2013年12月26日木曜日

規制委員長が原発推進勢力と個別会談 圧力に抗しきれず

 25日、田中原子力規制委員長が自民党の原発推進勢力と個別の会談を行いました。
 政治家と個別の会談をするのは異例のこととされるなかで、原発推進の政治家たちと個別会談を行うとはまた驚きです。
 自民党の圧力に抗し切れなかったものと見られています。
 
 原発推進者たちが、もはや原発の優位性が何もなくなった中で、何をもって原発推進の理由にしようとしているのかとある意味で興味も湧きますが、「もっと原発立地自治体や電力会社の意見も聞くべきだ」と要求するとは驚くべき没論理性です。
 
 電力会社は勿論、立地自治体の賛成派もいわば原発交付金などによる原発利権グループに他なりません。そういう人たちの言い分をもっと聞いてくれというのは、原発の利権を今まで通り続けさせてくれということに他ならず、これ以上はないほど単純な利権追求です。
 
 そんなことに規制委が左右される筈もありませんが、少しでも気持ちの隅に残るというのであれば、今度は原発事故被災者や原発反対者たちの話を真剣に聞くべきでしょう。
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規制委員長、異例の個別会談 自民圧力に抗しきれず
東京新聞 2013年12月25日
 原子力規制委員会の田中俊一委員長は25日、東京・六本木の規制委庁舎で自民党の原子力規制に関するプロジェクトチーム(PT)の座長・塩崎恭久元官房長官らと会い、PTによる規制行政強化に向けた緊急提言について説明を受けた。田中委員長が政治家との個別会談に応じるのは異例。
 規制委は独立して意思決定を行うとする組織理念を掲げ、田中委員長も政治家と個別に会うのを原則拒否してきたが、原発推進の立場から「もっと原発立地自治体や電力会社の意見も聞くべきだ」とする自民党側の圧力に抗しきれなくなった格好だ。(共同)