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12.31
福島4号機など廃炉作業の「危険手当増額」東電・元請けの“攻防”(しんぶん赤旗)
(2日「廃炉作業 危険手当増額の公表は困ると元請」本文記事参照)
福島原発周辺の土、空港で没収 ウクライナ許容の倍の線量(東京新聞)
【モスクワ共同】インタファクス通信によると、ウクライナの国境警備当局は31日、首都キエフ郊外のボリスピリ国際空港で、日本人乗客が東京電力福島第1原発周辺で採取した土を持ち込もうとしたのを発見、没収したと発表した。土からはウクライナで許容される放射線量の2倍近い線量が計測され、専門家がさらに詳しく調べる方針。
日本人乗客が身柄を拘束されたかどうかなどは伝えられておらず、キエフの日本大使館が確認を急いでいる。
乗客はドイツ・フランクフルトから同空港に到着。土は12グラムで、二つの容器に入れていた。
住宅の除染進まず 栃木(NHK)
原発事故のあと、国の費用で放射性物質の除去、「除染」を行う地域に指定された栃木県内の8つの自治体で、これまでに除染が行われるなどしたのは、対象世帯の16%余りにとどまっていることが分かりました。
栃木県では、那須塩原市や那須町など8つの市と町が、国の費用で除染を行う重点調査地域に指定されています。
NHKが各自治体に取材したところ、除染の対象とされた8万2000戸のうち、ことし11月末までに除染が行われたのは9300戸で、事前に不要と判断された世帯と合わせても、16.7%にとどまっています。
除染が進まない理由について、宇都宮大学の研究グループが那須塩原市と那須町の2200世帯に聞いたところ、▽「自宅の線量が分からない」が28%、▽「除染が必要な線量ではないと判断した」が23%、▽「周囲に除染する人がいない」が12%などとなっていました。
宇都宮大学の清水奈名子准教授は「住宅除染の必要性について理解を促す機会を自治体がもっと作るなどしてPRしていくことが必要ではないか」と指摘しています。
12.30
福島原発事故:居住制限区域で宿泊容認 除染作業員に限り(毎日新聞)
◇線量20ミリシーベルト以下の地域
国の原子力災害現地対策本部は、東京電力福島第1原発事故による居住制限区域(年間被ばく線量20ミリシーベルト超〜50ミリシーベルト以下)で、除染などにより同20ミリシーベルト以下まで線量が下がっている地域については、除染作業員などに限り宿泊を認める方針を決めた。同区域は日中の立ち入りのみ可能だったが、作業員の通勤の負担を軽減し、復興を加速させるのが狙い。
対策本部によると、事業者から自治体を通して申請を受け付けた後、除染などによって同20ミリシーベルト以下まで線量が下がっていることが確認でき、電気や水道などのインフラが復旧した場所であれば、宿泊の許可を出す。
福島第1原発 汚染水ますます深刻 海水の放射性物質 濃度下がらず(しんぶん赤旗)
東京電力福島第1原発事故発生から3年近く。東電任せでコスト優先のお粗末な対策しか取らなかった結果、次つぎと事故やトラブルに見舞われ、汚染水漏れも続いています。海洋への流出も確認されています。「国が前面に」と言った政府も抜本的対策を打てないでいます。(神田康子)
今年6月、1、2号機間の海側の地下水から高い濃度の放射性物質が検出され、東電は7月下旬、汚染された地下水が海へ流出していることを初めて認めました。少なくとも1日300トンが流出しています。護岸で水をせき止める工事を始めたものの、海水の放射性物質の濃度は依然、下がっていません。
12.29
12.28
避難指定外に月7万円=福島・伊達市1000人、原発ADR和解案(時事通信)
(29日「避難指定外に月7万円の和解案 伊達市の千人に」本文記事参照
地下水から210万ベクレル、過去最高 福島第一(朝日新聞)
(12月28日「地下水のベータ線濃度は210万ベクレルに」本文記事参照)
損傷燃料カバーにひび 第一原発4号機プール(福島民報)
東京電力は27日、福島第一原発4号機の使用済み核燃料プールの損傷燃料のうち一体で、「チャンネルボックス」と呼ばれる金属製のカバーにひびが見つかったと発表した。
東電によると、昭和57年4月に作業員の操作ミスで変形した燃料で、水中カメラを使ってプール内の燃料の変形の程度を調べたところ、ひびが確認された。ひびは変形した際に生じた可能性が高い。東電は「プール内の放射性物質濃度などに目立った変化はない」としている。
12.27
12.26
除染最大3年延長発表 新工程表 仮置き場確保難航(東京新聞)
東京電力福島第一原発事故を受け、汚染が深刻な福島県内の十一市町村で国が直轄で進めている除染について、環境省は二十六日、完了の時期を最大三年間延長する新たな工程表を発表した。当初は本年度中に終わる予定だったが、除染で出た汚染土壌の仮置き場確保が難航して大幅に遅れており、二〇一六年度内の完了に計画を見直した。
住民の避難が今も続く第一原発周辺は、放射線量に応じて「帰還困難区域」「居住制限区域」などに指定されている。政府は一七年度をめどに区域を見直す方針で、それまでに除染を終えることで地元自治体が復興や住民帰還を進めやすくする狙いがある。
石原伸晃(のぶてる)環境相は二十六日の閣議後会見で「現実的な計画に見直した。地元のニーズにきめ細かく応えながら除染を進めていく」と述べた。
1人700万円追加賠償 東電「帰還困難」住民対象に(東京新聞)
文部科学省の原子力損害賠償紛争審査会(能見(のうみ)善久会長)は二十六日、会合を開き、東京電力福島第一原発事故のため帰宅の見通しが立たない「帰還困難区域」の住民らに対し、東電が一括して一人当たり七百万円を支払うことを決めた。
既に支払った慰謝料の将来分とは別で、合計の賠償額は千四百五十万円となる。
「長年住み慣れた住居や地域が長期にわたり帰還不能となった精神的苦痛に対する賠償」として、賠償指針の見直し案を取りまとめた。
事故から二年九カ月。いまだに多くの住民が避難生活を送る中、見直しによって生活再建を促すのが狙いだ。
福島・南相馬市の帰還目標、16年4月 学校の再開も予定(河北新報)
福島第1原発事故で、福島県南相馬市は市内の居住制限区域、避難指示解除準備区域の避難指示を2016年4月を目標に解除することを決めた。
国の住宅除染が15年度に終わると見込まれ、目標時期を定めた。対象は小高、原町両区の計約4000世帯。学校の再開も予定する。
市は区域の住民が自宅に長期滞在できる特例宿泊制度を来年夏から適用することや、原発事故から5年分の慰謝料を一括請求できるよう国に要望している。
桜井勝延市長は「解除は除染の完了が前提。商店の再開支援など早期帰還できる環境を整備したい」と話した。
福島第1汚染水 政府、トリチウム対策検討で初会合(河北新報)
福島第1原発事故の汚染水問題で政府の汚染水処理対策委員会は25日、放射性物質トリチウムへの対策を検討する専門家チームの初会合を開いた。現在の設備では汚染水からトリチウムを取り除けず、新技術の開発もめどが立たない。貯蔵タンクの容量は限度があり、「放出は不可避」との声もある。
対策委は12月上旬、建屋に流れ込む地下水の供給源となる雨水の浸透を防ぐため、原発敷地の舗装を柱とする追加対策を決めた。地下水流入を防ぐ凍土遮水壁が効果を発揮し、タンクを増強すれば「トリチウム以外の汚染水問題は2020年度末までに解決できる」との見通しを示した。
トリチウムは汚染水を浄化する多核種除去設備「ALPS(アルプス)」でも取り除けない。