2013年6月16日日曜日

福島1~3歳の「内部被ばく検査」を8月にも開始

 東電福島原発事故による内部被ばくホールボディーカウンター(WBC)による検査1~3歳の子どもに拡充し、早ければ8月にも開始する方針を福島県は市町村に伝えました。これまでは身長が80センチに満たない幼児はWBC測定できなかったのが特殊な台座をつけることで測定できる目処がたったからということです。

 ただWBCによる測定が最適かどうかについては、当初オブザーバーとして県民の健康管理調査の検討会に参加した内閣府幹部らから、尿検査の方が精度が高い提案があったのに対して、県は、民がWBCを希望しているからと虚偽の理由をつけて拒否したという経過がありました
※ 2012年11月20日福島県民健康調査 尿検査不採用のやり取りが明らかに
 幼児の内部被曝を測定すること自体は前進ですが、被曝による危険度が最も高い幼児の検査にも、精度の低いWBCがそのまま使われるというのはやはり納得できません。
 しかも限られた台数しかない機械で一人ずつ順次行うWBC検査よりも、尿検査の方がはるかに簡便で迅速に出来るのに、です。

 以下に福島民友ニュースを紹介します。
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1~3歳の「内部被ばく検査」8月にも開始
福島民友ニュース 2013615日 
 東京電力福島第1原発事故を受けた(福島)県民の内部被ばく検査で、県は14日、検査対象の年齢を1~3歳の子どもにまで拡充、早ければ8月にも開始する方針を市町村に伝えた。内部被ばく線量を測るホールボディーカウンター(WBC)による検査では、身長が80センチに満たない幼児は測定できなかったが、機器に固定する幼児向けの台座の開発にめどがつき、測定できるようになった。県は幼児向けの台座を導入、避難区域などがある13市町村で先行して検査を始める方針。
 県は、WBCを搭載した検査車両に幼児向けの台座を備え付け、各地を巡回して検査する。いわき、南相馬、田村、大熊、双葉、浪江、富岡、楢葉、広野、川俣、川内、葛尾、飯舘の13市町村で開始し、他の市町村にも順次対象を広げる。
 ただ、座ったままで検査することが難しい0歳児の検査方法については引き続き、検討を進める。
 既に独自に内部被ばく検査をしている市町村には、県が導入する幼児向けの台座を貸し出し、検査態勢の拡充を支援する考え。