2024年5月18日土曜日

18- 福島第1原発の汚染水漏れは実施計画違反 規制庁「東電の安全意識に疑問」

 福島第1原発で浄化設備から汚染水を含む水が漏れたトラブルについて、原子力規制庁は実施計画の「違反」にあたると認定しました。
 「弁の閉め忘れ」自体は「軽微な違反」ですが、「発見が遅れれば重大な違反となった可能性があった」としました。意味は分かるのですが、一体「軽微」なのか「重大」なのか、その場のムード次第なのでしょうか。

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福島第一原発の汚染水漏れは実施計画違反 相次ぐトラブル 原子力規制庁「東京電力の安全意識に疑問」
                           福島テレビ 2024/5/15
福島第一原発で浄化設備から汚染水を含む水が漏れたトラブルについて、原子力規制庁は実施計画の「違反」にあたると認定した。
もしそこ(漏えい場所)に人がいたら大変なことになった。原子力規制委員会としては大変重いと受け止めております」
このトラブルは2024年2月、福島第一原発で処理水にするための浄化設備から汚染水を含む水が15トン漏れ出たもので、現場では周辺の350倍の汚染が確認された。作業員が配管の弁を閉め忘れたことが原因だった。
原子力規制庁は、作業手順などを定めた「実施計画」の「軽微な違反」にあたると認定したうえで、「発見が遅れ漏えいが続けば、重大な違反となる可能性があった」と指摘した。軽微な違反は、2023年10月の放射性物質を含む水が作業員にかかったトラブルでも認定されている。
2024年3月には、作業ミスによる停電で、処理水の放出が長時間停止するなどトラブルが相次ぐ事態に、原子力規制庁は「東京電力の安全意識に大きな疑問がある」との見解を示している。


規制委、汚染水漏れ「軽微違反」 「重大になる恐れ」とも指摘
                             共同通信 2024/5/15
 原子力規制委員会は15日の定例会合で、東京電力福島第1原発で2月に起きた汚染水漏れは、廃炉手順を定めた実施計画の「軽微な違反」と評価した。ただし、汚染水の放射能濃度や発見が遅れた場合のリスクを踏まえ「重大な違反になる恐れがあった」と指摘した。
 規制委によると、漏れた汚染水は約15トン、推計で約66億ベクレルの放射性物質を含んでいた。汚染水浄化装置の洗浄中に、閉めておくべき弁を人為ミスで開けたままにしていたことが原因だった。

 第1原発では昨年、ALPSの配管洗浄中に、作業員が廃液を浴びて被ばく。今年にはケーブル損傷で処理水の海洋放出が一時停止するなどトラブルが相次いでいる。