2023年7月1日土曜日

柏崎刈羽原発「三つの検証」事実上停止 米山前知事が現知事に疑問

 市民団体「原発ゼロ長岡市民ネット」は24日、柏崎刈羽原発の再稼働可否の前提となる「三つの検証」の“生みの親” 前知事で衆院議員の米山隆一氏を講師に招き、長岡市内で語る会を開きました(参加者約60)。

 つの検証委から報告書ましたが、検証総括委の取りまとめを巡り、県と委員長の池内了・名古屋大名誉教授の意見が対立し、折り合いがつかないまま委員7人全員が今年3月末に任期満了で退任まし
 検証の総括を県が行うというのは花角知事にとって最も都合の良い結末です。
 米山氏は再稼働に際しては県議会での採決とするか、もしくは知事の出直し選挙になる可能性があると予想しました。
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柏崎刈羽原発「三つの検証」事実上停止 米山前知事が現知事に疑問
                            毎日新聞 2023/6/30
 柏崎刈羽原発の再稼働可否の前提とされる新潟県独自の「三つの検証」に、意味はなかったのか―。市民団体「原発ゼロ長岡市民ネット」(小山洋司代表)は24日、「三つの検証」の“生みの親”とされる前知事で衆院議員の米山隆一氏を講師に招き、長岡市内で語る会を開いた。参加者約60人は米山氏の話を熱心に聞き、率直な疑問を投げかけた。【内藤陽】
 米山氏は、(1)福島第1原発事故の原因(2)同事故の生活への影響、健康被害(3)柏崎刈羽原発事故発生時の避難方法――の三つについて検証する必要性を訴え、2016年10月の知事選に初当選。福島原発事故の原因を調査する既存の技術委に加え、新たに二つの検証委(健康・生活委と避難委)を設置。さらにこれらを統括する検証総括委を新設した。だが、県独自の検証作業が緒に就いたばかりの18年に女性問題を週刊誌に報じられ辞任した。
 検証作業は後任の花角英世知事に引き継がれ、三つの検証委から報告書も出たが、検証総括委の取りまとめを巡り、県と委員長の池内了・名古屋大名誉教授の意見が対立。折り合いがつかないまま、委員7人全員が今年3月末に任期満了で退任した。県は先月、新たな委員の任命などはせず、県が取りまとめる方針を示した。
 米山氏は「原発の安全性は県の問題であり、県民の安全が最優先。(福島第1原発事故の原因などを)調べて皆が分かるように報告してほしかった」と、検証作業の意図を説明。さらに報告書について「議論の過程の論点を列挙しただけで、それでは意味がない。データなど判断材料となるものを提示してもらわないと議論ができない」と指摘。「県職員は優秀だが、素人ではできないから有識者に頼んだ」と、検証総括委設置の理由を話した。

 参加者からは「検証委は何をしたのか」、「花角知事の『信を問う』とはどういう意味なのか」と質問が続出した。米山氏は「(各検証委は)個々にいいところはあった」としつつも、三つの検証に対する花角知事の態度について「やる気が感じられず、判断材料が何もない中で何を根拠に『信を問う』のか」と疑問視。再稼働に際しては県議会での採決とするか、もしくは知事の出直し選挙になる可能性があると予想した。