2013年10月1日火曜日

韓国水産相が汚染水対応で日本を猛批判

 韓国の海洋水産相は30日、「日本が放射能汚染水を(海に)流すとは思わなかった。通報しないまま流すのは非道徳的だ」と、福島原発の汚染水漏れに対する日本の対応を激しい言葉で批判しました。
 先に韓国が福島県など8県の水産物輸入禁止措置をとったことついて日本が抗議したことに対するものです。
 
 韓国の批判には道理があり、放射能汚染の可能性のあるものについて禁輸処置を取ったことに対して、世界貿易機関(WTO)への提訴などをほのめかした日本の方に無理がありそうです。

 海洋を大量の放射能で無制限に汚染し続けていれば、いずれ関係国から非難の声が上がるのは当然のことです。それを少しでも避けるためには流出の防止に誠実に努力し、同時に外交関係を良好に保つことしかありません。
 現実はそのどちらもが不十分のままである以上、こういう成り行きになるのは目に見えていることです。
 
 以下に東京新聞と韓国聨合ニュースの記事を紹介します。 
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韓国、汚染水対応で日本猛批判 「非道徳的」
東京新聞 2013年9月30日
 【ソウル共同】韓国の尹珍淑海洋水産相は30日、福島県など8県の水産物輸入禁止措置について「日本が汚染水を(海に)流すとは思わなかった。非道徳的だ」と述べ、東京電力福島第1原発の汚染水漏れに関する日本の対応を強く批判した。

 韓国記者団との懇談で述べたと聯合ニュースが報じた。国内向けの発言とみられるが、閣僚による激しい言葉での日本批判は議論を呼びそうだ。

 尹氏は「日本は(汚染水漏れについて)知らせる義務があるのに全く通知もせず海に流した。あきれてしまう」と不満を吐露。「このままでは韓国の漁民が皆死んでしまうと思い、強力に対応した」と説明した。
 

汚染水漏れ 韓国閣僚が強く批判=禁輸の背景も説明 
韓国 聯合ニュース 2013年9月30日
【ソウル聯合ニュース】韓国海洋水産部の尹珍淑(ユン・ジンスク)長官は30日、福島第1原子力発電所の汚染水漏れ問題と関連し、「韓国の漁民が大きな被害受ける」と日本政府の対応を強く批判した。

 尹長官はソウル市内で行った記者懇談会で、「日本は知らせるべき義務があるにもかかわらず、通報しなかった」と声を荒らげた。また、日本産水産物の輸入禁止措置を急いだ背景に触れ、「汚染水漏れがあるとは知らなかった。非道徳的な行為を外交的にかばうべきではないと判断した」と説明した。

 食品医薬品安全処は資料がないため禁輸は困難だとする立場だったが、このままでは韓国漁民に大きな被害が生じかねず、強行したと当時を振り返った。
 日本政府は韓国の対応について「科学的根拠に乏しい不当な措置だ」とし、世界貿易機関(WTO)への提訴を検討している。これに対し、尹長官は「外交部に問い合わせたが、WTOとは関係がないという。日本側もそれ以降の動きはないようだ」と説明した。