作業のミスにより中断している福島原発の2号機の燃料デブリの試験的な取り出しについて、東電は作業員からの聞き取りを進めていて、再開の見通しは立っていません。
これについて更田豊志・前原子力規制委員長は26日、いわき市で開かれたフォーラムで「単純ミスはこれからも起きる。起きたミスが重大か、取るに足りないのか見極めることが重要だ。小さなミスや全てのミスを防ぐための努力と、安全確保のための努力は必ずしも一致しない」と述べました。
下線部の意味が不明ですが、周囲が東電に抱いている心配は、「こんな単純で基本的ななミスを繰り返すようでは、いずれ重大事故につながるミスも起こすのでは」というものであって、決して「起こした小さなミスを責めている」というようなものではありません。
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ミスで延期の燃料デブリ取り出し 再開見通し立たず 作業員の聞き取り続く 東京電力福島第一原発
TUFテレビユー福島 2024/8/27
作業のミスにより中断している福島第一原発の燃料デブリの試験的な取り出しについて、東京電力は作業員からの聞き取りを進めていて、再開の見通しは立っていません。
福島第一原発2号機では、8月22日から燃料デブリの試験的な取り出しに着手する予定でした。ところが、装置に取り付けるパイプの順番に間違いがあり、作業を中断しています。
東電は、27日も装置の組み立てに関わった元請け企業の作業員など十数人から聞き取り調査を進めていて、再開の見通しは立っていないということです。
■県漁連会長「慎重に慎重のうえで」
一方、県漁連は27日、組合長会議を開き、東電の担当者が、作業の現状について、説明しました。
県漁連・野崎哲会長「私の生きている間に廃炉すべてが完了するのではないので、本当にひとつひとつ慎重にやっていっていただきたいと思います」
その上で、野崎会長はデブリの取り出しについて、「慎重に慎重のうえでやってもらいたい」と話しました。また、24日で処理水の海洋放出から1年が経ったことについては…。
野崎哲会長「約束は守られてはいるとは思えないが、破られているとも思わない。最後の一滴まで安全に海洋放出が進んで、なおかつ福島の漁業が存続していることが確認できるということが重要であると思っている」
このように話し、改めて放出に反対する立場を訴えました。
作業ミス「過剰反応良くない」 デブリ採取で前規制委員長
共同通信 2024/8/26
東京電力福島第1原発2号機の溶融核燃料(デブリ)の取り出し中断について、更田豊志・前原子力規制委員会委員長は26日、「単純ミスで残念だが、過剰に反応してしまうのは安全にとって良くない」と冷静な対応を呼びかけた。福島県いわき市で開かれたフォーラムでの発言。
更田氏は、第1原発は現場の放射線量が高く「数日や数週間の計画遅れも許されないという緊張感を現場に与えるのは正しいことではない」と指摘。「単純ミスはこれからも起きる。起きたミスが重大か、取るに足りないのか見極めることが重要だ。小さなミスや全てのミスを防ぐための努力と、安全確保のための努力は必ずしも一致しない」と述べた。