2023年8月12日土曜日

海洋放出ありき 待った 経産省に福島の共闘団体

 政府が、アルプス処理水を今年夏ごろまでに海洋放出する方針を一方的に示している問題で、共産党いわき・双葉地区委員会や労働組合などでつくる「7者共闘」は8日、国会内で、経済産業省に「結論ありきの放出を進めない」ことなどを申し入れました。

 7者共闘は、福島県漁連が反対の意向を示している以上、「理解が得られた」といえる状況にないことを明確にすることなどを求めました。
 経産省の担当者が「『関係者の理解なしにはいかなる処分も行わない』という漁業者との約束は順守する」と繰り返したことに対し、共産党の岩渕友参院議員は「海洋放出の方針を決定したこと自体が、『いかなる処分も行わない』との約束を反故にし、信頼関係を壊すもの」と指摘しました。
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海洋放出ありき 待った 経産省に福島の共闘団体
                        しんぶん赤旗 2023年8月9日
 政府が、東京電力福島第1原発事故で出る汚染水(「アルプス処理水」)を今年夏ごろまでに海洋放出する方針を一方的に示している問題で、日本共産党いわき・双葉地区委員会や労働組合などでつくる「7者共闘」は8日、国会内で、経済産業省に「結論ありきの放出を進めない」ことなどを申し入れました

「7者共闘」は、日本共産党のほか、いわき市労働組合総連合、いわき地方労働組合会議、小名浜地区労働組合協議会、立憲民主党と社民党の地元支部などで構成。日本共産党の岩渕友参院議員、宮川えみ子、吉田英策両福島県議、熊谷智衆院福島4区予定候補が参加しました。
 処理水をめぐって、複数の政府関係者が早ければ8月下旬にも海洋放出を行う方向で調整していることを明らかにしています。
 7者共闘は、福島県漁連が反対の意向を示している以上、「理解が得られた」といえる状況にないことを明確にすることなどを求めました。

 申し入れで、経産省の担当者が「『関係者の理解なしにはいかなる処分も行わない』という漁業者との約束は順守する」と繰り返したことに対し、参加者は「約束を順守するなら、放出ありきの方針は大きな矛盾だ」と指摘。8月下旬にも放出するとの報道に参加者は「地元との信頼関係を壊すもの。方針は撤回するべきだ」と強く求めました。
「理解が得られない場合はどうするのか」との質問に経産省の担当者は「話し合いを真摯(しんし)に続けていく」と述べるにとどまりました。
 岩渕氏は「海洋放出の方針を決定したこと自体が、『いかなる処分も行わない』との約束を反故(ほご)にし、信頼関係を壊すもの」と指摘しました。


処理水放出「中止すべき」 市民団体が国・東電に申し入れ
                         テレビユー福島 2023/8/11
福島第一原発にたまり続ける処理水の海洋放出計画を巡り、県農民連などが国と東京電力に対し、「計画を中止すべきだ」などとする申し入れを行いました。
政府関係者によりますと、福島第一原発の処理水について岸田総理は、日米韓首脳会談後の8月下旬にも海に放出する方向で調整しています。
こうした中9日、福島県農民連などの市民団体が国と東京電力に対し「関係者の理解なしにいかなる処分も行わない」とする漁業者との約束を守り、処理水の海洋放出を中止することなどを申し入れました。

これに対し東京電力は「科学的根拠に基づく情報発信など、政府の基本方針を踏まえた取り組みを徹底し、丁寧な説明を重ねていきたい」と話しました。