2024年1月10日水曜日

福島県の高校生が報告会 「福島原発廃炉問題」で政府・東電を批判

 「ふくしま浜通り高校生会議2023」の報告会8日、Jヴィレッジで開かれ生徒たちは福島原発廃炉問題について 「情報」「関わり」「これから」の3班に分かれて発表しました。

 情報班は公表されている廃炉にかかる予算や期間を挙げ、政府と東電は「現実的でない情報を発信している」と指摘しました。
 関わり班は信頼を得るために、正確な情報を発信する場として対話など地道な活動を求め短時間で簡潔に分かりやすく伝える情報発信の仕方についても言及しました。
 これから班は寸劇で60年後の未来を演じデブリの取り出し、廃炉、放射性廃棄物の処分の難しさや、政府の姿勢などをユーモアたっぷりに風刺しました。
 中でもお粗末を極めているのは東電の「デブリ処理」班で、少し進めてはすぐ新たな問題に遭遇し、その都度長時間を掛けて対策を検討することの繰り返しで、事故後既に13年目に入っているのにまだ1gのデブリも取り出せていません。
 予め考え得る出来るだけ多くのケースを想定した上で、その一つ一つのケースについて対策を立案しておくという、プロらしくというよりも基本的なことが何故出来ていないのでしょうか。これまでの経過をみていると余りにもお粗末で「児戯にも等しい」ものです。
           ~~~~~~~~~~~~~~~~~~
「原発の問題、当事者意識持って」 福島県の高校生が報告会 処理水、廃炉で提言
                           福島民報 2024/01/08
 高校生が東京電力福島第1原発の処理水と廃炉について考える「ふくしま浜通り高校生会議2023」の報告会は8日、Jヴィレッジ(福島県楢葉・広野町)で開かれた。生徒は「若い世代から原発の問題に当事者意識を持ち、福島から情報を発信していくことが未来の世界につながる」と強調した。

 「情報」「関わり」「これから」の3班に分かれて発表した。
 情報班は公表されている廃炉にかかる予算や期間を挙げ、政府と東電は「現実的でない情報を発信している」と指摘し、「国民と信頼関係を構築すべき」と訴えた。
 関わり班は信頼を得るために、正確な情報を発信する場として対話など地道な活動を求めた。短時間で簡潔に分かりやすく伝える情報発信の仕方についても言及した
 これから班は寸劇で60年後の未来を演じた。溶融核燃料(デブリ)の取り出し、廃炉、放射性廃棄物の処分の難しさや、政府の姿勢などをユーモアたっぷりに風刺した。

 約100人が参加した。主催したNPO法人ハッピーロードネット(広野町)の西本由美子理事長があいさつした。傍聴した学生や団体、政府、東電、報道関係者が意見や感想を発表した。質疑で出た廃炉の最終形について、高校生がそれぞれの考えを述べた。生徒を代表して石上琴乃さん(ふたば未来学園高2年)が「この学びを生かし、何事にも挑戦していく」と決意を述べた。福島民報社から安斎康史取締役編集局長が出席した。

 高校生会議は3回目。県内の高校1、2年生11人が昨年10月から漁協、報道、東電、政府などの関係者からそれぞれの取り組みを聞いた。オンラインやJヴィレッジで発表準備を進めてきた。メンバーは次の通り。
 伊東聡太(相馬)石上琴乃(ふたば未来学園)神谷菜月(磐城)石河一葉、太田諒、白石悠樹、宮里七海(磐城桜が丘)高橋穂乃佳、高橋美都(安積)有賀きらり、安藤和貴(須賀川桐陽)