山口県の住民約170人が伊方原発3号機の運転差し止めを求めている民事裁判の最終弁論が25日、山口地裁岩国支部で行われ7年にわたる審理を終えました。
この日の原告側の口頭弁論では「中央構造線は活断層であり四国電力はそれに対する地震動の評価を行っていない」と改めて主張しました。四国電力側は「中央構造線は100万年前から活動しておらず、地震や火山などの自然条件を適切に判断し安全対策を講じている」と反論しました。
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活断層・火山リスクが争点に 伊方原発訴訟の最終弁論、住民側と四国電力側の主張が真っ向対立
KRY山口放送 2025/4/25
山口県内の住民が四国電力伊方原発3号機の運転差し止めを求めている民事裁判の最終弁論が25日、山口地裁岩国支部で行われ7年にわたる審理を終えました。
この裁判は山口県内に住む約170人が、伊方原発3号機について安全性に欠けるなどとして運転の差し止めを求め、2017年に訴えを起こしたものです。原告側は県内の一部が伊方原発から30キロ圏内に入っているとし「事故があれば住民の生活に重大な被害が発生する」と主張。一方、四国電力側は訴えの棄却を求めています。
裁判では、これまで伊方原発の沖合に走る中央構造線が活断層であるかどうかや、阿蘇山など火山の噴火に対しての安全性が争点となっていました。
きょうの口頭弁論で原告側は「中央構造線は活断層であり四国電力はそれに対する地震動の評価を行っていない」と改めて主張。一方、四国電力側は「中央構造線は100万年前から活動しておらず、地震や火山などの自然条件を適切に判断し安全対策を講じている」と反論しました。
25日で裁判は結審し、7年あまりにわたる審理を終えました。判決は来年2月26日に言い渡されます。
伊方原発運転差し止め訴訟、山口地裁岩国支部で結審 来年2月判決
愛媛新聞 2025年4月26日
山口県の住民ら164人が四国電力伊方原発3号機(伊方町)の運転差し止めを求めた訴訟の第30回口頭弁論が25日、山口地裁岩国支部であり、結審した。判決は2026年2月26日。木村則夫原告団長(69)は集会で「陳述してきたことを司法が正直に受け止めてくれれば」と期待を寄せた。
「伊方原発で過酷事故が起これば対岸の山口県も甚大な被害を受け人格権が侵害される」などとして17年に提訴。地震や火山噴火の想定の妥当性や、避難計画の必要性などで争っており、専門家らを証人尋問してきた。
3月の松山地裁判決で、原子力規制委員会が新規制基準に適合すると判断した場合は「求められる安全性を備えるといえる」と示されたことを受け、原告側は最終準備書面で「規制委の判断を安易に尊重してはならない」と主張した。
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