2025年4月17日木曜日

柏崎刈羽原発の再稼働巡り、県民投票条例案の審議開始

 柏崎刈羽原発の再稼働の是非を問う県民投票条例案を審議する新潟県議会4月臨時会が16日、開会しました。臨時会は条例制定を求める市民団体の直接請求を受けて招集されたもので、本会議では市民団体代表者が県議会に対し条例を成立させるよう訴えました。条例案は最終日の18日に採決されます
 なお意見陳述を聞く傍聴者で傍聴席はほぼ満員となったということです。

 17日と18日の特別委員会は10時開会です。インターネットで視聴することができますので、下記をクリックして新潟県庁のホープページにアクセスして下さい。
        インターネット中継
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柏崎刈羽原発の再稼働巡り、県民投票条例案の審議開始 新潟
                           毎日新聞 2025/4/16
 東京電力柏崎刈羽原発の再稼働の是非を問う県民投票条例案を審議する新潟県議会4月臨時会が16日、開会した。臨時会は条例制定を求める市民団体の直接請求を受けて招集され、本会議では市民団体代表者が県議会に対し、条例を成立させるよう訴えた。条例案は最終日の18日に採決される。
  【写真】柏崎刈羽原発の内部は・・・
 同じ趣旨で招集された臨時県議会は2013年1月以来12年ぶり。この日の本会議の冒頭で「直接請求に係る条例審査特別委員会」の設置が議決され、引き続き本会議場で特別委が開かれた。
 特別委では市民団体「柏崎刈羽原発再稼働の是非を県民投票で決める会」世話人で請求代表者の水内基成弁護士らの意見陳述があり、水内氏は「県民に主権を行使する機会を与え、再稼働の是非に向き合わせてほしい」などと訴えた。
 意見陳述で水内氏は、花角英世知事が18年の初当選以来、再稼働の是非に関して「県民に信を問う」と繰り返し言及しているが、現在まで「その具体的な方法や時期を明らかにしていない」と指摘。一方で、柏崎刈羽原発では7号機への燃料装着の完了など再稼働に向けた動きが加速しているとして、「一体いつ県民の声を聞いてもらえるのか」との不安から、今回の直接請求に向けた活動を開始したと説明した。
 そのうえで水内氏は、直接請求に署名した県民14万3196人は、原発再稼働に「賛成か、反対か、二択での県民投票実施を望んでいる」と主張。知事が政府から求められている再稼働への同意も「二択ではないか」と述べ、知事が賛否二択の県民投票では「県民の多様な意見を把握できない」などと慎重姿勢を示した条例案への意見書に反論した。

◇各会派からの代表質問も
 東京電力柏崎刈羽原発の再稼働の是非を問う県民投票条例案を審議する県議会特別委員会は16日、意見陳述に続き、花角英世知事らに対する代表質問を実施した。
 自民党の質問者は、東電福島第1原発事故を受けた原子力への危険性認識を「強い感情」と表現。十分な情報を持たない県民が県民投票に臨めば「過去の恐怖や不安に基づく感情的判断に偏る」と指摘した。
 質問したのは中村康司氏(自民)。中村氏は福島事故で「多くの住民の間で原子力は危険であるという強い感情が根付いている」と言及。県民投票が感情的判断に偏る可能性をただした。
 これに対し、花角知事は、県民投票を行う場合は「県民に正確な情報の提供・共有を図る」と述べるにとどめた。
 また、中村氏は、県民投票で社会の分断が深まる可能性について質問。花角知事は「地域社会で不和等が生じる可能性を見通すことは困難だ」と答えた。

 このほか、樋口秀敏氏(未来にいがた)、小泉勝氏(リベラル新潟)が代表質問した。