志賀原発2号機の再稼働に関する審査会合が18日開かれ、火山の影響がどの程度あるのかを評価する初めての審査が行われました。13年7月に定められた火山条項は「原発から半径160キロ圏内の火山を調査し、火砕流が襲う可能性が明確に否定できない場合は『立地不適』とする」であり、「いずれの火山も90km以上離れているから可能性は十分小さい」では不十分です。
影響が明らかなのは降灰量が最大10cmあることです。
火山灰は微粒の土などとは異なリ、ガラス粉や鉱物の結晶片などで硬いため、セントヘレンズ火山での実績では、降灰が僅か0.6~1.3cmに達しただけで自動車のエンジンが故障しました。3cmを超えると電車が脱線するので、所員の原発へのアクセスが困難になります。
同様に緊急時用の自家発電機もピストン・シリンダー部が摩耗して故障しやすくなります。また火山灰は濡れると通電性を帯びるので、柱上変圧器などがショートして火災を起こします。このように土ボコリなどと全く違うことを関係者は理解しているのでしょうか。火山灰の特性にマッチさせて十分な検討をすべきです。
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火山で初の審査…志賀原発2号機再稼働に関する審査会合 周辺火山の影響について北陸電力「可能性小さい」
富山テレビ放送 2024/10/19
北陸電力志賀原子力発電所2号機の再稼働に関する審査会合が開かれ、火山の影響がどの程度あるのかを評価する初めての審査が行われました。
18日開かれた原子力規制委員会の審査会合では、志賀原発2号機の周囲の火山が及ぼす影響について初めて評価が行われました。
北陸電力は志賀原発に影響を及ぼしうる火山として、立山や白山、御嶽山など原発から半径160km以内にある17の火山を選び、いずれの火山も敷地から90km以上離れていることなどから火砕流や溶岩流などによって発電所が影響を受ける可能性は十分小さいと主張しました。
一方、影響があり得るとしたのは火山灰などで、文献や地質調査の結果などから、敷地内に積もると予想される層の厚さは最大で10センチと説明しました。
これに対し、委員からは引用された論文の年代が古く、より新しいデータを引用するように指摘され、次回以降も、継続して審査が行われることになりました。