九州電力は30日、運転30年超を迎えた玄海原発3号機について、稼働を続ける場合に必要な「長期施設管理計画」の認可を原子力規制委に申請しました。認可されれば34年3月まで運転が可能となります。
因みに玄海1号機は2009年の定検時、テストピース(試験片)の破壊試験で「脆性遷移温度」が98℃まで上昇していたため、玄海町長などの強い要求によって廃炉になりました(脆性遷移温度は中性子劣化の度合いを示す指標)。
同2号機についても九電は運転延長の申請を断念しました。
なお 玄海1号機の事例以降、各電力会社は「脆性遷移温度」を公表しなくなりました。極めて不明朗な話です。
原子炉圧力容器脆性ワースト7
| No | 原子炉名 | 運 転 開 始 | 脆性遷移温度 | 試験片回収時期 | 年数 |
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| 1 | 玄海1号 | 1975年10月15日 | 98℃ | 2009年4月1日 | 33 |
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| 2 | 美浜1号 | 1970年11月28日 | 74℃ | 2001年5月1日 | 30 |
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| 3 | 美浜2号 | 1972年7月25日 | 78℃ | 2003年9月1日 | 31 |
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| 4 | 大飯2号 | 1979年12月5日 | 70℃ | 2000年3月1日 | 20 |
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| 5 | 高浜1号 | 1974年11月14日 | 68℃ | 2002年11月1日 | 27 |
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| 6 | 敦賀1号 | 1970年3月14日 | 51℃ | 2003年6月1日 | 33 |
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| 7 | 福島1号 | 1971年3月26日 | 50℃ | 1999年8月1日 | 28 |
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東京新聞 11.7.2(原子力資料情報室作成の資料から)使用前の脆性遷移温度は-10℃以下
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九州電力が玄海原発3号機の「30年超運転」規制委に申請…認可されれば34年3月まで運転可能に
読売新聞 2024/8/31
九州電力は30日、運転開始から30年超を迎えた玄海原子力発電所3号機(佐賀県玄海町)について、稼働を続ける場合に必要な「長期施設管理計画」の認可を原子力規制委員会に申請した。2023年5月に成立した「GX(グリーントランスフォーメーション)脱炭素電源法」に基づく措置で、認可されれば34年3月まで運転が可能となる。
同法は運転開始から30年を経過する原発が対象で、玄海3号機などは同法施行前日の25年6月5日までに認可を得る必要がある。
九電は川内1、2号機(鹿児島県薩摩川内市)についても、今年6月に認可を申請している。