2023年8月16日水曜日

原発依存 疑問投げかけ 元経産官僚・古賀茂明さん講演

 元経産省官僚古賀茂明さんが、富山市内のホテルで講演し、日本が今なお原発に依存し続ける現状に疑問を投げかけました。

 まず原発に関する四つの問題点として
 ・施設の耐震性能い   ・住民の避難計画には無理な点が多い 
 ・事故に備えた保険金が少額 ・発生する高レベル放射性廃棄物最終処分のめどすら
                立っていない
指摘しました。
 日本は省エネが進んでいると思われがちだが、実は遅れてい住宅の断熱性能は欧米に比べて低いと指摘しました。また、かつて日本が上位を占めた太陽光電池や太陽光パネルのシェアは今や中国に大きく後れを取っているとも述べました(全て原発重視の結果と思われます)。
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原発依存 疑問投げかけ 富山 元経産官僚・古賀さん講演会
                         中日新聞 2023年8月15日
 元経済産業省官僚で政治経済アナリストの古賀茂明さん(67)が、富山市内のホテルで講演し、東京電力福島第一原発事故を経験した日本が今なお原発に依存し続ける現状に疑問を投げかけた。
 古賀さんは原発に関する四つの問題点を提示施設の耐震性能は低く、事故に備えた保険金は少なく、住民の避難計画には無理な点が多い上、原発の稼働で発生する高レベル放射性廃棄物(核のごみ)は最終処分のめどすら立っていないと指摘した
 原発を温存、稼働し続けることは次の大きな地震で国土が破壊される危険性を高め、原発が立地する自治体の自立や再生可能エネルギー産業の成長を妨げると主張。かつて日本が上位を占めた太陽光電池や太陽光パネルのシェアは今や中国に大きく後れを取っていると批判した。
 ただ、今からでも日本がやれることは少なくないとし、太陽光など再生可能エネルギーが由来の電力を優先的に供給できる仕組みをつくることや、送電網の拡充を加速させること、住宅や産業の省エネを推進することなどを挙げた。
 古賀さんは「日本は省エネが進んでいると思われがちだが、実は遅れている。住宅の断熱性能は欧米に比べて低く、冬にヒートショックが起きるのは家の中が寒いからだ」と述べた。

 講演会は、核兵器廃絶をめざす富山医師・医学者の会が主催。会場とオンラインで百二十人が聴講した。(平井剛)