2021年4月2日金曜日

住民側控訴(東海第二差し止め)「地震や津波 想定甘い」(続報)

 東海第二原発の差し止めを原電に命じる水戸地裁判決の一部を不服として東京高裁に控訴した住民側は31日、会見し、地裁判決が地震や津波の想定について「安全性に欠けるところがあるとは認められない」としたことに「理解ができない」として「控訴審で避難計画の不備を指摘した判決の意味を確かなものにして、さらに拡張した確定判決を得たい」と強調しました。

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住民側控訴 「地震や津波 想定甘い」 問題提起へ力を込める
東海第二差し止め訴訟
                          東京新聞 2021年4月1日
 東海第二原発の差し止めを原電に命じる水戸地裁判決の一部を不服として東京高裁に控訴した住民(原告)側は三十一日、水戸市内で記者会見し、主張が退けられた地震や津波の想定の甘さについて「控訴審で問題提起していきたい」と力を込めた。
 地裁判決は、避難計画の不備を理由に運転差し止めを認める一方、地震や津波の想定について「安全性に欠けるところがあるとは認められない」とした。事故の要因になる自然災害は「予測困難な事実を具体的危険性があることの要件とすることは相当ではない」と原電の主張を認めた。
 原告共同代表の大石光伸さんは「理解ができない」として「控訴審で(避難計画の不備を指摘した)判決の意味を確かなものにして、さらに拡張した確定判決を得たい」と強調した。
 その上で「原電は判決の意味を真摯(しんし)に受け止めることなく、条件反射的に控訴した。こうした姿勢が地域に不信感を生み、住民の安全を第一に考えているのか疑念を抱く」と非難した。
 また、会見で原告弁護団共同代表の河合弘之弁護士は「事故時の避難にしぼった今回の判決は、国や原子力ムラからほとんど批判がなく、批判できない内容だ。社会的にも意義深い判決で、全国の原発裁判に広がることを期待している」と述べた。 (松村真一郎)

復興拠点に住民の7割「住まない」と 浪江・津島地区アンケート

 福島原発事故で帰還困難区域となった浪江町津島地区の元住民に対して行った立教大調査で、復興拠点が整備されたら住みたいかという質問の回答は約7割の住民が否定的な考えを示し理由は、「拠点区域だけ除染されても生活できないから」「戻ることをあきらめたから」「除染していない周囲からの再汚染が心配」などでした。

 また「住みたくない」と答えた人に、津島地区での除染を進めるべきかを聞くと、約6割が「除染は必要だ」と答えました。
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復興拠点、住民の7割「住まない」 浪江・津島地区アンケート
                      福島民友ニュース 2021年4月1日
 東京電力福島第1原発事故で帰還困難区域となった浪江町津島地区を巡り、特定復興再生拠点区域(復興拠点)が整備されても住民の約7割が居住を希望しない意向であることが31日、立教大の関礼子教授(環境社会学)の調査で分かった。関教授は「一部が解除されても地域全体が機能しないと住民が感じている」と分析している。
 調査結果は、二本松市で開かれた「福島原発事故津島被害者原告団」の会合で示された。関教授は昨年8月、区長会の協力を得て原発事故前に同地区に住んでいた全451世帯を対象にアンケート用紙を郵送した。1世帯当たり2人に回答を依頼し、全900人のうち、341人から回答があった。
 復興拠点が整備されたら住みたいかという質問の回答は約7割の住民が否定的な考えを示した。理由を複数回答で聞くと、「拠点区域だけ除染されても生活できないから」が最も多く、「戻ることをあきらめたから」「除染していない周囲からの再汚染が心配」「自分が住んでいた場所ではない」などが続いた。
 「住みたくない」と答えた人に、津島地区での除染を進めるべきかどうかを聞くと、約6割が「除染は必要だ」と答えた。理由としては「全域の除染が必要だ」「居住は希望しないが、時々は帰宅したい」などの意見があったという。関教授は住民が帰還の意思の有無にかかわらず、除染を求めていることを踏まえ「住民の帰還と除染の問題は切り離して考えるべきだ」と指摘した。
 報告会ではこのほか、1世帯当たりの平均人数が事故前の3.72人から3.01人に減少したことや、原発事故後、勤め先から解雇されたり、廃業を経験したりした人が3割強に上ることなども発表され、原発事故が住民の生活に大きな影響を与えたことが改めて浮き彫りになった。
 津島地区を巡っては、津島支所とつしま活性化センターを中心とする約153ヘクタールの区域を復興拠点として整備する計画になっている。

02- 福島産の農水産物、流通なお低水準

 農水省が毎年行っている流通実態調査20年度は、重点6品目に定めたコメ、牛肉、モモ、ピーマン、あんぽ柿、ヒラメの出荷量は東日本大震災前の10年度より約1~3割少なく、価格はコメ、ピーマン、ヒラメが全国平均と同等に戻ったものの、牛肉、モモ、あんぽ柿は1~2割低い水準でした。

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福島産の農水産物、流通なお低水準 農水省・20年度調査
                        河北新報 2021年04月01日
 農林水産省は31日、東京電力福島第1原発事故による風評被害が続く福島県産農産物の2020年度流通実態調査の結果を公表した。国が重点6品目に定めたコメ、牛肉、モモ、ピーマン、あんぽ柿、ヒラメの出荷量は東日本大震災前の10年度より約1~3割少なかった。価格はコメ、ピーマン、ヒラメが全国平均と同等に戻ったものの、牛肉、モモ、あんぽ柿は1~2割低い水準だった
 流通関係者の福島産に対する意識調査では、依然として仲卸業などの納入業者側に、「小売りや外食事業者は福島産の取り扱いに消極的」と、一方的に評価して敬遠する姿勢があることが判明した。
 農水省食品流通課によると、福島産の出荷量や価格、流通業者間の認識の食い違いは改善傾向にある。一方で事故から10年がたち、風評を早く払拭(ふっしょく)しなければ特に価格で他産地との差が固定化する懸念があるという。
 調査は農水省が17年度以降、野菜や果樹、漁業の生産出荷統計と東京都中央卸売市場の市場統計情報などを基に毎年実施している。

2021年4月1日木曜日

「東電が運転していいのか」 県技術委で批判相次ぐ

 柏崎刈羽原発の安全性を議論する新潟県技術委員会30日、会合を開き、福島原発事故以来初めて東電入れず委員だけで意見交換まし核物質防護体制の不備が相次いだ問題について厳しい指摘が次々と出されました。
 これまでは、委員から原発の安全性に関する疑問が示され、東電が答える形式でしたが、東電からは「既に対策済み」「解析上、安全性に問題はない」との回答が多く、議論が深まっていないとの不満がくすぶっていました。
 今月末で退任を希望している原子力コンサルタントの佐藤暁氏は、東電が質問に回答すると、それで通ってしまうところ不安があった述べました。
 元日本原子力開発機構鈴木元衛氏も、東電の説明がコンピューターによる解析結果を根拠とすることが多い点を疑問視し、具体的な実験に基づく説明を求めるよう提案ました。
 コンピュータによる「解析」は他者にとっては事実上のブラックボックスなので、答える方には極めて都合が良く、議論はそれ以上進みません。従って解析の正しさを示す実験結果なりの傍証を求めることは重要です。
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「東電が運転していいのか」柏崎刈羽原発対テロ不備 県技術委で批判相次ぐ
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 東京電力柏崎刈羽原発の安全性を議論する新潟県技術委員会(座長・中島健京都大教授)は30日、新潟市中央区で会合を開いた。同原発でテロなどを防ぐ核物質防護体制の不備が相次いだ問題について、委員からは東電に対する厳しい指摘が相次いだ。東電と原子力規制委員会の核物質防護の問題に関する情報開示が不十分で、公開の在り方を見直させるべきだとの声が複数上がった。
 この日の会合では、柏崎刈羽原発の安全性を確認するために今後、東電と規制委に確認が必要な論点を洗い出すため、委員間での意見交換を行った。この中で核物質防護を巡る問題に対しても議論になった。
 委員からは、東電について「(福島事故前から)安全に対する意識が変わっていないのではないか」「本当に原子炉を運転していいのか、しっかり確認しなければならない」などと厳しい声が相次いだ。

 一連の問題について発生時から長期間、県など地元に知らされず、東電、規制委が公開した情報も核物質防護を理由に限定的だったことを問題視する意見も複数上がった。
 原子力コンサルタントの佐藤暁委員は「核物質防護というだけで口をつぐまなければいけないわけではない」とし、県への速やかな通報を規制委に求めるなど「県として、言うべきことを言わなければならない」と強調した。規制委が公開のガイドラインを定めるべきだとの意見も出た。
 会合後、中島座長は核物質防護体制の不備について「(設備の)安全性にも抜けがあるのではないかと不信感を抱かせる。由々しき問題だ」と指摘。東電の安全文化が徹底されているかを見極めながら、原発を運転する「適格性」を確認する考えを示した。情報公開については「県側として、できるだけ情報を出してほしいと訴えていくべきだ」と強調した。

◎退任委員 議論の在り方に一石
 本年度最後となった県技術委員会の会合では、2011年の東京電力福島第1原発事故以来初めて、東電の説明を入れず、委員だけで意見交換した。今月いっぱいで退任する一部委員からの要望で実現し、中島健座長も「いろいろな意見が出て非常によかった」と評価した。技術委を去る委員から議論の在り方に一石が投じられた格好だ。
 初めての試みには「東電の説明をうのみにすべきではない」との意味が込められている。これまでの会合では、委員から福島事故や東電柏崎刈羽原発の安全性に関する疑問が示され、東電が答える形式が続いた。
 ただ、東電からは「既に対策済み」「解析上、安全性に問題はない」との回答が多く、委員の間で「議論が深まっていない」との不満がくすぶっていた。
 委員間の議論を提案していたのは、今月末で退任する原子力コンサルタントの佐藤暁氏。この日の実現を受け、「東電が質問に回答すると、それで通ってしまうところが技術委の議論で不安だった」と語った。
 議論は予定時間を約1時間オーバーするほど活発だった。昨年9月に報告書をまとめ、一区切り付いている福島事故の検証についても、原子力規制委員会の調査で「新たな知見が出た」として追加的な議論を求める意見が上がった。
 これまでの議論を通じて感じた懸念も示された。最も長く委員を務め、高齢を理由に再任されない元日本原子力研究開発機構研究主幹の鈴木元衛氏は、東電の説明がコンピューターによる解析結果を根拠とすることが多い点を疑問視。「解析結果は一人歩きし、落とし穴になる」として、具体的な実験に基づく説明を求めるよう提案した。
 中島座長は今後の議論の進め方について「事務局と相談したい」と述べるにとどめた。退任する委員らのメッセージをどう生かすかも注目される。

◎8委員が退任
 県は、東京電力福島第1原発事故の原因検証に区切りが付いたとし、4月以降、県技術委員会の委員数を現在の14人から検証前の10人程度とする。この検証のために拡充した委員や高齢の委員ら8人を31日の任期をもって再任しない方針。
 県が、70歳以上の高齢であることを理由に再任しないのは、小山幸司・三菱重工業部長代理、鈴木元衛・元日本原子力研究開発機構研究主幹、立石雅昭・新潟大名誉教授、原利昭・新潟大名誉教授の4人。
 福島事故の検証のために拡充されていたのは杉本純・元京都大大学院教授、立崎英夫・量子科学技術研究開発機構高度被ばく医療センター副センター長、山内康英・多摩大教授の3人。
 ほかに、原子力コンサルタントの佐藤暁氏が退任を希望した。
 県は後任に4人程度を充てる考えで、退任者から推薦された識者を含め打診している。

柏崎刈羽原発核保安不備 東電社長把握していた可能性

 柏崎刈羽原発でテロなどに備える核セキュリティー対策に不備があった問題で、原子力規制委は、対策の不備について社長まで報告する仕組みになっているので、小早川社長が不備を把握していた可能性があるとみて、詳しく調べるということです。
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柏崎刈羽原発核保安不備 東電社長、把握の可能性 規制委が調査
                          毎日新聞 2021年3月31日
 東京電力柏崎刈羽原発(新潟県)でテロなどに備える核セキュリティー対策に不備があった問題で、原子力規制委員会は31日、対策の不備について小早川智明社長まで報告する仕組みになっていたことを明らかにした。規制委は、小早川社長が不備を把握していた可能性があるとみて、詳しく調べる。
 規制委によると、同原発では2020年3月から約1年間、敷地内への侵入者を検知する機器16個が故障し、代わりの設備10個も30日以上「誰が見ても非常にお粗末」(更田=ふけた=豊志委員長)な状態だった。それ以前にも検知機器が機能していないことがあり、修復に時間がかかっていた。
 こうした状況を受け、規制委は今年3月24日、原子炉等規制法に基づき、同原発の核燃料の移動禁止という商用原発では初めての行政処分をする方針を決めた。
 同原発では、核セキュリティー対策の規定に違反するような問題が起きる度に、社長に報告する制度になっている。規制委は今後、東電の担当者が小早川社長にどのような報告をし、小早川社長がどの程度内容を把握していたか、調べていく

 更田委員長は31日の記者会見で「(小早川社長が)認識していたといっても度合いがあるので、一つ一つの事実を押さえていく」と述べた。【塚本恒】

東海第2原発差し止め訴訟 除外された30キロ圏外120人が控訴

 東海第2原発の運転差し止めを巡る訴訟では、水戸地裁判決で避難計画が「極めて不十分で安全性に欠ける」として30キロ圏内に住む79人の訴えが認められました。
 しかしそのままでは、30キロ圏外の住民が避難しても補償の対象外になる可能性があるとして、120人が控訴しました。
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東海第2原発差し止め訴訟 敗訴した30キロ圏外120人が控訴
                         毎日新聞 2021年3月31日
 日本原子力発電の東海第2原発(茨城県東海村)の運転差し止めを巡る訴訟で、水戸地裁判決で敗訴した原告120人が31日、東京高裁に控訴した
 18日の判決では、東海第2の避難計画が「極めて不十分で安全性に欠ける」と指摘。住民の人格権を侵害する具体的危険があるとして、日本原電に運転差し止めを命じた。訴えが認められたのは原告224人のうち、原発から半径30キロ圏内に住む79人のみで、他の訴えは棄却された

 控訴したのは30キロ圏外の9都府県に住む原告120人。原告団共同代表の大石光伸さんは記者会見で、東京電力福島第1原発事故では原発から250キロ圏の住民の避難が想定されていた例を挙げ、「最悪のシナリオでは、広範な地域で住民が被ばくすることは明らか」と主張。30キロ圏外の住民が避難する場合、自主避難として補償の対象外になる可能性があるとして、「判決の趣旨をより広く適用することを求めたい」と話した。【長屋美乃里、森永亨】 

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