2023年8月12日土曜日

12- トリチウム検査を迅速化 原発処理水、風評対策で 水産庁

 水産庁は、福島第1原発からの処理水の海洋放出開始後1カ月程度、放射性物質トリチウムを短期間で分析できる検査を毎日実施すると明らかにしました。
 精密分析の分析下限値は04ベクレル/1キロに対して、迅速分析では10ベクレル/1キロ程度ですが、翌日か2日後に結果を確認できるということです。
           ~~~~~~~~~~~~~~~~~~
トリチウム検査を迅速化 原発処理水、風評対策で 水産庁
                             時事通信 2023/8/11
 水産庁は、東京電力福島第1原発からの処理水の海洋放出開始後1カ月程度、放射性物質トリチウムを短期間で分析できる検査を毎日実施する。
 従来の精密な手法に加え、早ければ翌日に結果が確認できる「迅速分析」を導入。結果はホームページで公表し、英語でも発信する。処理水の海洋放出に伴う漁業者や消費者の不安を和らげ、風評を抑えるのが狙い。
 水産庁は2022年6月以降、北海道から千葉県の沖合で採取した水産物224検体について、トリチウムを検査した。ただ、1キロ当たり0.4ベクレルの濃度まで検出できる「精密分析」のため、結果が出るまで1カ月半程度を要している。。

 迅速分析は、海洋放出前から始め、開始後約1カ月間は連日実施する。その後は頻度を落とし、年度内に180検体を調べる。検体は、福島県漁業協同組合連合会が操業を自粛している第1原発の半径10キロ以内の南北2カ所で採取。宮城県多賀城市の研究施設で分析する。
 福島県産の水産物を巡っては、県や県漁連がそれぞれ放射性セシウムの検査を実施しており、基準値(1キロ当たり100ベクレル)を超えた場合は、国が出荷制限を指示している。出荷制限は13年度に42魚種に上ったが、現在はクロソイ1魚種のみとなっている。