2021年10月31日日曜日

茨城県内世論調査 東海第2 再稼働「反対」53%

 茨城新聞社が行った世論調査で、東海第2原発(東海村)の再稼働に「反対」と答えた人が、532%で「賛成」の299%を大幅に上回りました。19年参院選時の前回調査に比べると反対が76ポイント減少し、29歳以下の若い世代のみ賛成が反対を上回りました。
 男女別では女性は反対562%、賛成216%。男性は反対502%、賛成384%でした。
「脱原発」の賛否では、賛成が574%で反対の268%の倍以上となりました。
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衆院選 茨城県内世論調査 東海第2 再稼働「反対」53% 若年層は「賛成」多数
                        茨城新聞クロスアイ 2021/10/29
衆院選に合わせ、茨城県内有権者を対象に茨城新聞社が行った世論調査で、日本原子力発電東海第2原発(東海村)の再稼働に「反対」と答えた人が、回答者の53・2%に上り、「賛成」の29・9%を大幅に上回った。2019年参院選時の前回調査に比べると反対が7・6ポイント減少し、29歳以下の若い世代のみ賛成が反対を上回った。ただ、年代が上がるにつれて反対の割合が増え、依然として再稼働に慎重な県民感情が浮き彫りになった。
東海第2の再稼働を巡る質問は、茨城新聞社が12年衆院選以降、国政選挙のたびに実施している。
前回調査で再稼働反対は60・8%だった。今回、賛成は前回より7・2ポイント増えた。29歳以下は賛成が反対を1・6ポイント上回り、70歳以上では反対が賛成の3倍近い60・8%となった。
女性は反対56・2%、賛成21・6%。男性は反対50・2%、賛成38・4%。男女年代別で反対が一番多いのは70歳以上女性の60・7%で、賛成が際立つのは29歳以下男性で51・4%。

支持政党別では、いずれも反対が賛成を上回った。反対の割合は、既存原発の再稼働を見据える自民で47・9%(賛成37・0%)、連立政権を組む公明で55・3%(賛成30・6%)、代替電源の確立まで原発を活用する姿勢を示す国民で58・0%(賛成31・6%)だった。ほかに、立民、共産、社民は7割超、維新は6割近く、無党派層は約5割が反対だった。

今回の調査は、原発依存をやめ自然エネルギーなどを中心とする「脱原発」の賛否も問い、賛成が57・4%で反対の26・8%の倍以上となった。年代別では、東海第2再稼働で賛成が反対を上回った29歳以下が67・9%で最も高い結果となった。
東日本大震災以降、停止している東海第2は、11月で営業運転開始から43年が経過する。最長20年の運転延長が認められ、安全対策工事は22年12月に終える予定だ。半径30キロ圏の避難対象地域には全国最多の約94万人が居住。圏内14市町村に義務付けられる広域避難計画の策定に至ったのは5市町にとどまり、実効性の担保が課題となる。

■憲法9条 改正「賛成」やや上回る  
世論調査では憲法9条改正の賛否も尋ね、改正に「賛成」が36・3%で、「反対」の34・9%をわずかに上回った。2017年の前回衆院選時は反対が48・6%で賛成に差をつけたが、今回は逆転した。年代別では29歳以下の46・8%が改正を支持した
9条は戦争放棄と交戦権の否認、戦力不保持を定める。賛否が拮抗(きっこう)する中「分からない・無回答」も28・8%に上った。
年代別で、29歳以下は賛成が反対を11・1ポイント上回り、30、40、60代も賛成が3割台で反対よりやや多かった。50代と70歳以上は、やや反対が上回った。
性別で男性は、50代を除く各年代で賛成が反対を上回った。一方、女性は30代で反対が賛成の2倍以上になるなど、29歳以下を除く各年代で反対が上回った。
支持政党別で賛成が反対を上回ったのは、自民、維新、N党で、いずれも5割前後が賛成。立民、公明、共産、国民、れいわ、社民は反対が上回った。

▽調査の方法  

23~26日の4日間、衆院選の投票行動と併せて、県内有権者を対象に、コンピューターで無作為に電話番号を発生させて電話をかけるRDD(ランダム・デジット・ダイヤリング)法で実施。2845人から回答を得た。