2013年6月7日金曜日

原発・放射能ニュース 13.6.06~6.10


 電子版の各紙に載った原発と放射能に関するニュースを掲示します。記事の掲載は書き出し部分に留めますので、全文はURLをクリックしてご覧ください。公開期限後表示されなくなった記事を読みたい方はコメント欄にお書き下さい。(返信欄に表示します)


6.10

福島第1原発:死亡した双葉病院患者の遺族が東電を提訴
毎日新聞 2013年06月10日 
 東京電力福島第1原発事故により長距離避難を強いられた双葉病院(福島県大熊町)の入院患者ら50人が死亡した問題で、このうち4人の遺族計15人が10日、東電に計1億2500万円の賠償を求める訴訟を東京地裁に起こした。
 原告側の新開文雄弁護士によると、訴えたのは、双葉病院の入院患者と、隣接する系列の老人保健施設「ドーヴィル双葉」の利用者で、2011年3〜4月に死亡した60〜90歳代の男女の遺族。病院で死亡した他の3人の遺族も近く提訴する予定。
 
【汚染水漏れ】 福島第1原発、全汚染水の移送完了 総量2万4千トン
産経ビジネス 2013年6月10.
 福島第1原発の地下貯水槽から放射性物質に汚染された水が漏れた問題で、東京電力は9日、地下貯水槽から地上タンクへの全ての汚染水移送が完了したと発表した。移送した汚染水の総量は約2万4千トン。地下貯水槽から汚染水がなくなったことで新たな漏えいの恐れはなくなったが、原因は依然分かっておらず、東電が引き続き調べている。
 地下貯水槽は敷地内に7カ所あり、うち2、3号貯水槽に原子炉の冷却に使われた汚染水が貯蔵されていたが、4月5日に2号貯水槽で漏えいが発覚。その後、ほかの貯水槽でも漏えいが相次ぎ、東電は地下貯水槽の使用をやめ、全ての汚染水を地上タンクに移すことを決め、4月16日から移送を続けていた。
 漏れた量は当初、2号貯水槽で約120トンとしていたが、その後の調査で6千分の1の約20リットルに修正。4号貯水槽には汚染水ではなく、第1原発5、6号機の建屋地下に入った海水など約3千トンが保管されている。汚染レベルは低く当面は貯水槽で保管を続ける。(以上全文)

6.09

山形、福島の原発避難者支援団体 17日、山形で交流会
河北新報 2013年6月9日
 福島第1原発事故による福島県からの避難者をサポートしようと、山形県は17日、山形、福島両県で避難者支援や子育て支援を続ける団体の関係者を招き「第1回山形・福島避難者支援交流会」を山形市で開催する。意見交換を通じ、長期化する避難生活で生じた課題の共有や、避難者が福島に戻った後の支援の在り方を考える。
 山形県が本年度、新たに取り組む「やまがた・ふくしま子育て支援交流事業」の一環で、年3回の交流会を予定する。  http://www.kahoku.co.jp/news/2013/06/20130609t71008.htm 

高校生平和大使20人、長崎市で結団式 「放射線の怖さ伝える」
西日本新聞 2013年6月9日
 核兵器廃絶を求める署名をスイスの国連欧州本部に届ける「高校生平和大使」の結団式が8日、長崎市内であった。全国から過去最多となる20人の大使が集まり、それぞれ決意を述べた。
 長崎市民や全国で平和活動に携わる人たちで組織する高校生平和大使派遣委員会の主催。20人は被爆地の長崎、広島や初選出の北海道など12都道県から選出され、東日本大震災の被災地、岩手と福島からは2人ずつ選ばれた。
 結団式では各大使が決意を述べ、福島県立小高工高3年の吉田有沙さん(17)は「今の福島県は平和とは言えない。みんなが放射線におびえています」と語り、平和大使として「放射線の怖さを日本中、世界中の人に伝えていきたいと思います」と誓った。福島第1原発事故を受け、吉田さんは現在、家族とともに同県浪江町から南相馬市に避難しているという。
 大使20人は8月の平和祈念式典に参加した後、8月18日に国連欧州本部に向けて出発する。
(以上全文)
6.08 

大飯原発、15日に現地調査 規制委が新基準適合確認 
東京新聞 2013年6月8日
 全国で唯一稼働中の関西電力大飯原発3、4号機(福井県おおい町)が7月施行の新規制基準に適合しているか確認するため、原子力規制委員会が15日に現地調査することが8日、関係者への取材で分かった。
 関係者によると、調査に訪れるのは更田豊志委員や、規制委事務局の原子力規制庁の担当者ら約20人。関電が過酷事故対策として新たに配備した空冷式非常用発電機や注水ポンプなどの設置状況を確認する。事故の際の対応手順などについても説明を求めるとみられる。(共同) (以上全文)

除染終了後1年で線量25%減 依然として高い地域残る
福島民友ニュース 2013年6月8日
 環境省は7日、東京電力福島第1原発事故に伴う旧警戒区域など国が除染する8市町村14地区の除染モデル実証事業の追跡調査結果を発表した。全体では、除染終了後約1年で空間放射線量が25%減少したが、帰還困難区域などでは除染後も高い線量が残っている。計測した日本原子力研究開発機構は、依然として高い線量の地区が残った理由について、周辺の線量が影響している可能性を指摘。線量を下げるには広範囲にわたる表土入れ替えや樹木伐採などの抜本策が必要とした。 (以上全文)

東電に迅速な賠償要求 第一原発30キロ圏内 浜通り8土地改良区
福島民報 2013年6月8日
 東京電力福島第一原発から30キロ圏内にある浜通りの8つの土地改良区は7日、東電に迅速な損害賠償の支払いを求める要求書を提出した。
 県土地改良事業団体連合会によると8つの改良区はこれまでに平成23年3月から24年12月までの財物賠償などとして4回に分けて総額34億9千600万円を請求している。しかし、これまでに支払われたのは営業損失など1億7千800万円にとどまり、今後の運営に支障を来すことが懸念されるという。
 
汚染水1日400トン 貯水池からも移送 タンク増設きりがない
東京新聞 2013年6月8日
 四月に相次いだ東京電力福島第一原発の地下貯水池からの汚染水漏れ問題で、ようやく池の水を地上タンクに移す作業が終わりに近づいた。だが、福島第一では毎日四百トンのペースで汚染水が増え続け、タンクは完成するとすぐに使われていく。作業員たちは強風や暑さの中、タンク増設に追われている。 (片山夏子)

6.07

西会津の干しぜんまいから基準値超セシウム
福島民友ニュース 2013年6月7日 
 (福島)県は6日、6市町で製造された乾燥山菜・キノコ、馬肉など加工食品30点の放射性物質検査結果を発表、西会津町の干しぜんまい1点から食品の基準値(1キロたり100ベクレル)を上回る1キロ当たり120ベクレルの放射性セシウムが検出された。
 県は、この加工者に干しぜんまいの出荷と販売の自粛を要請した。基準値を超えた干しぜんまいは出荷前のため販売されていない。(以上全文)

北陸電報告書「志賀原発破砕帯は活断層でない」
読売新聞 2013年6月7日
 北陸電力は6日、活断層の可能性が指摘されている志賀原子力発電所(石川県志賀町)の1号機下の破砕帯(断層)について「活動性が問題となるものではなく、耐震設計上考慮すべき活断層ではない」との調査報告書をまとめ、原子力規制委員会に提出した。
 報告書は、破砕帯を含む岩盤の上の地層に変形がなく、少なくとも12万~13万年前以降から活動はないと、結論付けた。原子炉建屋近くの地中を掘って確認した破砕帯の状況についても、岩が割れるなどの様子はないとして活動性を否定した。
 北陸電力は昨年12月にも、ボーリング調査などを基に、活断層の可能性を否定する中間報告を規制委に提出している。今後も原発周辺の断層を引き続き調査する。(以上全文)

6.06

1ミリシーベルト未満が66% 4カ月間の外部被ばく推計
福島民友ニュース 2013年6月6日
 福島医大は5日の県民健康管理調査検討委員会で、東京電力福島第1原発事故後4カ月間の外部被ばく量を推計する基本調査について3月末現在の推計値を報告した。
 原発作業員ら放射線業務従事者を除く41万1922人の推計を終え、66%の27万1822人が1ミリシーベルト未満になった。
 福島医大は「疫学調査で100ミリシーベルト以下での明らかな健康への影響は確認されていないため、放射線による健康影響は考えにくい」とし、これまでの傾向と同様と説明した。
 これに対し、副座長の清水修二福島大教授は「100ミリシーベルトが危険か、安全かの根拠になるものではない。基準を設け、それ以下の数値であれば安全といっても県民は納得しない」と指摘、表現を改めるよう求めた。(以上全文)

「最大揺れ想定してない」大飯原発、試算に不備
読売新聞 2013年6月6日
 原子力規制委員会は6日、国内で唯一運転中の関西電力大飯原子力発電所3、4号機(福井県)が、7月に施行する原発の新規制基準を満たしているかどうかを確認する会合を開いた。
 関電は同原発の敷地外にある三つの活断層が同時に動いた場合の揺れの計算結果を示したが、予想される最も大きな揺れが計算できていないとして、規制委は関電に再計算を求めた。
 関電はこれまで、活断層の距離が離れていることなどから「三つの活断層は連動しない」と主張しており、連動を想定した揺れの計算を求める規制委とは見解に隔たりがあった。規制委は、3、4号機が新基準に適合するかどうかの判断を6月末に下す予定だが、このままでは間に合わない可能性があり、関電が規制委の要請を受け入れた形だ。
 関電は、活断層が連動する複数のパターンを想定して揺れの大きさを計算したが、規制委は、最も大きな揺れになる条件で計算されていないなどと不備を指摘。再計算を指示した。(以上全文)