2024年6月8日土曜日

内閣府・原子力規制委へ 花角知事が原発防災対策を要望

 来年度の国の予算編成に向けて、花角知事が原子力防災対策について内閣府や原子力規制委要望書を提出しました。要望書には避難道路の整備のほか、除雪の体制を強化すること、家屋の倒壊などで自宅退避が困難になったことを想定したシェルターの整備を強化することなどが盛り込まれています

 去年7月に要望していた避難道路の整備について、国は地元の財政負担なく進める考えを示しました。
 規制委は「屋内退避」のあり方について1年を目途に結論を出すとしていますが、それが合理的なものでなければ話にならないので結果を待つしかありません。
 また避難対策に関しては単に「計画が出来た」では済まされません。必要な設備の設置や改造が全て完了していることが再稼働の条件になることは当然で、これはテロ対策用に独立した予備制御設備が完了することが再稼働の条件になっていたことと全く同様です。
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内閣府・原子力規制委へ 花角知事が原子力防災対策を要望《新潟》
                         TeNYテレビ新潟 2024/6/6
来年度の国の予算編成に向けて、花角知事が原子力防災対策について内閣府や原子力規制委員会へ要望書を提出しました。また、去年7月に要望していた避難道路の整備について、国は地元の財政負担なく進める考えを示しました
6日午前、内閣府を訪れた花角知事。
伊藤信太郎内閣府特命担当大臣に原子力防災に関する要望書を手渡しました。
〈花角知事〉
「この1月の能登半島地震も非常に不安感がある。そんな中で国の避難の安全対策についてはしっかり地方の負担なく進めていただきたいというのが趣旨でございます」
能登半島地震では志賀原発を抱える石川県内で建物の倒壊が相次ぎ、「屋内退避」のあり方をめぐって疑問の声が上がっています
また、県内で記録的な大雪となったおととし12月、柏崎市の国道8号では38時間に及ぶ車両の滞留や通行止めが発生し、複合災害が起きた際の避難の実効性が課題となりました。
そうしたことを受け、要望書には避難道路の整備のほか、除雪の体制を強化すること、家屋の倒壊などで自宅退避が困難になったことを想定したシェルターの整備を強化することなどが盛り込まれています
〈伊藤信太郎 内閣府特命担当大臣〉
「関係省庁や関係自治体ともよく相談しながらしっかりと取り組んでまいりたいと思っておりますので、どうぞよろしくお願いいたします」
花角知事はその後、片山啓原子力規制庁長官のもとを訪れ、原子力規制委員会に対しても同様に要望しました。
一方で、花角知事は去年7月、柏崎市の桜井市長、刈羽村の品田村長とともに内閣府に対して原発事故に備えた避難道路の確保について要望していました
それについて、伊藤大臣は6日、地元の財政負担がない形で整備を進める方針を示しました。
柏崎市内の2か所にスマートインターチェンジを新設することや米山サービスエリアには緊急進入路を整備することなどいずれも国の予算を確保するとしています。
〈花角知事〉
伊藤大臣から、しっかりと受け止めて国の責任で整備を進めますというご回答をいただきました。そういう意味では避難対策はひとつ充実するのかなと受け止めています」
県は今後も状況の変化に応じて国に対応を求めることにしています。