2021年4月2日金曜日

02- 福島産の農水産物、流通なお低水準

 農水省が毎年行っている流通実態調査20年度は、重点6品目に定めたコメ、牛肉、モモ、ピーマン、あんぽ柿、ヒラメの出荷量は東日本大震災前の10年度より約1~3割少なく、価格はコメ、ピーマン、ヒラメが全国平均と同等に戻ったものの、牛肉、モモ、あんぽ柿は1~2割低い水準でした。

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福島産の農水産物、流通なお低水準 農水省・20年度調査
                        河北新報 2021年04月01日
 農林水産省は31日、東京電力福島第1原発事故による風評被害が続く福島県産農産物の2020年度流通実態調査の結果を公表した。国が重点6品目に定めたコメ、牛肉、モモ、ピーマン、あんぽ柿、ヒラメの出荷量は東日本大震災前の10年度より約1~3割少なかった。価格はコメ、ピーマン、ヒラメが全国平均と同等に戻ったものの、牛肉、モモ、あんぽ柿は1~2割低い水準だった
 流通関係者の福島産に対する意識調査では、依然として仲卸業などの納入業者側に、「小売りや外食事業者は福島産の取り扱いに消極的」と、一方的に評価して敬遠する姿勢があることが判明した。
 農水省食品流通課によると、福島産の出荷量や価格、流通業者間の認識の食い違いは改善傾向にある。一方で事故から10年がたち、風評を早く払拭(ふっしょく)しなければ特に価格で他産地との差が固定化する懸念があるという。
 調査は農水省が17年度以降、野菜や果樹、漁業の生産出荷統計と東京都中央卸売市場の市場統計情報などを基に毎年実施している。