2025年1月4日土曜日

下松発電所跡に大型蓄電所建設へ 中電28年運用開始予定

 中国電力は、昨年廃止した旧下松発電所の跡地に大型蓄電所を建設し、2028年下期の運用開始を予定しています
 電気が余っている時は蓄電し、不足時は放電する蓄電所は再生可能エネルギーの普及促進には不可欠な設備で、約3千世帯の1日分に相当する3万キロワット時の電力を蓄える容量があります。
 日本では「再生エネは不安定だから」などと否定する向きがありますが、海外のように大型蓄電所を建設して対応するのが常道です。
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下松発電所跡に大型蓄電所建設へ 中電28年運用開始予定[山口県]
                    山口新聞 電子版 2024/2024/12/28
 中国電力は27日、昨年1月に廃止した旧下松発電所(下松市)の跡地に大型蓄電所を建設すると発表した。電気が余っている時は蓄電し、不足時は放電する。再生可能エネルギーの普及促進が進む中、電力の安定供給に必要な調整力確保を通じ再生可能エネルギーの導入拡大に貢献する。同社初の蓄電所で、2028年下期の運用開始を予定する。

 旧発電所の跡地利用は市のまちづくりの課題の一つだった。蓄電所は県内でも珍しく、少なくとも3千世帯の1日分に相当する3万キロワット時の電力を蓄えられる容量という。出力は1万キロワット以上を想定25年7月に基礎工事を着工。下松蓄電所(仮)とし、事業費は非公表。従業員数や、建設にあたり跡地内の既存施設を解体するかどうかなどは今後検討する。

 太陽光や風力など自然由来の再エネは天候や風況など影響で供給が不安定になる課題がある。再エネ拡大を目指す上では需要とのバランスをとる必要があり、同社は「再生可能エネルギーの導入拡大と、必要な調整力の確保の両輪で取り組みを進めることでカーボンニュートラル社会の実現に貢献したい」としている

 同発電所の廃止を巡っては市の財政面で1億円程度の減収要因になるなど影響があり、市議会でも跡地利用が議論になっていた。市産業振興課は「市としても跡地の有効活用を望んできたので、歓迎している。今後も情報共有を密にしたい」としている。

 下松発電所は重原油を燃料とする火力発電所だった。