2023年7月19日水曜日

柏崎刈羽原発事故と自然災害が重なったら “避難路”確保を国に要望 新潟県

 花角知事らは18日、柏崎刈羽原発事故と自然災害が重なる「複合災害」が起きた際、住民の避難路の確保に向けて高速道路につながるスマートインターチェンジの整備のほか冬場の避難路としてトンネルの新設、国道8号柏崎バイパスの全線開通に向けた財政支援などを求め要望書を国に提出しました。

 確実な避難が出来ることを再稼働の必要条件にしたことは前進ですが、問題は改善を「国に要求したから」で済む話ではなく、それが実現するまで再稼働を認めないという意志を持つかどうかです。実際に避難できるかどうかが問題の核心なのでこれは当然のことです。
 併せてNST新潟総合テレビの記事を紹介します。
           ~~~~~~~~~~~~~~~~~~
原発事故と自然災害が重なったら… 住民の“避難路”確保を国に要望
                        TeNYテレビ新潟 2023/7/18
原発についてです。原発事故と自然災害が重なる「複合災害」が起きた際、課題となる住民の避難路。花角知事などが7月18日、高速道路につながるスマートインターチェンジの整備などを国に求めました
7月18日、内閣府を訪れた花角知事。
柏崎市の桜井市長、刈羽村の品田村長ともに要望書を手渡しました、
花角英世 知事〉「万が一があったときのことを非常に心配をしています。迅速に確実に避難できるようにするために避難経路の確保を
求めたのは原発事故に備えた避難路の確保です。
東京電力・柏崎刈羽原発をめぐっては、原発事故と地震や大雪が重なる複合災害が起きた際の避難方法が課題となっています。

2007年に起きた中越沖地震では地盤沈下によって3号機の変圧器で火災が発生。
一方、柏崎市などでは土砂崩れや陥没によって幹線道路の通行止めが相次ぎました。
さらに雪国特有の懸念も…
柏崎市を通る国道8号は去年12月の大雪で38時間にわたって通行止めとなりました。
要望書では原発からおおむね5キロ圏内に、北陸道に乗り入れるためのスマートインターチェンジの整備のほか冬場の避難路としてトンネルの新設、国道8号柏崎バイパスの全線開通に向けた財政支援などを求めています
西村明宏 内閣府特命担当相〉「原子力災害時における避難の円滑、これままさに地域の皆様におきまして安全安心といった観点から非常に重要だと思っています」
花角英世 知事〉「迅速でかつ円滑な避難のためにはこうした避難経路の確保が必要不可欠ですのでしっかりと、早く整備を進めてもらいたいと強くお願いした」

避難路の整備を強く求めてきた柏崎市の桜井市長は―
〈柏崎市 / 桜井雅浩 市長〉「再稼働を国として考えるならば こういった5つの要望事項をしっかりと進めていただきたいと、それが前提になると大臣にしっかりと申し上げた

そのうえで、実効性のある避難計画を確保するためにも国による財源措置を求めたいとしています。


新潟県・柏崎市・刈羽村 “複合災害時の避難道路”整備を国に要望 去年は大雪で長時間通行止めも…
                      NST新潟総合テレビ 2023/7/18
去年12月、大雪により新潟県柏崎市の国道8号などで長時間の通行止めが発生したことを受け、県などは7月18日、原発事故と自然災害が重なる想定した避難道路を国の責任で新たに設けるよう要望しました。
花角知事と柏崎市長・刈羽村長の3人は18日、西村明宏内閣府特命担当大臣に要望書を手渡しました。
【花角知事】「避難道路の確保・整備については、ぜひとも国の責任と負担において進めていただきたい」
柏崎刈羽原発で重大な事故が起きた際、住民の避難経路となる柏崎市の国道8号と北陸自動車道が去年12月の大雪により長時間通行止めとなったことで複合災害時の避難の課題が浮彫となっていました。
要望書では、原発事故時に柏崎刈羽地域の住民の大半が目指すことになる上越方面への円滑な避難のために、北陸道・米山インターチェンジの移設やスマートインターチェンジの新設など5項目を国の負担で実現するよう求めています。
【花角知事】「財源が問題だということを強調した」
また、柏崎市の桜井市長は、この要望の実現が再稼働判断に影響するという認識も示しています。
【柏崎市 桜井雅浩 市長】「再稼働を国として考えるならば、5つの要望事項をしっかりと進めていただく。それが前提になる」

西村大臣は「原子力防災の担当大臣として、しっかり調整しながら進めていきたい」と答えたということです。