2013年12月25日水曜日

原発銀座若狭湾の11基 再稼動禁止の提訴 ほか

 福井県の若狭湾沿岸には全部で13基の原発(もんじゅを入れると14基)がひしめいていて原発銀座といわれています。
  滋賀県と大阪府の住民57人は24日、関電を相手に再稼働の差し止めを求める訴訟を大津地裁に起こしました。対象が3原発計11基上る運転差し止め訴訟は異例ということです(他の2基は日本原電の敦賀原発1、2号機)
※ 美浜1~3号機(美浜町)、大飯1~4号機(おおい町)、高浜1~4号機(高浜町)
 
 住民たちは、福島発事故によって多くの人が不安な生活を強いられているなかで、この地域には活断層銀座と呼ばれているほど多数の活断層がある上に、多くの原発が老朽化してい原子力規制委が策定した新基準には合理性がないと主張しています
 
 井戸謙一弁護団長記者会見「政府や電力会社などは、いつの間にか再稼働にひた走ろうとしている」と批判しまし
 同弁護士は2006年、金沢地裁の判事時代に北陸電力志賀原発2号機に対して、日本で初めて運転差し止めの判決を出しています殆どの裁判官が、原発の運転差し止め訴訟ではひたすら政府寄りの判決を出し続けているなかで、唯一 運転差し止めを命じる判決を出したのは確かに勇気のあることでしたが、裁判官が良心に基づいた判決を下すのは本当は極く当たり前のことです。
 
 福島原発の事故が起きた年には、判事たちも原発訴訟についての研修会のなかで、これまでの政府寄りの姿勢をさすがに反省したと伝えられていますが、果たしてこの訴訟にはどのように対するのか、柏崎刈羽原発の訴訟への対応も含めて注目したいと思います。
 
 ところでその柏崎刈羽原発について、東電が、2、3、4号機について今後10年間は再稼働しないことも想定していることが24日わかりました。
 その記事も併せて紹介します。 
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3原発再稼働禁止求め提訴=若狭湾の11基、滋賀住民ら-大津地裁
時事通信 2013年12月24日
 福井県の若狭湾沿岸にある関西電力の3原発は重大な事故を起こす危険性があり、原発の新規制基準にも欠陥があるとして、滋賀県と大阪府の住民57人が24日、関電を相手に再稼働の差し止めを求める訴訟を大津地裁に起こした。住民側弁護団によると、対象が3原発計11基に上る差し止め訴訟は異例という。
 3原発は美浜1~3号機(福井県美浜町)、大飯1~4号機(同県おおい町)、高浜1~4号機(同県高浜町)。いずれも現在は停止している。
 住民側は訴状で、東京電力福島第1原発事故によって多くの人が不安な生活を強いられていると指摘。若狭湾周辺には多数の活断層があり、多くの原発が老朽化している上、原子力規制委員会が策定した新基準には合理性がないと主張している。
 弁護団の井戸謙一団長は記者会見し、「政府や電力会社などは、いつの間にか再稼働にひた走ろうとしている」と批判した。井戸団長は裁判官時代、北陸電力志賀原発2号機(石川県志賀町)の運転差し止めを命じる判決を出している。
 
柏崎刈羽3基10年再稼働なしも 東電が地元反発に配慮
東京新聞 2013年12月25日
 東京電力が、柏崎刈羽原発(新潟県)2、3、4号機について、今後10年間は再稼働しないシナリオも想定していることが24日、分かった。これで総合特別事業計画(再建計画)に盛り込む内容が出そろい、原子力損害賠償支援機構が25日に開く運営委員会で固める。
 新しい再建計画は来年7月から同6、7号機が再稼働すると想定。その後残りの5基も順次再稼働するシナリオを示していた。
 これに対して新潟県の泉田裕彦知事が反発を強めていることから、3基が再稼働しないパターンを追加した。(共同)