2013年10月29日火曜日

規制委員長が東電社長と面談

 福島原発の問題で原子力規制委員長が東電社長を呼び、面談しました。会談は冒頭のみ公開されました。
 田中委員長は「福島第一の現状は極めて憂慮すべき事態」と述べ、人心刷新するため、大胆かつ長期的な計画を立ててほしいと指示しました。
 池田氏規制庁長官柏崎刈羽原発の審査については議論がなかったとし、審査を始めるかどうかは、「現在の福島第一の状況を見ながら進める」と述べました。
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規制委員長、東電社長と面談 福島第一、作業環境改善を指示
東京新聞 2013年10月28日
 原子力規制委員会の田中俊一委員長は二十八日午前、東京電力の広瀬直己(なおみ)社長を規制委に呼んで面談した。福島第一原発では作業環境の悪化や士気低下が指摘されており、技術面、安全管理面で東電に十分な能力があるのか、委員長自ら東電トップから事情を聴いた。

 面談は冒頭のみ報道陣に公開され、後は非公開。同席した規制委事務局の池田克彦長官や広瀬氏によると、田中氏は「福島第一の現状は極めて憂慮すべき事態」と述べ、東電トップとして現状認識や、現場の士気をどう高めていくのか認識をただした。

 広瀬氏は「新たな作業が増え、慣れない仕事が多くなった。作業員の確保も困難になっている」と説明。「専門家を含めて東電全体で人を回して、作業員を確保したい。敷地内の放射線量を下げ、全面マスクをしなくてもいい場所を増やす。そのための必要なコストは思い切って出したい」と、作業環境の改善を約束した。

 これに対し、田中氏は「思い切ったことをしないと、人心の刷新にならない。ドラスチック(大胆)かつ長期的な計画を立ててほしい」と指示した。
 また、池田氏は面談では、再稼働審査の申請が出されている柏崎刈羽原発(新潟県)の審査そのものについての議論はなかったと強調。今後、審査を始めるかどうかは、「現在の福島第一の状況を見ながら進める」と述べるにとどめた。