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6.15
規制委が「大飯原発」現地調査 新基準適合状況を確認
中日新聞 2013年6月15日
原子力規制委員会は15日、全国で唯一運転中の関西電力大飯原発3、4号機(福井県おおい町)で、7月に施行される新しい規制基準への適合状況を確認するための現地調査を始めた。規制委の更田豊志委員と事務局職員ら約20人が参加し、調査は1日で終わる予定。
新基準では、過酷事故対策として、地震や放射能から作業員を守る施設の整備などが求められるが、大飯原発に建設中の施設は2015年度に完成する予定。それまでは、運転していない1、2号機の中央制御室裏の会議室(105平方メートル)を代用する方針だ。
調査では、事故収束要員を収容する十分な面積が確保され、原発の状況を的確に把握できるのかをチェックする。このほか、原子炉の冷却機能が失われた場合の代替対策として、関電がそろえた注水ポンプが計画通り動き、作業手順も適切かどうかなどを確かめる。
大飯原発は9月に定期検査に入り、その後の再稼働は新基準による正式な審査に合格することが求められる。規制委は9月までの運転継続の可否を、現地調査を踏まえて月内に決める予定だ。(以上全文)
6.14
東電が賠償情報紛失=2年で60回、公表せず
時事通信 2013年6月14日
東京電力は14日、福島第1原発がある福島県双葉町の賠償関係資料を、社員が埼玉県内で電車に置き忘れ紛失したと発表した。資料には被災住民の賠償金額が含まれていた。東電によると、損害賠償に関係する個人情報の紛失は2011年4月から今年5月まで計60回あったが、これまで公表していなかった。
東電は非公表の理由として、経済産業省の個人情報に関するガイドラインに沿ったと説明。同省によると、情報を紛失された関係者全員と連絡が取れた場合や、なくしたデータが高度な暗号で守られている場合などは非公表にできる。東電は今回、連絡が取れなかったため公表したという。
東電によると、40代の男性社員は11日午後6時ごろ、JR大宮駅から熊谷駅に向かう途中、約700ページの資料が入った手提げ袋を車内の網棚に置き忘れた。社員は翌朝気付いて上司に報告した。
資料は東電と双葉町が賠償について意見交換した際の議事録などで、関係者22人の名前のほか、町民数人分の賠償金額や生活状況が記載されていた。(以上全文)
東電、賠償請求の個人情報紛失60件…公表せず
読売新聞 2013年6月14日
東京電力は14日、福島第一原発事故で同社に損害賠償を求めている人の個人情報を紛失したケースが2011年4月~今年5月に60件あり、公表していなかったことを明らかにした。
東電は「経済産業省の個人情報保護に関する指針などを基に、公表の必要はないと判断した」と弁明している。
一方、福島県双葉町の町民ら22人の個人情報が記載された書類を、東電埼玉補償相談センター(さいたま市)の40歳代の男性社員が11日に紛失したと発表。賠償請求に関するメモなど約700枚で、氏名や住所、請求内容などが記載されていた。東電は「連絡が付かない人もいたため、今回は公表した」と説明した。
社員は双葉町の役場機能移転に伴う事務引き継ぎのため、上司の許可を得て書類を持ち出したが、同日午後6時頃に大宮駅からJR高崎線で帰宅した際、手提げ袋ごと網棚に置き忘れたという。埼玉県警に紛失届を提出したが、見つかっていない。東電は「またもや多大なご心配とご迷惑をお掛けし、深くおわび申し上げます」と陳謝した。(以上全文)
24日に判断「難しい」 地下水放出で県漁連
福島民友ニュース2013年6月14日
東京電力福島第1原発事故で増え続ける汚染水を減らすため、地下水をくみ上げ海に流す「地下水バイパス計画」で、県漁連の野崎哲会長は13日、24日に開く組合長会議で計画受け入れを決めるかどうかの判断は「難しい」との見通しを示した。13日、いわき市で開かれた県漁連理事会終了後、報道陣に語った。
野崎会長は「組合員の感触を見極め、県漁連としての態度を示したい」と話した。さらに「もう少し(東電から)説明を受けたい人もいる」として、説明会がさらに複数回必要との認識を明らかにした。東電側が地下水の測定結果を再三修正していることについては「決めごとが進んでいかなくなるので『東電が信用できない』との立場には立たない」との姿勢を示した。(以上全文)
6.13
双葉町役場17日先行移転 「避難所閉鎖」募る不安
東京新聞 2013年6月13日
全国で唯一残る避難所が揺れている。東京電力福島第一原発事故で埼玉県加須市の旧騎西高校に役場機能を置く福島県双葉町は、十七日に福島県いわき市内に機能を移す。町は役場移転に伴い、同校に設けた避難所をいずれ閉鎖する方針だ。支え合って暮らしてきた高齢者たちは不安そうだ。「仮設住宅では孤立してしまう」 (石井宏昌、写真も)
県内全基廃炉、首相「検討」 知事、理解得られたと認識
福島民報 2013年6月13日
安倍晋三首相は12日、官邸で佐藤雄平知事が東京電力福島第一原発5、6号機と福島第二原発1~4号機を含む福島県内の10基全ての廃炉を求めたのに対し、国も前面に立ち検討していく考えを示した。平成26年度の政府予算編成に向けた佐藤知事の要望を受けて示した。会談終了後、佐藤知事は記者団に、茂木敏充経済産業相との会談でも立地町村の意向を尊重するとの回答があったことを明らかにし、全基廃炉に向けて政府から一定の理解が得られたとの認識を示した。
6.12
「住宅除染」4割が目標未満 川内で原因調査
福島民友ニュース 2013年6月12日
川内村の全1222世帯で実施された住宅除染で、43%に当たる526世帯で、村が除染後の目標放射線量とする毎時0.23マイクロシーベルトまで低減できなかったことが11日、分かった。村は目標値まで低減されなかった住宅を対象に、線量の高低を色分けして分布を可視化する装置「ガンマカメラ」を使った測定データの管理を始めており、データをまとめ原因を調査した上で、国に2次除染を要望する方針。同日開会した同村の6月議会で、遠藤雄幸村長が明らかにした。
村によると、村内の全世帯で既に除染が完了。旧緊急時避難準備区域1061世帯のうち412世帯、旧警戒区域161世帯のうち114世帯で目標値まで低減しなかった。村は今月上旬までに、ガンマカメラで107世帯の線量分布の調査を終えた。(以上全文)
国と東電、原発被災者と争う姿勢 東京避難の集団訴訟
東京新聞 2013年6月12日
東京電力福島第1原発事故で福島県から東京都に避難している被災者8人が、国と東電に計約1億2千万円の損害賠償を求めた訴訟の第1回口頭弁論が12日、東京地裁(後藤博裁判長)であり、国と東電は請求棄却を求めた。
約1700人が福島地裁などの4地裁・支部に起こした集団訴訟の一つ。東京の原告8人はいずれも福島県いわき市から都内に避難した3世帯の男女で、避難費用のほか、精神的苦痛への慰謝料なども求めている。
原告側は訴状で「原発事故の過酷な状況下で避難を余儀なくされ、生活の基盤を根こそぎ奪われた」と主張した。(共同) (以上全文)
上関原発で知事に監査請求
中国新聞 2013年6月12日
中国電力の上関原発(山口県上関町)建設予定地の埋め立て免許延長申請をめぐり、山本繁太郎知事が延長の可否判断を違法に先送りして県に損害を与えたとして、建設反対派の住民46人が11日、知事に賠償などを求める監査請求をした。
上関原発を建てさせない祝島島民の会のメンバーや県議、児童文学「ズッコケ三人組」シリーズなどで知られる作家那須正幹さんら県内の46人。このうち24人と代理人の田川章次弁護士が県庁で河嶌繁太代表監査委員に請求書を提出した。
請求書は、審査に通常必要な期間を超えているのに、知事が判断を1年程度先送りしたのは違法と指摘。標準処理期間の満了日を迎えた2月下旬以降の職員人件費の返還、埋め立て予定地の原状回復措置を求めている。
県監査委員は60日以内に結論を出す。 (以上全文)
再処理工場、新規制基準の耐震補強困難か
デーリー東北新聞 2013年6月12日
策定作業が進む六ケ所村の使用済み核燃料再処理工場の新規制基準について、新基準に照らして耐震強度が不足した場合に必要となる補強工事は、一部で実施が困難なことが11日、日本原燃への取材で分かった。既に事実上の稼働状態にある同工場では一部区域の放射線量が高く、作業員が立ち入れないため。国の原子力規制委員会は年内の新基準策定をめどに作業を進めており、今後は耐震性をめぐる議論が最大の焦点となりそうだ。 (以上全文)
6.11
原子力規制委、大飯原発3・4号機を15日に視察
日経新聞 2013/6/11
原子力規制委員会は、国内で唯一稼働している関西電力の大飯原子力発電所(福井県)3、4号機が7月施行の新規制基準に適合しているかどうかを確認するため、15日に大飯原発を視察する。
規制委の更田豊志委員と原子力規制庁の職員ら約20人で現地を訪れる。事故時の指令拠点となる「緊急時対策所」に十分な広さがあるかどうかや、過酷事故対策として配備した設備が実際に使えるかどうかを確認する。
側溝汚泥1万4800ベクレル 取手市調査
茨城新聞 2013年6月11日
取手市は10日、市民らの地区清掃で回収された側溝汚泥の調査で、安全に埋め立て処分できる目安とされる国の基準(1キロ当たり8千ベクレル)を大きく上回る1万4800ベクレルの放射性物質が検出されたと発表した。市は処分方法を含む対応策を国などと協議している。
側溝の汚泥は1、2両日、市内81地区のうち6地区で行われた市民の清掃活動で回収された。土のう計243袋の約3トン。運搬委託業者はこのうち約2トンを民間の焼却処分場に運んだが、汚泥直近の放射線量が毎時3・8マイクロシーベルトと高かったことから搬入を拒否された。
同市は、汚泥を市役所内にブルーシートで覆って保管。調査の結果、保管場所の空間線量(地上1メートル)は毎時0・201マイクロシーベルトだった。
同市は「汚泥から高濃度の放射性物質が検出された原因は不明。予定していた9地区での清掃活動は中止を要請した。国と協議して、早期に除染法などの対応策を決めたい」としている。 (以上全文)
鮫川のワラビが基準値超え 県、出荷自粛を要請
福島民友ニュース 2013年6月11日
(福島)県は10日、鮫川村で採取した野生のワラビ4点のうち、1点から食品の基準値(1キロ当たり100ベクレル)を上回る1キロ当たり270ベクレルの放射性セシウムを検出したと発表した。
県は同日、市町村や関係者に同村のワラビの出荷自粛を要請した。基準値超のワラビは出荷前で、市場には流通していない。
同村の山からワラビを取った住民が直売所で売る前に検査場に持ち込み、簡易分析装置で調べたところ、放射性セシウムの検出値が検査装置の設定値(1キロ当たり50ベクレル)を上回ったため県が詳しい検査を行った。(以上全文)
都内への避難者 44%が定住を希望
NHK NEWS WEB 2013年6月11日
東日本大震災や原発事故の影響で都内に避難している被災者を対象に東京都がアンケート調査を行ったところ、「都内に定住したい」と答えた人は44%に上り、このうちの半数以上が「放射能の影響が不安だから」と回答していたことが分かりました。
この調査は、震災や原発事故の影響で福島県などから避難し、都内で生活を続ける3500世帯余りを対象に、ことし2月から3月にかけて東京都が郵送で行ったもので、全体の32%に当たる1139世帯から回答が寄せられました。
それによりますと、今後の生活について尋ねたところ、「都内に定住したい」と回答した人が44%と最も多い一方、「ふるさとに帰りたいが時期は決められない」と回答した人が32%に上りました。