2024年9月23日月曜日

脱原発カレンダー 25年版は最多の3000部 秩父の市民団体

 埼玉県・秩父地域の芸術家らでつくる「原発とめよう秩父人」会が毎年作成している脱原発カレンダー25年版が完成しました。第13弾の今回は、過去最高の3千部を用意しました。売り上げは、原発をめぐる訴訟の支援活動のカンパなどに使われます。
 カレンダーは、A4判の月めくりで、上面は全国のアーティストの作品の写真とメッセージを掲載。下面には、福島第1原発事故など、国内外で起きた原発関連の出来事を記した暦を掲載する形式です。値段は800円。「原発とめよう秩父人」のウェブサイトから注文できます
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脱原発カレンダー 25年版は最多の3000部 秩父の市民団体、活動の輪広がる
                         東京新聞 2024年9月23日
 埼玉県・秩父地域の芸術家らでつくる市民グループ「原発とめよう秩父人」が毎年作成している、脱原発を訴えるカレンダーの2025年版が完成した。第13弾の今回は、完売した前年を500部上回る過去最高の3千部を用意。売り上げは、原発をめぐる訴訟の支援活動のカンパなどに使われる
 カレンダーは、A4判の冊子型。月めくりで、上面は、生前、原発反対を訴えていたミュージシャンの忌野清志郎さんが両手を広げている人形(4月)など、全国のアーティストの作品の写真とメッセージを掲載。下面には、東京電力福島第1原発事故など、国内外で起きた原発関連の出来事を記した暦を掲載。そのほか、昨年7月~今年7月の原発を巡る動向や、全国各地の原発の稼働状況をまとめた表も収録した。

 25年版の目玉は、グループが隔年で開催している、福島第1原発20キロ圏内でのツアーに関するページ6回目の今年は、浜通りで国が進める「福島イノベーション・コースト構想」の現場を初めて訪れた。ツアー中の写真とともに、構想を問題視するフリーライター吉田千亜さんの現場報告と、海渡雄一弁護士の解説を盛り込んだ。
 メンバーは「国の原発回帰の動きや、復興を名目に軍事利用も可能な研究を進める『イノベーション・コースト構想』の問題などを知ってほしい」と話した。
 メンバーにとって、活動への共感の広がりを感じられた1年にもなった。メンバーら約30人のツアー参加者のうち、半数ほどが初めて参加する若者ら。カレンダーを手にした音楽家が「私も参加したい」と願ったのをきっかけとした曲も生まれ、演奏する動画のQRコードも掲載されている。
 値段は800円。「原発とめよう秩父人」のウェブサイトから注文できる。掲載された作品の実物の展覧会も来月から開く。問い合わせは「木工房ナガリ家」=電話・ファクス0494(62)3782=へ。(福田真悟)