NPO「高木仁三郎市民科学基金」が、脱原発に向けて政策提言をするシンクタンク「原子力市民委員会」を発足させます。
委員会は大学教授や弁護士11人で構成し、当面は来年3月までに第1次「脱原子力政策大綱」をまとめるということです。
以下に毎日新聞の記事を紹介します。
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脱原発:「原子力市民委」が発足
毎日新聞 2013年04月15日
認定NPO法人「高木仁三郎市民科学基金」(東京都新宿区)は15日、脱原発実現に向け政策提言をするシンクタンク「原子力市民委員会」を発足させると発表した。来年3月までに第1次「脱原子力政策大綱」をまとめる。東京電力福島第1原発事故から2年がたち、停滞も指摘される脱原発運動の再興を目指すとして、幅広い参加を呼びかける。
委員会は、大学教授や弁護士ら11人で構成。原発事故の被災地対策・被災者支援▽使用済み核燃料、核廃棄物の管理・処分▽原発ゼロ社会構築への具体的な行程▽脱原発を前提とした原子力規制−−について、市民の視点で議論する。
15日、委員7人が記者会見し、「これまでの議論には、原子力の総合評価をまともにやってきたのかという疑問がある。内閣府原子力委員会がやってこなかった論点に取り組みたい」(船橋晴俊・法政大教授)、「原子力政策の見直しは福島を踏まえるべきだ」(荒木田岳・福島大准教授)などと語った。高木基金の河合弘之・代表理事は「福島事故の恐ろしさが忘れ去られつつあるが、(原子力)推進を断念させるような科学的裏付けのある政策を提言していきたい」と述べた。
高木基金は、脱原発運動を理論的に支えた故高木仁三郎さん(00年死去)の遺志で、「市民科学者」を養成するため設立された。委員会の運営資金は、基金に寄せられた寄付金でまかなう。【須田桃子】