、福島第一原発事故につながったという悔いがある。「法が成立すれば隠蔽(いんぺい)体質の後押しになる」
 福島第一で長年働く作業員は「原発の問題は命に関わる。法律があろうとなかろうと、今、原発で何が起きていて、何が問題かを伝えていかなくては」と話している。