福島第一原発から40キロほど離れた福島県の沿岸で、食品の基準の124倍に当たる1万2400ベクレル/kgの放射性セシウムを含むクロダイ(黒鯛:チヌ)が見つかりました。(青地は事務局追記。以下同)
去年10月と11月に福島県の沿岸でクロダイ37匹を採取したうちの1匹で、関係者によれば「原発事故当初、原発近くで高濃度汚染水の影響を受けたものが移動したもので、極めてまれなケースとみられる」ということです。
他のクロダイの汚染の詳細は不明ですが、最大は400ベクレル/kgということです。10ベクレル/kgを超えればもう危険魚なのですから、是非ともその詳細を知りたいものです。
なおこの区域のものは市場には出ていないということです。
関係者が言うように「極めてまれなケース」であって欲しいものですが、それほどまれなものあればこんな風に簡単にサンプル捕獲に掛かる筈はありません。
逆に1/37という比率はこうした超危険なものの存在比率としては、極めて高いもので、仮にこの間に同じ区域を遊泳したり定住?した魚が100万尾いたとすれば約3万尾もいるという計算になります。
いまクローズアップされている福島第一原発の地下水は、日量1000トンが海岸線から30km離れた沖合いで海底から噴出しているといわれているので、その海域が濃厚に汚染されていることは明らかです。
地下水中のストロンチウムの濃度は220万ベクレル/kgとかと驚くほどの値ですから、何も原発の港湾から回遊?したクロダイだと決め付ける必要もなさそうです。
10月に分かったことがいま頃報じられるというのも不思議なことです。少なくとも情報は直ぐに流して欲しいものです。
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クロダイから基準124倍セシウム
NHK NEWS WEB 2014年1月13日
東京電力福島第一原子力発電所から40キロほど離れた福島県の沿岸で、食品の基準の124倍に当たる1万2400ベクレルの放射性セシウムを含むクロダイが見つかりました。
調査した横浜市の研究機関は「事故当初、原発近くで高濃度汚染水の影響を受けたものが移動したとみられる」と話しています。
横浜市にある水産総合研究センターなどによりますと、去年10月と11月、福島県の沿岸でクロダイ37匹を採取したところ、このうち1匹から、食品の基準の124倍に当たる、1キログラム当たり1万2400ベクレルの放射性セシウムが検出されました。
クロダイが取れたのは福島第一原子力発電所から40キロほど離れた場所で、センターによりますと、原発の港以外の福島の沿岸で1万ベクレルを超える魚が見つかったのは、事故後すぐの時期に取れたコウナゴと、おととし8月に取れたアイナメの2回だけだということです。
また、今回の調査で取れたほかのクロダイは、最大でも400ベクレルほどだったということです。
水産総合研究センター中央水産研究所の渡邊朝生センター長は、「1匹だけ突出して濃度が高いので、事故直後に原発近くで高濃度汚染水の影響を受けたものが移動したとみられる。極めてまれなケースだ」と話しています。