営業運転中の美浜原発3号機で、原子炉補助建屋内にある冷却用海水が通る2次系配管で、直径3ミリと6ミリの二つの穴が見つかったほか、配管が最も薄いところで2・7ミリまで減肉していたことが分かりました。原子炉を停止し、配管の交換を含めて検討しています。
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関西電力美浜原発3号停止へ 2次系配管に穴確認
福井新聞 2024年10月11日
関西電力から10月10日、福井県に入った連絡によると、営業運転中の美浜原発3号機(加圧水型軽水炉、出力82・6万キロワット)で、原子炉補助建屋(管理区域)内にある海水が通る2次系配管で、減肉や微少な穴が見つかった。早期の補修・復旧が困難なため、原子炉を停止し、配管の交換を含めて検討する。停止時期は未定。配管内の海水に放射能は含まれておらず、環境への影響はないとしている。減肉の度合いが法令に基づく原子力規制委員会への報告対象となり、関電は同日、規制委に報告。原因を調べている。
福井県や関電によると、配管は直径約60センチ、厚さ12ミリ。原子炉格納容器内にある1次冷却水ポンプなどの機器を冷やす水を熱交換器を通じて冷却する系統で、海から取水、放水している。5日午後7時ごろ、運転員が配管外部に塩の付着を確認。海水がにじみ出た可能性があり、配管を超音波検査した結果、直径3ミリと6ミリの二つの穴が見つかったほか、配管が最も薄いところで2・7ミリまで減肉していたことが分かった。
配管内部は定期検査ごとに目視点検を行っている。昨年10月の定検時に今回減肉が確認された部分で、配管内側を覆っている腐食防止用のゴムシートが一部はがれていたため、補修したという。