2021年4月1日木曜日

東海第2原発差し止め訴訟 除外された30キロ圏外120人が控訴

 東海第2原発の運転差し止めを巡る訴訟では、水戸地裁判決で避難計画が「極めて不十分で安全性に欠ける」として30キロ圏内に住む79人の訴えが認められました。
 しかしそのままでは、30キロ圏外の住民が避難しても補償の対象外になる可能性があるとして、120人が控訴しました。
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東海第2原発差し止め訴訟 敗訴した30キロ圏外120人が控訴
                         毎日新聞 2021年3月31日
 日本原子力発電の東海第2原発(茨城県東海村)の運転差し止めを巡る訴訟で、水戸地裁判決で敗訴した原告120人が31日、東京高裁に控訴した
 18日の判決では、東海第2の避難計画が「極めて不十分で安全性に欠ける」と指摘。住民の人格権を侵害する具体的危険があるとして、日本原電に運転差し止めを命じた。訴えが認められたのは原告224人のうち、原発から半径30キロ圏内に住む79人のみで、他の訴えは棄却された

 控訴したのは30キロ圏外の9都府県に住む原告120人。原告団共同代表の大石光伸さんは記者会見で、東京電力福島第1原発事故では原発から250キロ圏の住民の避難が想定されていた例を挙げ、「最悪のシナリオでは、広範な地域で住民が被ばくすることは明らか」と主張。30キロ圏外の住民が避難する場合、自主避難として補償の対象外になる可能性があるとして、「判決の趣旨をより広く適用することを求めたい」と話した。【長屋美乃里、森永亨】